ほっといて下さい 従魔とチートライフ楽しみたい!

三園 七詩

文字サイズ
特大
186 / 656
番外編【ネタバレ注意】

アランの春3

アランさん達が楽しそうに食事をしているので私達も何か頼むことにした。

「せっかくだから一番高いの頼みたい!」

私は店員さんを呼ぶとおすすめを聞いた。

「今日はこちらのステーキがおすすめですが…かなりお高くなっていますよ」

心配そうに私を見つめる。

「大丈夫です!コレでもお金持ってますから!すみませんがこれを二つ!あと外に私の従魔達がいるのでその子達にもあげて貰えますか?」

「かしこまりました」

店員のお姉さんは快く笑顔で返事をするとメニューを下げて行った。

「おい、ミヅキ。二皿も食べれるのか?」

ベイカーさんが心配そうに聞くと

「何言ってるの、ベイカーさんの分でしょ」

「え?俺?」

「いつもお世話になってるからここは私が奢るよ!」

ベイカーさんは顔をしかめると

「ミヅキ奢ってもらう訳にはいかん、ここは俺が出す」

「えーいいよー頼んだのは私だし」

「駄目だ!」

ベイカーさんは頑なに拒否するのでしょうがないここは奢ってもらおう。

私はご馳走になりますとベイカーさんに頭を下げた。

「私のお金…使うところ全然ないんだよなー」

何処に行っても奢られる、お金は溜まる一方だった。

ベイカーさんとアランさんを気にしながら話をしていると料理が運ばれてきた。

「わぁ!美味しそう!」

ジュージューと音を立てて分厚いステーキが運ばれてきた。

これは一人では食べきれないかも…

「よし!食おうぜ!」

ベイカーさんが早速ナイフとフォークを掴んで渡してくれた。

それを受け取りいただきますとナイフを肉に突き刺した。

ジュワッとナイフから肉汁が溢れ出す!

豪快に大きめにカットして口いっぱいにほうばった!

「んーまーい!!」

口いっぱいに入れたのに甘い脂が溶けてサッと無くなっていく。

「やっぱり高いお肉は美味しいね!」

「だな!まぁミヅキが作る飯も同じくらい美味いけどな」

「えっ?あ、ありがとうございます…」

そんなストレートに褒められて照れてしまった。

すっかりアランさんの事を忘れて料理を堪能していると…

「あっ!アランさん達が店を出るみたいだぞ!」

先に食べ終えたベイカーさんが二人が席を立つのを教えてくれた。

「え!?早い!ベイカーさん残り食べちゃって!」

私は半分あったステーキをベイカーさんに差し出すと

「いいのか!!じゃあ!」

ベイカーさんが一口で肉を食べた…凄っ…

二人が会計するのをみていると…

「え!?アランさんが払ってない?」

どうもアランさんさんがお金を出しているように見える…隣のお姉さんが何度も何度もアランさんに頭を下げて謝っていた。

アランさんはそんなお姉さんに構わないと手で制している。

「ベイカーさん…あれは…もしかして…」

「ああ、絶対騙されてるよな…二回目も金忘れるとかあるか?」

「よっぽどボケてても無いね!」

二人が店を出ていくと今度は私達がお金を払う。

「いくらだ?」

ベイカーさんがお店の人に聞くと

「ステーキ七枚で金貨四枚です!」

「は!?金貨四枚!!」

「は、はい?」

店員のお姉さんがベイカーさんの声に動揺する。

「俺達二枚だろ?」

「あっ、あとシルバ達にもあげたの!シルバにシンクにプルシアにコハクにムーにリムはいらないって言ったから…やっぱり自分で払うよ」

私がお金を用意しようとすると

「いや、奢るって言ったんだ俺が出す」

ベイカーさんはポケットをまさぐるとジャラっとお金を出した。

「いち、にー…よし、ギリギリある!」

ブツブツ言いながらお金を払っている。

お店を出ると

「ベイカーさん…大丈夫?シルバ達の分も頼んじゃってごめんね」

伺うように謝ると

「なんてことないさ、また来ような!」

「うん!」

ベイカーさんの男前な感じに私はまた惚れ直した。

感想 6,830

あなたにおすすめの小説

【完結】私の出産日に初恋の人を選んだ夫、あなたを彼女に返品します 表紙

【完結】私の出産日に初恋の人を選んだ夫、あなたを彼女に返品します

「子供っぽい嫉妬はやめろ」私が命懸けで出産した日、夫のヴィンセント侯爵は初恋の人の所へ行ってしまった。理由を説明して欲しいと言うと、子供っぽい嫉妬をやめろと厳しい声で言われてしまう。しかも初恋の相手がいきなりやってきて「侯爵様は昔から私を命懸けで助けてくれるんです」と悪びれもせずに言い放った。妻よりも初恋相手を優先する夫は必要ないので私は夫を初恋相手へ返品した。すると生まれてから一度も人に頭を下げたことのないヴィンセントが、ボロボロになって私に頭を下げてきて⋯⋯。
恋愛 連載中 長編
文字数:94,149
転生先で冒険者専門のお弁当屋さん始めます〜助けてくれた冒険者兄弟にお礼をしたかっただけなのに、大繁盛してしまいました〜 表紙

転生先で冒険者専門のお弁当屋さん始めます〜助けてくれた冒険者兄弟にお礼をしたかっただけなのに、大繁盛してしまいました〜

保育士として働いていた莉子は、ある日の仕事中に暴走してくる車から子どもたちを守り、死んでしまう。 しかし、目が覚めるとそこは深い森の中。 ここはどこだろうと彷徨い歩いているうちに狼のような獣に襲われかけたものの、間一髪のところで冒険者の兄弟、ベクターとゼノに助けてもらった。 家族が宿屋をやっているから、と行くあてもない莉子を拾ってくれた二人。 やってきたのは、リーベル王国の国境付近にある街、ベルン伯爵領。 そこにある人気の宿屋に身を置くことになった莉子は、様々な事情を知りながら身を寄せることへのお礼のため、ベクターとゼノにお弁当を作ろうと決意して──?
ファンタジー 連載中 長編
文字数:124,638
過保護すぎる家族に囲まれて育ったら、外の世界が危険すぎました 〜冷酷公爵の父と最強兄たちに溺愛される日々〜 表紙

過保護すぎる家族に囲まれて育ったら、外の世界が危険すぎました 〜冷酷公爵の父と最強兄たちに溺愛される日々〜

過保護な父と兄たちに囲まれて育った少女。 初めての外は危険だらけ——のはずが、全部“秒で解決”。 溺愛×コメディ×ほんのり成長の、ほっこり家族物語。
恋愛 完結 短編
文字数:20,369
異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか? 表紙

異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?

ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。 そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった! 亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。 「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」 「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」 おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。 現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。 お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、 美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!
ファンタジー 完結 長編
文字数:148,101
『死ぬほど愛されたい』と願ったら、最強の公爵家に転生して家族の愛が重すぎます!〜赤ちゃん令嬢は『慈愛の眼』で今日もデレを解析中〜 表紙

『死ぬほど愛されたい』と願ったら、最強の公爵家に転生して家族の愛が重すぎます!〜赤ちゃん令嬢は『慈愛の眼』で今日もデレを解析中〜

元・社畜SE、今世は国宝級の赤ん坊!? 最強の父様とお兄様が過保護すぎて、一歩歩くだけで国が揺れちゃいます!
ファンタジー 完結 長編
文字数:187,096
捨てられた三歳の聖女ですが、辺境伯家に拾われたら家族全員が過保護でした 表紙

捨てられた三歳の聖女ですが、辺境伯家に拾われたら家族全員が過保護でした

神殿で無能と決めつけられ、三歳で捨てられた少女リリア。 辺境伯家に保護された彼女は、厳つい辺境伯やお兄様たち、領民にまで溺愛されながら幸せな日々を送ることに。 けれど実はリリアは、数百年に一人現れる伝説級の聖女だった。 これは捨てられた幼女聖女が、たくさんの愛に包まれながら成長していく物語。
ファンタジー 完結 短編
文字数:36,970
悪役令嬢ですが、兄たちが過保護すぎて恋ができません 表紙

悪役令嬢ですが、兄たちが過保護すぎて恋ができません

乙女ゲームの悪役令嬢・セレフィーナに転生した私。 破滅回避のため、目立たず静かに生きる――はずだった。 しかし現実は、三人の兄による全力溺愛&完全監視生活。 外出には護衛、交友関係は管理制、笑顔すら規制対象!? さらに兄の親友である最強騎士・カインが護衛として加わり、 静かで誠実な優しさに、次第に心が揺れていく。 「恋をすると破滅する」 そう信じて避けてきた想いの先で待っていたのは、 断罪も修羅場もない、安心で騒がしい未来だった――。
恋愛 完結 短編
文字数:14,447
初夜のあとに愛する人がいると言われたので祝福で身体の時間を一日戻しました 表紙

初夜のあとに愛する人がいると言われたので祝福で身体の時間を一日戻しました

夫婦となって初めて迎えた夜、セレンティアは夫リオールから「俺には、愛する人がいる」と告げられる。 彼が初夜を済ませた理由は、三年後に白い結婚として婚姻無効を申し立てられないようにするためだった。 けれどリオールは知らなかった。セレンティアの祝福《一日回帰》が、自分自身の身体にも使えることを。 セレンティアは自分の身体の時間を一日前へ戻し、三年間、侯爵家の妻として務めを果たすことを決める。 夫に愛されるためではない。三年後、白い結婚としてこの家を出ていくために。
恋愛 完結 短編
文字数:12,593