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食堂※
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「おはようございます!」
私は看守が居ないのを確認すると食堂でみんなに元気に挨拶をした。
「ミラちゃん!」
「おはよう! 元気になったんだね!」
「よかった~」
私の元気な姿に囚人達が顔を綻ばせて近づいて来た。
「みんなおはよう~もうお腹ぺこぺこなの」
ポコッとしたお腹をさすってアピールする。
「ミラちゃん俺のパン食べる?」
「あっ俺のスープあげよっか?」
デレッとした顔をしながら自分の分を差し出してくれた。
「おい、ミラの分はちゃんとあるから大丈夫だ、あんまり食べさせすぎるなよ」
ジョンさんがみんなを制止させてしまう。
「あっジョンいたのか?」
「お前のせいでミラちゃんが痩せちゃたんだろが!」
ジョンさんがみんなに責められてしまった。
周りを取り囲みドンッ! とジョンさんの肩を押したりして不穏な空気が流れた。
「ジョンさんをいじめちゃダメ!」
みんなの前に立って手を広げてジョンさんを庇った。
するとみんなは慌ててジョンさんから手を離して一歩さがる。
「ご、ごめんよ・・・・・・いじめてないよ。注意しただけなんだよ」
「そうそう、ミラちゃんを置いてったんだぜ。ちょっとは怒ってやらないと」
囚人達がそうだそうだと頷いている。
「そっか」
チラッとジョンさんを見上げると、気まずそうな顔をしていた。
「じゃあ今日はジョンさんのご飯貰っちゃおうかなー」
私はジョンさんを見てニヤニヤと笑う。
「それがいいな! 俺も奢ってもらおうか?」
囚人達も笑いながらジョンさんを取り囲んだ。
「お前らー」
ジョンさんは悔しそうに囚人達を睨みつけるがため息をついて最後は頷いていた。
ジョンさんは私を席に座らせると食事を取りにいく。
囚人の食事は各自お盆を持って自分の欲しい分をよそって貰う形式だった。
ジョンさんはお盆を二つ持つと大きな鍋の前にいるおじさんの前に向かった。
「おう、やっと帰ってきたのかこの馬鹿野郎は」
食堂担当のおじさんが顔を出した。
「うるせえ、早く飯くれよ」
「お前のせいでただでさえまずい飯がさらに不味くなっちまった」
「なんだそりゃ、俺のせいなのか?」
おじさんは慣れた感じで二人分の食事を盛りつける。
「お前がいないせいでミラが食べない、そうなると他の奴らも食欲が無くなる。ほらお前のせいだろ」
そう言ってドンッ、ドン! とお盆に器を置いた。
「なんだこりゃ」
ジョンさんはあからさまに差がある二つの食事を見つめる、一つは品数も多く明らかに量が多い。
「いいか、これはミラのだ。そんでもってお前のはこっち」
当然のように大盛りの物が私で具のないスープとカチカチのパン、じゃがいもをふかしただけの物か半分だけ乗っかっているのがジョンさんのだった。
「わかったよ」
ジョンさんは二人分の食事を持って私の元に帰ってきた。
ジョンさんが座ろうとするが私の周りには人集りが出来ていて座る隙間がない。
「おい、どけ!」
人を退かすと私の前に置いてある囚人達の貢物の山を見てびっくりしている。
「こんなにどうするんだ」
「いらないよって言ってるのにみんな置いてくんだもん」
気持ちだけでいいと言っているのに、囚人のみんなは嬉しそうにものを置いていった。
あんまり断るのも悪いと思っていたらこんなことになってしまった。
「まぁそれは後で食え、とりあえず食堂のオヤジがミラにこれを食えってよ」
私の前に具だくさんスープを置いた。
「わぁ! たくさんだ!」
美味しそうな香りに顔を輝かせる。
「いただきまーす!」
手を合わせる私に囚人達はご飯の手を止めて顔を崩して見ていた。
私は看守が居ないのを確認すると食堂でみんなに元気に挨拶をした。
「ミラちゃん!」
「おはよう! 元気になったんだね!」
「よかった~」
私の元気な姿に囚人達が顔を綻ばせて近づいて来た。
「みんなおはよう~もうお腹ぺこぺこなの」
ポコッとしたお腹をさすってアピールする。
「ミラちゃん俺のパン食べる?」
「あっ俺のスープあげよっか?」
デレッとした顔をしながら自分の分を差し出してくれた。
「おい、ミラの分はちゃんとあるから大丈夫だ、あんまり食べさせすぎるなよ」
ジョンさんがみんなを制止させてしまう。
「あっジョンいたのか?」
「お前のせいでミラちゃんが痩せちゃたんだろが!」
ジョンさんがみんなに責められてしまった。
周りを取り囲みドンッ! とジョンさんの肩を押したりして不穏な空気が流れた。
「ジョンさんをいじめちゃダメ!」
みんなの前に立って手を広げてジョンさんを庇った。
するとみんなは慌ててジョンさんから手を離して一歩さがる。
「ご、ごめんよ・・・・・・いじめてないよ。注意しただけなんだよ」
「そうそう、ミラちゃんを置いてったんだぜ。ちょっとは怒ってやらないと」
囚人達がそうだそうだと頷いている。
「そっか」
チラッとジョンさんを見上げると、気まずそうな顔をしていた。
「じゃあ今日はジョンさんのご飯貰っちゃおうかなー」
私はジョンさんを見てニヤニヤと笑う。
「それがいいな! 俺も奢ってもらおうか?」
囚人達も笑いながらジョンさんを取り囲んだ。
「お前らー」
ジョンさんは悔しそうに囚人達を睨みつけるがため息をついて最後は頷いていた。
ジョンさんは私を席に座らせると食事を取りにいく。
囚人の食事は各自お盆を持って自分の欲しい分をよそって貰う形式だった。
ジョンさんはお盆を二つ持つと大きな鍋の前にいるおじさんの前に向かった。
「おう、やっと帰ってきたのかこの馬鹿野郎は」
食堂担当のおじさんが顔を出した。
「うるせえ、早く飯くれよ」
「お前のせいでただでさえまずい飯がさらに不味くなっちまった」
「なんだそりゃ、俺のせいなのか?」
おじさんは慣れた感じで二人分の食事を盛りつける。
「お前がいないせいでミラが食べない、そうなると他の奴らも食欲が無くなる。ほらお前のせいだろ」
そう言ってドンッ、ドン! とお盆に器を置いた。
「なんだこりゃ」
ジョンさんはあからさまに差がある二つの食事を見つめる、一つは品数も多く明らかに量が多い。
「いいか、これはミラのだ。そんでもってお前のはこっち」
当然のように大盛りの物が私で具のないスープとカチカチのパン、じゃがいもをふかしただけの物か半分だけ乗っかっているのがジョンさんのだった。
「わかったよ」
ジョンさんは二人分の食事を持って私の元に帰ってきた。
ジョンさんが座ろうとするが私の周りには人集りが出来ていて座る隙間がない。
「おい、どけ!」
人を退かすと私の前に置いてある囚人達の貢物の山を見てびっくりしている。
「こんなにどうするんだ」
「いらないよって言ってるのにみんな置いてくんだもん」
気持ちだけでいいと言っているのに、囚人のみんなは嬉しそうにものを置いていった。
あんまり断るのも悪いと思っていたらこんなことになってしまった。
「まぁそれは後で食え、とりあえず食堂のオヤジがミラにこれを食えってよ」
私の前に具だくさんスープを置いた。
「わぁ! たくさんだ!」
美味しそうな香りに顔を輝かせる。
「いただきまーす!」
手を合わせる私に囚人達はご飯の手を止めて顔を崩して見ていた。
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