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その後5
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「次はこちらです!」
私はジョンさんがいる棟にファイさん達を案内すると、ちょうど仕事から戻ってきたジョンさん達と出くわした!
「あっ!ジョンさん!おかえりなさい」
私は顔を輝かせて駆け寄ると泥で汚れていたジョンさんに構わずにその胸飛び込んだ!
「お?わぁ!こら、ミラ!汚れてる時に抱きつくなって言っただろ!それに今は看守の仕事中だろ?他の囚人に示しがつかないからちゃんとするんだ」
「はーい…せっかくジョンさんに会えたから嬉しくて…でもジョンさんはそんなことないんだね…」
私はしょんぼりとして下ろしてもらおうと体を引か剥がそうとすると…
がしっ!
ジョンの腕に力がこもった。
「そんなわけないだろ…嬉しいに決まってる」
ボソッと耳元で呟いてそっと下ろすと頭を撫でて笑ってくれた。
「はいはい!そこ!いつまでもイチャイチャすんな!ミラちゃんほらあの人達が唖然としてるよ、いいの?」
立ち止まっていたみんながファイさん達を指さした。
あっすっかり忘れてた!
「あの人達王都から視察に来てるの!みんなキチンとご挨拶してくださいね」
私はみんなに笑いかける。
「なに!?それはミラの昇給とかかかってるのか!?」
ジョンさんの声にみんなが慌てだし身だしなみを整えた。
「おい!お前ら並べ!」
ジョンさんの掛け声に囚人さん達が壁際に一列に並んだ…
な、なんだそれ?
初めての連携の取れた動きに思わず戸惑った。
「おお、馬鹿みたいに礼儀正しいな…」
ロイドさんもさすがに呆れる。
「あれがミラの言うジョンさんねぇ~…」
ファイさんがじっとみつめならが近づいてきた。
「あっファイさんあんまり近づきすぎないで下さい!一応みんな手枷と足枷付いてますが檻の外なので…」
私が注意すると
「問題ない、こんなミラにヘコヘコしてるヤツらにやられるほどヤワじゃないからな」
ファイさんが挑発するように囚人さん達を見下す様に一瞥した。
「なに!?」
囚人達がファイさんを睨むと
「本当のことだろう?こんな子供の看守の言う事を聞いて男としてのプライドはないのか?」
ファイさんが何故かジョンさんの目の前に立った。
「プライドだと?」
ジョンさんも負けじとファイさんを睨みつけるが手を出す気はないのか腕をあげることはなかった。
「ちょ、ちょっと二人とも…」
私が止めようとすると…
「ミラさん…」
ロードさんが私を掴むと後ろに下げた。
「少し黙って様子を見ましょうね」
シーっと口に手を当てて黙っているように言ってきた。
仕方なしに頷くとハラハラしながらみんなの様子を見守る。
「こんなんでここは大丈夫か?少し心配になるなぁ~それともここは変態しかいないのか?」
ファイさんが笑うと…囚人達が拳を握る。
「この、優男が…言わせておけば…」
囚人の一人が前に出て拳を振りあげようとすると…
「止めろ!」
ジョンさんが仲間の腕を掴んでそれを止めた。
「だってよ!ジョン、悔しくねぇのかよ!」
「そんなのミラの事を思えばいくらでも我慢出来る、あんたもわざわざそんな挑発する事をこんなところで言うもんじゃないぞ…ここだったからいいけど他所じゃ死ぬぞ」
ジョンさんは冷ややかな目でファイさんを見つめた。
「あとな…俺達の事をなんと言おうといいがな…あの子の事を悪くいうことは許さんからな…」
ジョンさんがファイさんにボソッと呟くとファイさんの顔が驚きに染まった。
「ふふっ!」
するとファイさんが可笑しそうに笑いだした。
私はジョンさんがいる棟にファイさん達を案内すると、ちょうど仕事から戻ってきたジョンさん達と出くわした!
「あっ!ジョンさん!おかえりなさい」
私は顔を輝かせて駆け寄ると泥で汚れていたジョンさんに構わずにその胸飛び込んだ!
「お?わぁ!こら、ミラ!汚れてる時に抱きつくなって言っただろ!それに今は看守の仕事中だろ?他の囚人に示しがつかないからちゃんとするんだ」
「はーい…せっかくジョンさんに会えたから嬉しくて…でもジョンさんはそんなことないんだね…」
私はしょんぼりとして下ろしてもらおうと体を引か剥がそうとすると…
がしっ!
ジョンの腕に力がこもった。
「そんなわけないだろ…嬉しいに決まってる」
ボソッと耳元で呟いてそっと下ろすと頭を撫でて笑ってくれた。
「はいはい!そこ!いつまでもイチャイチャすんな!ミラちゃんほらあの人達が唖然としてるよ、いいの?」
立ち止まっていたみんながファイさん達を指さした。
あっすっかり忘れてた!
「あの人達王都から視察に来てるの!みんなキチンとご挨拶してくださいね」
私はみんなに笑いかける。
「なに!?それはミラの昇給とかかかってるのか!?」
ジョンさんの声にみんなが慌てだし身だしなみを整えた。
「おい!お前ら並べ!」
ジョンさんの掛け声に囚人さん達が壁際に一列に並んだ…
な、なんだそれ?
初めての連携の取れた動きに思わず戸惑った。
「おお、馬鹿みたいに礼儀正しいな…」
ロイドさんもさすがに呆れる。
「あれがミラの言うジョンさんねぇ~…」
ファイさんがじっとみつめならが近づいてきた。
「あっファイさんあんまり近づきすぎないで下さい!一応みんな手枷と足枷付いてますが檻の外なので…」
私が注意すると
「問題ない、こんなミラにヘコヘコしてるヤツらにやられるほどヤワじゃないからな」
ファイさんが挑発するように囚人さん達を見下す様に一瞥した。
「なに!?」
囚人達がファイさんを睨むと
「本当のことだろう?こんな子供の看守の言う事を聞いて男としてのプライドはないのか?」
ファイさんが何故かジョンさんの目の前に立った。
「プライドだと?」
ジョンさんも負けじとファイさんを睨みつけるが手を出す気はないのか腕をあげることはなかった。
「ちょ、ちょっと二人とも…」
私が止めようとすると…
「ミラさん…」
ロードさんが私を掴むと後ろに下げた。
「少し黙って様子を見ましょうね」
シーっと口に手を当てて黙っているように言ってきた。
仕方なしに頷くとハラハラしながらみんなの様子を見守る。
「こんなんでここは大丈夫か?少し心配になるなぁ~それともここは変態しかいないのか?」
ファイさんが笑うと…囚人達が拳を握る。
「この、優男が…言わせておけば…」
囚人の一人が前に出て拳を振りあげようとすると…
「止めろ!」
ジョンさんが仲間の腕を掴んでそれを止めた。
「だってよ!ジョン、悔しくねぇのかよ!」
「そんなのミラの事を思えばいくらでも我慢出来る、あんたもわざわざそんな挑発する事をこんなところで言うもんじゃないぞ…ここだったからいいけど他所じゃ死ぬぞ」
ジョンさんは冷ややかな目でファイさんを見つめた。
「あとな…俺達の事をなんと言おうといいがな…あの子の事を悪くいうことは許さんからな…」
ジョンさんがファイさんにボソッと呟くとファイさんの顔が驚きに染まった。
「ふふっ!」
するとファイさんが可笑しそうに笑いだした。
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