僕の従魔は恐ろしく強いようです。

緋沙下

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25話 仕方ない!

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教会裏の広場に来る前に、前回買ったホットケーキとさくらんぼのジュースが売っていたのでそれも買った。
広場のイスに座ると、ルピとまずはジュースで喉を潤す。疲れた…。

『ハヤト…。ルピ…。ごめんなさい』

「ルピが悪いわけじゃないよ。考えてなかった僕がいけなかったんだ。それに僕のために怒ってくれたんでしょ?物を壊すのはよくないけど、ありがとね」

『ハヤトが困った顔してるのに怒鳴ってくるから、許せなかったの』

「わかってるよ。ありがとう。でも、次からは物を壊さない方向で怒ってくれると助かるかな」

『わかった!』

怒鳴られてる僕を見て、守らないとと思ったのかもしれない。その結果が、うん。まぁ…ちょっと物壊しちゃったけど、次からはルピも気を付けるだろうし経験の1つと思うしかないかな。でも、明日ちゃんと謝ろう。それよりこの後どうしようかなぁ。帰るには早いし。

『見てハヤト!』

「ん?上手にできたね。ルピはすぐになんでも上手にできるね。僕も頑張らなきゃね!」

『ハヤトはルピが守ってあげるから大丈夫だよ』

「ルピに守ってもらってばかりだと僕は強くなれないから。僕もルピと一緒に強くなりたいから、一緒に頑張ろう?」

『うん!一緒に頑張る!』

器用にルピがホットケーキを切り、そして器用にフォークを動かして食べている。
遠目から見れば自分でフォークを持って食べているように見えるんだろうけど、これも傍から見たら異様なんだろうか…。考えることが多すぎて頭が追い付かない。

ただいえるのは、使い過ぎた頭に冷たくて甘いジュースが染み渡る。
マーヤさんが今朝の食事の時には、桃を切って出してくれた。それもとても甘くジューシーで美味しかった。この世界の食べ物は、もしかすると僕がいた世界以上に素材が良いのかもしれない。

そういえば、僕のスキルに従魔念話がついかされていたな。あれは多分というか、絶対に隠さなきゃいけないものだ。
とりあえず教会の側にいるしステータス偽造しに行こうかな。疲れてるところにあのシスターはきついけど、早く隠しておいた方が安全だと思い食べ終わると教会へ向かった。

「まぁ!お祈りですか?信仰心があるのは良いことです」

「いえ…先日ステータスの変更を一部し忘れてしまって」

「そうでしたか。ぜひお祈りにもいらしてくださいね。ステータスの添付の更新ですね。銀貨3枚になりますがよろしいですか?」

「はい。大丈夫です。あと聞きたいんですが、今後ステータスが増えた時に毎回更新をしに来るのは時間的にダメな時もあるので、今あるステータスが変更してもギルドカードは変動しないようにとかできないんですか?」

「ギルドカードに添付した時点で更新しない限り、レベルが上がりステータスがいくら上がろうとも最終更新のステータスしかギルドカードには表示されません。あなた様のステータスを直接見える方であれば話は別ですが…」

「あ…そうなんですか」

「ただ、強いステータスの方が依頼を受けやすいのもあり更新されない方はあまりいませんね」

勝手に自動更新されるのかと思ってた。来る意味なかったじゃん!出よう。今すぐここを出よう。

「わかりました。それなら今日は大丈夫です」

「更新はなくともお布施は受け付けておりますが、どうされますか?」

「え…あの、昨日の今日なので今日は止めておきます」

「……わかりました。それでは失礼します」

あからさますぎるでしょ。昨日ご無事をお祈りしておりますとか言ってなかったっけ⁉はぁ…。
もう本当に早く出よう。自動更新されないなら、当分教会に来ることもないと思うとホッとした。さっき疲れに糖分補充したばかりなのに、今すぐ糖分補充したい気分だよ。

でも、こうなればとことん疲れてやる。昨日寝てないのもあり、テンションがハイになってくる。
そういえば昔お父さんが徹夜明けの仕事をこなして、さらにその後も仕事をして病院に来た時にテンションおかしかったんだよね。きっとこんな気持ちだったのかなって、ふっと考えてしまった。

「ルピ、今から生産ギルドに行こう!薬草調べに付き合ってくれる?」

『いいよー!でもハヤト大丈夫?』

「大丈夫!考えても仕方ないから、考えるぶん体動かすよ!」

『わかった!』

考えても仕方がないし、それなら体を動かして少しでも考えないようにした方が良いでしょ!ポジティブにいかなきゃね!
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