僕の従魔は恐ろしく強いようです。

緋沙下

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55話おかしいでしょ!

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◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

名前:コリー
年齢:761歳
種族:キッコリーナ
主人:ハヤト
レベル:67

HP:4,892
MP:10,928
攻撃:1,821 
防御:4,526
魔力:12.897
速度:629
幸運:102

スキル
言語理解・建築・木々創生魔法・異常状態無効化・物理攻撃耐性・魔力攻撃耐性

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

あれ、こうやってみると年齢のわりに攻撃力はロッソやルピより弱いんだ。ただ、MPと魔力が半端ないな。しかも700歳以上って、確かにロッソに若いもんはと言うだけある。

「コリーは攻撃力は弱いの?」

『森で木を守り育てる種族じゃ。攻撃力はあっても襲われん限り使わんからの。これでも高い方なんじゃぞ』

「まぁ、僕から見たら異常だけどね。ルピとロッソより高いのかと思ってたから」

『戦闘種族と一緒にされても困るぞ。フェアリーと可愛いくみえても、あやつらは戦闘系じゃ。こやつはようわからんがのぉ』

コリーから見てもルピはよくわからないのか。創造主が僕にくれた大切な子だからね。ルピはルピだから、それで良いんだ。
それより偽装はしなきゃね。コリーでも僕はひたすら偽装を行い教会を後にする。

ルピのもやってと言われたけど、やっても偽装するだけだし強いのは知ってるよと頭を撫で我慢してもらった。ガラス板も買ったしロッソのところへ戻ろう。

「ロッソ、お土産買ってきた……って、何作ってるの!?」

『泉よ。これだけ大きな土地なんだもの。良いでしょ?私水がないのは嫌って言ったじゃない』

「聞いてたけど、コリーに確認取らずに作ってよかったの?」

「だから、端に作ったじゃない」

たしかに、端と言えば端だけど皆で話し合ってから作った方が良かったんじゃないのかな。ルピは泉だーってはしゃいでるから問題ないけど、コリーは良かったのかな?

『ほーっほっほ。オシャレな家に泉はありじゃの。よう作ったよう作った』

『ルピ、ここにあんたの水も混ぜなさい。まだ半分しか水入れてないから、あんたの出した水と混ぜた方が魔力が高くなるわ』

『お水出すー!』

あ、良いんだ…。僕の心配は別に必要ないみたいだね。なんだかんだ上手くいってるなら、それで良いか。

コリーに買ったガラスは不純物がいっぱい混ざって濁っているから、どうにか加工で取り除けないのかと聞かれる。
買ったガラスを出すと、たしかに僕が想像している窓に比べると透明感がなく濁っている。加工でどうにかなるものなのかな。

「試しに一枚やってみるけど、ダメだったら諦めてくれる?」

『よいよい。ダメでも買いに行けばいいのじゃ』

「そんなホイホイと買わないからね!?ルピの教育にも悪いから。ダメなら買いに行けばいいなんて」

取り出したガラス板に手をかざし、不純物が無くなるイメージで加工できないか想像してみると、ガラス板が光り透明なガラスが出来上がる。問題なくできそうだな。

それを見たコリーが興奮して、フンスカフンスカ鼻息が荒い…。
どんどん透明にするのじゃ!オシャレな家のためじゃーーー‼︎って人使い荒くない!?

コリーが家の作業はワシがやるから遊びに行ってきていいぞと言ってくれる。ルピが遊びに行くー!というので出て来たけど、魔物討伐ばかりになってしまった。
僕はひたすら魔石広い係に徹する。

途中途中でルピがお腹が減ったと伝えてきたので、今朝マーヤさんに貰ったパンを渡したり途中でお弁当食べたりしながら過ごすと、時間は夕方に近づいていた。


「どれぐらい出来てるかな!?僕はまだ、木を板に加工してる最中だと思うんだけど」

『ルピはもうおうちが出来てると思うー!』

『見てみないとわからないわ』

ルピは家が出来てるというけど、それはさすがにない。あれから5時間ぐらいしか経ってないし。ロッソの言う通り、見てみなきゃわかんないね。

一一一コーンカーンコーンコーン一一一

家が近づくにつれ、木を叩くいい音が聞こえてくる。やっぱり切り出した丸太の加工してるのかな。

「これ……どうなってるの?」

『戻ったか。組み立てに取り掛かろうとしてる最中じゃ』

「いや、そうじゃなくて僕達あれから数時間しか経ってないのに、もう組み立てに取り掛かるの?」

『そんなもんじゃろうて。オシャレな家にするには時間がかかる。1人の力ではこれが限界なのが悔しいがのぉ』

悔しいがのぅって、これ5時間で出来ることじゃないからね?僕は切り出した丸太を加工してるものだとばかり思っていたのに、戻ってきたら組み立てに取り掛かるっておかしいでしょ‼︎

しかもこの加工された板の数。何人家族の予定なの!?めっちゃでかい屋敷経てるんですかね…。
そんな僕の前をフワリと木の板が1人でに飛んで行く。

『おぃ。それはまだ切り出し終わってない板じゃぞ』

「誰に話しかけてるの……?」

『精霊がおるといったじゃろ』

うん。精霊もよろしく頼むって言われた記憶があるけど、精霊ってこんなに重いもの運べるものなの!?
僕とんでもない従魔ばかり増えていく気がするよ…。

ルピとロッソは明日から木を植えて庭の作業に取り掛からなきゃねと、こっちはこっちで張り切っていた。
想像を超えることに慣れるまで時間がかかりそうだ。

コリーにご飯どうするの?と聞くと、リンゴを置いて行ってくれればいいと言われたので、10個ほどリンゴを置いてドリーへと戻った。

着くと、ドラスさんとマーヤさんが家は順調かい?と聞いてきたので、切り出しが終わってますと伝えると、仕事が早いんだねぇだそうだ。順応しすぎでしょ。

疲れた僕をよそにみんなでご飯を囲み、出来たら披露してくれよってドラスさんの笑顔に、そう遠くないと思いますと答えた。

明日は起きたら、栽培ギルドに行って種譲ってもらおうかな。ルピとロッソがやる気満々だからね。
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