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71話良いねぇ〜
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「はぁ…これは良いねぇ」
『良いねぇ~』
『主人や、冷たい飲み物持って来たぞ』
コリーが宿の女将さんみたいなことしてるよ。持って来たぞと言っても、宙に浮いたおぼん。持ってるのは多分精霊だろう。
『よく冷やしてあるからの。美味いはずじゃ』
「冷やしてあるって、コリー氷出せたの?」
『主人が置いて言った金で必要なものは買わせてもらったぞ』
なんですと⁉︎確かに僕はお金を置いていった。万が一必要に迫られたら使ってねって。必要に迫られたらだからね?
「ちなみに必要なものって…」
『ほれ、ベットのマットやカーテンや保冷庫などを買わせてもらったぞ』
「あの、僕に相談は…」
コリーの解釈は、必要になったら使ってくれと言われたから使ったまでじゃと言われる。いや、解釈の仕方が大雑把過ぎるでしょ!
家の中は見てなかった…。どうなってるんだろう…。とりあえず冷たい飲み物を受け取る。ひんやりと良く冷えたグラスが心地いい。
ルピも甘くて美味しいねー!とゴクゴク飲んでお代わりしていた。宙に浮くおぼんが部屋の中へと戻っていく。
これ真夜中に見たら、ちょっとホラーだよね…。
「他に買い足すものは何かあるの?」
『どうじゃろう。ワシは思い当たらんの』
コリーがこう話すなら、ほぼ買い物は終わったんだろう。僕も一緒に見たかっただけに、残念だな…。
『ただ、ワシが買ったのは必要最低限じゃ。家にひく絨毯やマット、置物などは主人のセンスに任せるぞ』
「そうなの?一通り揃えたんじゃないの?」
『寝泊まりするのに不便せん程度じゃ』
その言葉聞いてホッとする。僕にもまだ買えるものがあるんだ。
『ハヤト、ルピ暑いから出る』
「体洗ったの?」
『クリーンで綺麗にするから大丈夫』
そこに、つつつーーと石鹸が運ばれてくる。色々な花びらを閉じ込めた石鹸。オシャレだ。僕達は今庭にいて、極上の露天風呂を堪能中。
ほどよい湯加減。そこに柚子の香りがする果実が浮いて香りでも楽しませてくれる。
『わぁ!お花のお菓子だ!』
「ルピ、これはお菓子じゃなくて体洗うものなんだよ」
『お菓子で体洗うの?』
石鹸を見たことがないルピにとっては、この楕円形の形の石鹸がお菓子に見えるのかもしれない。
ちなみにロッソは毛が濡れるなんてごめんよ!と、断固お風呂拒否され逃げられた。泉で泳いでるの見たことあるのに、お風呂はダメなんて不思議だな。
「ルピ、これはねアワアワにして体を洗うんだよ」
『あわあわ?』
布を一枚用意してもらい、そこにゴシゴシと石鹸を擦り付ける。良い香りが立ち込めて、あぁこれがお風呂の醍醐味の1つだよね!
「ほら、洗ってあげるからおいで」
『良い香りがする!ルピ、お花になれるね!』
「そうだね。ルピがお花になっちゃうかもね」
まずは体から洗って、羽はどうしようか…と思ったけど、手に石鹸の泡をつけて手洗い。ルピは気持ちが良いみたいで、ピィ…ピィ♪って言っていた。
ちなみにお風呂は、僕の意見を取り入れてくれたコリーが脱衣所と洗い場を設けてくれた。洗い場には屋根が付いており、露天風呂とは別の小さなお風呂も付いていた。
これなら、雨の日にでも入れそうだね!ただ、風呂が風呂なら洗い場もかなり大きい。
これ、僕達だけで入るのは勿体無い気がするなぁ…。でも、呼んだとしてもドラスさん夫妻とゲーハさんぐらいだからなぁ。
「ルピ、体流すから耳塞いでて」
『わかった!』
桶で湯を取り、ザパーッとルピを洗い流す。プハァッ!とするルピのその仕草がまた可愛い!
僕も体を洗い、もう一度露天風呂に入ろうとすると、ルピは暑いからもう出ると出て行ってしまった。
『主人や、ワシも良いかの?』
「あれ?コリー入ってなかったの?」
『主人の為に作ったのじゃ。主人が入っていない風呂にワシが入れるわけなかろう』
コリーが初めて堪能する露天風呂に浸かる。頭にタオル乗っけて、良い湯じゃぁーと浸かってる姿は、なんか絵になるなぁ。
「どう初めてのお風呂は?」
『悪くないのぅ。これで酒があれば、なお良いのぉ』
「え?コリーお酒飲むの⁉︎」
『そりゃ嗜む程度にはの』
コリーがお酒。小人がお酒…。想像するけど、なんか似合ってない気もする。でも、飲みたいなら遠慮せず飲んでくれたら良いのに。
「コリー、飲みたいなら飲んで良いんだよ?今度街に行った時に買ってくれば?」
『ほぉ!良いのか!主人が飲まない以上飲むのはやめておこうと思っておったが、許しが出たなら街に買いに行こうかの』
そんななんでもかんでも、僕がやらないからを基準にしなくて良いよ。僕はみんなでほのぼのと暮らして行きたいんだからさ。
「そういえばさ、あの魔石どうするの?」
『ちとの。数日のうちには完成するはずじゃ』
頑なに魔石の使い道を言わないコリー。いったい何に使うと言うんだろう?
『良いねぇ~』
『主人や、冷たい飲み物持って来たぞ』
コリーが宿の女将さんみたいなことしてるよ。持って来たぞと言っても、宙に浮いたおぼん。持ってるのは多分精霊だろう。
『よく冷やしてあるからの。美味いはずじゃ』
「冷やしてあるって、コリー氷出せたの?」
『主人が置いて言った金で必要なものは買わせてもらったぞ』
なんですと⁉︎確かに僕はお金を置いていった。万が一必要に迫られたら使ってねって。必要に迫られたらだからね?
「ちなみに必要なものって…」
『ほれ、ベットのマットやカーテンや保冷庫などを買わせてもらったぞ』
「あの、僕に相談は…」
コリーの解釈は、必要になったら使ってくれと言われたから使ったまでじゃと言われる。いや、解釈の仕方が大雑把過ぎるでしょ!
家の中は見てなかった…。どうなってるんだろう…。とりあえず冷たい飲み物を受け取る。ひんやりと良く冷えたグラスが心地いい。
ルピも甘くて美味しいねー!とゴクゴク飲んでお代わりしていた。宙に浮くおぼんが部屋の中へと戻っていく。
これ真夜中に見たら、ちょっとホラーだよね…。
「他に買い足すものは何かあるの?」
『どうじゃろう。ワシは思い当たらんの』
コリーがこう話すなら、ほぼ買い物は終わったんだろう。僕も一緒に見たかっただけに、残念だな…。
『ただ、ワシが買ったのは必要最低限じゃ。家にひく絨毯やマット、置物などは主人のセンスに任せるぞ』
「そうなの?一通り揃えたんじゃないの?」
『寝泊まりするのに不便せん程度じゃ』
その言葉聞いてホッとする。僕にもまだ買えるものがあるんだ。
『ハヤト、ルピ暑いから出る』
「体洗ったの?」
『クリーンで綺麗にするから大丈夫』
そこに、つつつーーと石鹸が運ばれてくる。色々な花びらを閉じ込めた石鹸。オシャレだ。僕達は今庭にいて、極上の露天風呂を堪能中。
ほどよい湯加減。そこに柚子の香りがする果実が浮いて香りでも楽しませてくれる。
『わぁ!お花のお菓子だ!』
「ルピ、これはお菓子じゃなくて体洗うものなんだよ」
『お菓子で体洗うの?』
石鹸を見たことがないルピにとっては、この楕円形の形の石鹸がお菓子に見えるのかもしれない。
ちなみにロッソは毛が濡れるなんてごめんよ!と、断固お風呂拒否され逃げられた。泉で泳いでるの見たことあるのに、お風呂はダメなんて不思議だな。
「ルピ、これはねアワアワにして体を洗うんだよ」
『あわあわ?』
布を一枚用意してもらい、そこにゴシゴシと石鹸を擦り付ける。良い香りが立ち込めて、あぁこれがお風呂の醍醐味の1つだよね!
「ほら、洗ってあげるからおいで」
『良い香りがする!ルピ、お花になれるね!』
「そうだね。ルピがお花になっちゃうかもね」
まずは体から洗って、羽はどうしようか…と思ったけど、手に石鹸の泡をつけて手洗い。ルピは気持ちが良いみたいで、ピィ…ピィ♪って言っていた。
ちなみにお風呂は、僕の意見を取り入れてくれたコリーが脱衣所と洗い場を設けてくれた。洗い場には屋根が付いており、露天風呂とは別の小さなお風呂も付いていた。
これなら、雨の日にでも入れそうだね!ただ、風呂が風呂なら洗い場もかなり大きい。
これ、僕達だけで入るのは勿体無い気がするなぁ…。でも、呼んだとしてもドラスさん夫妻とゲーハさんぐらいだからなぁ。
「ルピ、体流すから耳塞いでて」
『わかった!』
桶で湯を取り、ザパーッとルピを洗い流す。プハァッ!とするルピのその仕草がまた可愛い!
僕も体を洗い、もう一度露天風呂に入ろうとすると、ルピは暑いからもう出ると出て行ってしまった。
『主人や、ワシも良いかの?』
「あれ?コリー入ってなかったの?」
『主人の為に作ったのじゃ。主人が入っていない風呂にワシが入れるわけなかろう』
コリーが初めて堪能する露天風呂に浸かる。頭にタオル乗っけて、良い湯じゃぁーと浸かってる姿は、なんか絵になるなぁ。
「どう初めてのお風呂は?」
『悪くないのぅ。これで酒があれば、なお良いのぉ』
「え?コリーお酒飲むの⁉︎」
『そりゃ嗜む程度にはの』
コリーがお酒。小人がお酒…。想像するけど、なんか似合ってない気もする。でも、飲みたいなら遠慮せず飲んでくれたら良いのに。
「コリー、飲みたいなら飲んで良いんだよ?今度街に行った時に買ってくれば?」
『ほぉ!良いのか!主人が飲まない以上飲むのはやめておこうと思っておったが、許しが出たなら街に買いに行こうかの』
そんななんでもかんでも、僕がやらないからを基準にしなくて良いよ。僕はみんなでほのぼのと暮らして行きたいんだからさ。
「そういえばさ、あの魔石どうするの?」
『ちとの。数日のうちには完成するはずじゃ』
頑なに魔石の使い道を言わないコリー。いったい何に使うと言うんだろう?
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