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74話僕のポーションは街のお店で売れるのか!?
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『早く出して!ハヤトのコップ!』
「いや、でも本当に不細工でさ…」
『あるじが作ってくれたコップに文句をつけたりしないわ』
これは隠せば隠すだけ、見せて攻撃受けるなと思い渋々出した。形は不細工だし、掘ったところは歪んでるし、ド素人が趣味に作ったにしてもひどい出来だよ。
「ごねんね。僕本当に不器用なんだ…」
『洗ってさっそく飲みましょう』
『これルピでこっちがロッソで、これがコリーのだ!ルピのコップだ!』
2人とも不細工なコップの事には一切何も言わず、スルーされてしまった。
これって、僕凄く同情されてるっていうか、気を使わせちゃってるんだよね。2人に申し訳ない。
「あの、後で街に行った時にちゃんとしたコップ買うから!もっと良いのをコリーに作ってもらっても良いし」
『どうして?ハヤトがせっかく作ってくれたコップ使っちゃダメなの?』
「いや、でも不細工だし…」
僕の言うことにお構いなしに、ロッソがコップを洗ってくれ精霊がお茶を注いでいく。
ロッソは猫舌なため、お茶碗サイズのコップに氷を入れ冷まして飲んでいた。
『誰も不細工なんて気にしないわ。あるじが従魔のために作ってくれたものに、感謝以外ないわ。あるじが頑張って作ってる姿を見てたもの。ありがとう。大切に使うわ』
『ロッソ知ってるの!?』
『夜中にゴソゴソ作ってたもの。ルピはお腹出して寝てたけどね』
2人が寝静まったと思い隠して作ってるつもりが、余裕でバレてたのね…。ちょっとというか、かなり恥ずかしい。
ルピがずるい!ルピも頑張ってるハヤト見たかったのに!なんで起こしてくれなかったの!と、ロッソに言うけど、見られなくて僕はホッとしてるよ。
「ありがとう。2人に喜んでもらえて嬉しいよ」
『『コップありがとう!』』
食べ終わった後、さっそく二人を連れてドリーへと向かった。お弁当のお礼も言わなきゃいけないし、帰って来たってことも伝えなきゃ。
――カラン・カラン――
「おやハヤト!帰って来たんだってね。早く顔見せにおいでね」
「夜だったんで遠慮しました。お弁当ありがとうございました!お肉も美味しく食べました!」
「そんな遠慮なんてしなくていいさね。店が終わったら晩御飯は食べていきな!腕をふるうさね!」
マーヤさんにお礼と夜に来ますと伝えてお店を出た。
マーヤさんが嬉しそうな顔をしてくれて良かった。出て行ったあと、落ち込んでたらどうしようかな…って思ってたけど、見る限り大丈夫そうかな。
あ、でも家が出来たってことも伝えてないな。後で良いか。
『ハヤト、お菓子食べたい!』
「えー!?お弁当二つも食べたばっかだよ!?お腹痛くなっちゃうよ」
『お菓子は別腹なの!』
本当に大丈夫なのかな…と思うけど、今回頑張ってくれたご褒美にと買ってあげた。
最近益々ルピの食欲が旺盛なんだよね。昨日も夜中結構な量のお肉を食べたけど足りないからって、果物をもいで食べていた。どうしちゃったんだろ…。大丈夫ならいいけど。
お菓子を食べ終わると、商用ギルドエリアに向かいポーションを扱ってるらしき小さなお店に入った。
「あの、すいません。こちらではポーションの買取は行っていますか?」
「はい。行っております。買取ですか?」
「はい。可能ならお願いしたいんですが」
カバンから2本取り出し店員がいるカウンターの上に置いた。1つは回復薬。もう1つは毒消し。
「こちらは、ご自宅で作られたものですか?」
「はい。家の庭で育てた薬草で作りました」
「鑑定用の魔道具持ってくるのでお待ちくださいね」
わかりましたと告げると、奥から店員が鑑定用の魔道具を持って出て来た。あれ、そういえば高くてあまり普及してないって話しじゃなかったっけ?
「鑑定用の魔道具ってどこのお店も持ってるんですか?」
「いえ、これはギルドから月契約で借りているものになります。大きなお店になればあるんですが、当店のようなお店ではなかなか。買えればいいんですけどね」
なんか気まずい事聞いちゃったかな。今のは僕が悪かった。スルーすればよかったのに、気になることがあると口に出すのは良くないね。
「回復薬は『中級』ですね。毒消しは『低級』なので、買取ですと2つで金貨1枚になりますが、どうされますか?」
「よろしくお願いします」
「でも、ご自宅で『中級』を作れるのはすごいですね。なかなか難しいんですが、良い魔力をお持ちなんですね」
え…っと、中級でそれを言われるのか…。
でも、中級のポーション作るのに低級の薬草6つ中級3つあれば確か出来るんだよね。そんなに難しい事なのかな。
薬草はポンポン出来るから感覚が…。出来ない人ごめんなさい…。
「えっと、すごい苦労しました!やっぱり作るのは大変なんですか?」
「えぇ。そうですね。一定量の魔力水を与えないといけないので、体調により魔力が多かったり少なかったりすると、なかなか育ちが悪いんですよ。皆さん風邪もひけば寝不足の日もありますからね」
なるほど。一般家庭で作る野菜が不出来だったりするのと原因がなんか似てるような気もする。まだまだ大量にあるんだけど、これはリリーに卸すしかなさそうだな。
それか、子供の僕じゃなくてコリーに売りに行って貰う手もあるけど、そこまでする必要もなぁ。でも、売れたことは素直に嬉しい!
「では、こちら買取金額の金貨1枚になります」
「はい。ありがとうございます!」
「また出来た際にはお待ちしておりますね」
さてと、この後はゲーハさんのところに行かなきゃ…。
コリーが行ったのなら、買い取ってもらったことにいちをお礼は言わないとだよね…。従魔1人で行って僕知りませんは、流石にないでしょ。
でも、その前にソファーとか絨毯見て良いのあれば買っていこう。
「いや、でも本当に不細工でさ…」
『あるじが作ってくれたコップに文句をつけたりしないわ』
これは隠せば隠すだけ、見せて攻撃受けるなと思い渋々出した。形は不細工だし、掘ったところは歪んでるし、ド素人が趣味に作ったにしてもひどい出来だよ。
「ごねんね。僕本当に不器用なんだ…」
『洗ってさっそく飲みましょう』
『これルピでこっちがロッソで、これがコリーのだ!ルピのコップだ!』
2人とも不細工なコップの事には一切何も言わず、スルーされてしまった。
これって、僕凄く同情されてるっていうか、気を使わせちゃってるんだよね。2人に申し訳ない。
「あの、後で街に行った時にちゃんとしたコップ買うから!もっと良いのをコリーに作ってもらっても良いし」
『どうして?ハヤトがせっかく作ってくれたコップ使っちゃダメなの?』
「いや、でも不細工だし…」
僕の言うことにお構いなしに、ロッソがコップを洗ってくれ精霊がお茶を注いでいく。
ロッソは猫舌なため、お茶碗サイズのコップに氷を入れ冷まして飲んでいた。
『誰も不細工なんて気にしないわ。あるじが従魔のために作ってくれたものに、感謝以外ないわ。あるじが頑張って作ってる姿を見てたもの。ありがとう。大切に使うわ』
『ロッソ知ってるの!?』
『夜中にゴソゴソ作ってたもの。ルピはお腹出して寝てたけどね』
2人が寝静まったと思い隠して作ってるつもりが、余裕でバレてたのね…。ちょっとというか、かなり恥ずかしい。
ルピがずるい!ルピも頑張ってるハヤト見たかったのに!なんで起こしてくれなかったの!と、ロッソに言うけど、見られなくて僕はホッとしてるよ。
「ありがとう。2人に喜んでもらえて嬉しいよ」
『『コップありがとう!』』
食べ終わった後、さっそく二人を連れてドリーへと向かった。お弁当のお礼も言わなきゃいけないし、帰って来たってことも伝えなきゃ。
――カラン・カラン――
「おやハヤト!帰って来たんだってね。早く顔見せにおいでね」
「夜だったんで遠慮しました。お弁当ありがとうございました!お肉も美味しく食べました!」
「そんな遠慮なんてしなくていいさね。店が終わったら晩御飯は食べていきな!腕をふるうさね!」
マーヤさんにお礼と夜に来ますと伝えてお店を出た。
マーヤさんが嬉しそうな顔をしてくれて良かった。出て行ったあと、落ち込んでたらどうしようかな…って思ってたけど、見る限り大丈夫そうかな。
あ、でも家が出来たってことも伝えてないな。後で良いか。
『ハヤト、お菓子食べたい!』
「えー!?お弁当二つも食べたばっかだよ!?お腹痛くなっちゃうよ」
『お菓子は別腹なの!』
本当に大丈夫なのかな…と思うけど、今回頑張ってくれたご褒美にと買ってあげた。
最近益々ルピの食欲が旺盛なんだよね。昨日も夜中結構な量のお肉を食べたけど足りないからって、果物をもいで食べていた。どうしちゃったんだろ…。大丈夫ならいいけど。
お菓子を食べ終わると、商用ギルドエリアに向かいポーションを扱ってるらしき小さなお店に入った。
「あの、すいません。こちらではポーションの買取は行っていますか?」
「はい。行っております。買取ですか?」
「はい。可能ならお願いしたいんですが」
カバンから2本取り出し店員がいるカウンターの上に置いた。1つは回復薬。もう1つは毒消し。
「こちらは、ご自宅で作られたものですか?」
「はい。家の庭で育てた薬草で作りました」
「鑑定用の魔道具持ってくるのでお待ちくださいね」
わかりましたと告げると、奥から店員が鑑定用の魔道具を持って出て来た。あれ、そういえば高くてあまり普及してないって話しじゃなかったっけ?
「鑑定用の魔道具ってどこのお店も持ってるんですか?」
「いえ、これはギルドから月契約で借りているものになります。大きなお店になればあるんですが、当店のようなお店ではなかなか。買えればいいんですけどね」
なんか気まずい事聞いちゃったかな。今のは僕が悪かった。スルーすればよかったのに、気になることがあると口に出すのは良くないね。
「回復薬は『中級』ですね。毒消しは『低級』なので、買取ですと2つで金貨1枚になりますが、どうされますか?」
「よろしくお願いします」
「でも、ご自宅で『中級』を作れるのはすごいですね。なかなか難しいんですが、良い魔力をお持ちなんですね」
え…っと、中級でそれを言われるのか…。
でも、中級のポーション作るのに低級の薬草6つ中級3つあれば確か出来るんだよね。そんなに難しい事なのかな。
薬草はポンポン出来るから感覚が…。出来ない人ごめんなさい…。
「えっと、すごい苦労しました!やっぱり作るのは大変なんですか?」
「えぇ。そうですね。一定量の魔力水を与えないといけないので、体調により魔力が多かったり少なかったりすると、なかなか育ちが悪いんですよ。皆さん風邪もひけば寝不足の日もありますからね」
なるほど。一般家庭で作る野菜が不出来だったりするのと原因がなんか似てるような気もする。まだまだ大量にあるんだけど、これはリリーに卸すしかなさそうだな。
それか、子供の僕じゃなくてコリーに売りに行って貰う手もあるけど、そこまでする必要もなぁ。でも、売れたことは素直に嬉しい!
「では、こちら買取金額の金貨1枚になります」
「はい。ありがとうございます!」
「また出来た際にはお待ちしておりますね」
さてと、この後はゲーハさんのところに行かなきゃ…。
コリーが行ったのなら、買い取ってもらったことにいちをお礼は言わないとだよね…。従魔1人で行って僕知りませんは、流石にないでしょ。
でも、その前にソファーとか絨毯見て良いのあれば買っていこう。
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