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井戸の中にいたカエルは自分の小ささを知る
星に灯る光
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「よお!」
一週間の休暇があけ、ステラは仕事をおえたあとイザベラとの待ち合わせ場所に向かおうとしていると、アレックス・ホワイトがまるで学園で毎日顔を合わせていた時のような気軽さでステラに声をかけた。
ステラは幻でもみているのかと思った。
「入れ違いにならなくてよかった。あぶないところだった」
どうやら現実のことらしいと分かったが、なぜここにアレックスがいるのかとステラの思考がとまる。
「サプライズ大成功! 口があんぐり開いたままだぞ、ステラ」
アレックスがしてやったりという笑みをうかべている。
指摘されたように自分の口が開いていたことに気付きステラは口をとじた。
アレックスはくるくるときれいな円をえがくカールが美しかった髪をみじかく切り、スペンサー学園時代のような短髪にもどっていた。
「イザベラとご飯食べる前に茶でものもう」
ようやく目の前にいるのが本物のアレックスだと状況を認識したステラは、
「ちょっと待って。なんでアレックスがここにいるの?」と聞いた。
「それも含めていろいろ話すことがあるから、まずはカフェだ」
まだ呆然としているステラをアレックスが手をひき近くのカフェへと連れて行った。
注文しおえたところでステラはイザベラとの約束を思い出した。事務所を終業時間ぴったりに出たのもそのためだ。
「アレックス、ごめん。イザベラと会う約束しててあまり――」
「それ、俺のサプライズのための準備だから」
準備――ようするにイザベラはアレックスと協力していたのかと頭が回転しはじめた。
「なんかおどろきすぎてまともに頭がうごいてないけど、二人で仕組んだってことだよね?」
アレックスがうれしそうにうなずいている。
アレックスがイザベラがニウミールに来た時の同行者が自分であることを白状した。
イザベラの父が信頼できる男性同行者を頼んだと聞いていたが、よくフィリップがイザベラを自分以外の男性と同行させることに同意したなと思っていた。その人物がアレックスなら納得がいく。
「アレックスはいつまでこっちにいるの? イザベラと同じように一ヶ月こっちにいるの?」
「ずっとだよ。ステラがここにいる限りずっとだよ」
再びステラの頭の回転がとまる。アレックスはこちらに引っ越してきたといったのだと理解するのにしばらく時間がかかった。
「大学は? まだ卒業してないよね。ちょっと待って。なんで?」
アレックスがなぜ分からないといった顔をしている。
「こっちの大学に移籍した。あと一年だし、別に学位が必要でもないから大学やめようかと思ったが、オヤジがこっちに来る条件として大学を移籍することといったからおとなしく行くことにした」
アレックスはもともと大学へいくつもりはなかったが、「哲学や文学といったまったく金にならない学問を専攻して友達をつくってこい」と父親にいわれ大学に進学した。
道楽を学ぶために息子を大学へ送るような家は、経済的に余裕があるだけでなく思考が柔軟で家柄へのこだわりが低いだろう。それならば息子達のつながりを通して縁をつなげられる可能性が高そうだとアレックスの父は考えたようだ。
「オヤジは二年前に南地区での仕事を考えてて俺に南地区の大学へ移籍しろといってたから、今回西地区に行きたいといったら諸手をあげて歓迎された。
というわけで大学で勉強しないといけないのは面倒くさいけど、また演劇部にはいって好き勝手するよ」
アレックスがうれしそうに笑う。ホワイト家はなかなか思い切りがよいようだ。
「俺もニウミールに住むことになった。だから今度こそステラを振り向かせるようがんばる」
おどろいてアレックスをみると、アレックスがステラの視線をとらえた。
「ステラ、好きだ」
緊張するといいながらアレックスが視線を一度はずしたあと、再びステラと目を合わせた。
「ずっとステラにふられるのがこわくて、友達でいいからと曖昧なままつながりが切れないようにしてきたから、これまで自分の気持ちをちゃんといわなかった。
だから今度こそちゃんという。ステラのことが好きだ。恋人になってほしい。
ステラに自分の気持ちを伝えたかった。伝えずに終わるなんていやだった。
俺もステラと同じだ。何もせずにあきらめられないからニウミールへきた」
息が止まるかと思った。まさかアレックスがステラのためにニウミールへきたとは。
「でも、名前忘れちゃったけど、告白されて付き合ってた人がいた――」
「それ誤解だから。ユリアから告白されたのは本当だけど付き合ってない。
自分でもあの日なんであんなこといったのか分からない。ちがうな。ちょっと意地悪な気分になってたというか、ステラがすこしは俺のこと気にしてくれるか知りたかったんだと思う。ステラが妬いてくれるかなって。
本当にあんなこというつもりはなかったのに口走ってて、ステラはユリアから告白されたと聞いただけで俺が彼女と付き合ってると早合点して。
訂正しないといけないとあせってるうちに会わない方がいいとかいわれて、すごいショックでまともに考えられなくなってた。それでまともなことを何もいえないまま、けんか別れのようになってステラはニウミールへいってしまった。
死にたくなるほど後悔した。ステラが他の女の子の存在をしってあせってくれたらなんて馬鹿なこと考えて思いっきり墓穴をほった。
だから後悔しないよう素直になることに決めた。
ステラが好きだ。ステラと一緒にいたいからここまできた」
うれしい。アレックスがステラを好きだといってくれることがうれしい。ニウミールまでわざわざきてくれたのがうれしい。
でもアレックスのために、アレックスと一緒にいるわけにはいかない。
「アレックス――」
「ちょっと待て。何かいやなこと言おうとしてるだろう。その前にもうひとつ言っておきたいことがある。キャサリンのことはイザベラからきいた」
「だから―― 私のせいでアレックスに迷惑かけられない。アレックスの――」
アレックスが首をふり強い視線をステラにむけた。
「キャサリンのおどしはあの時点ではものすごく有効だったのはたしかだけど、いまの状況はあの時とはちがう。
イリアトスではリード家の力は強いけどこっちだと家名が何となく知られてる程度だろう? 西地区はサントス家が牛耳ってるし。
だからキャサリンがいったことは気にしなくていい。旧家の人間だからって何でも好き勝手できるわけじゃない。
それにキャサリンは最近、準旧家のお坊ちゃんと結婚した。リード家の娘なのはかわらないけど過剰に怖がる必要はないよ」
ステラはアレックスの薄緑色にも茶色にもみえる瞳をみながら、会えなかった時間の長さを思った。
「そろそろイザベラと合流しないと。このあと三人でご飯を食べることになってる。
イザベラが俺に『これからあなたはステラにいくらでも会えるんだから、ステラの休暇中は私がステラを独占する』といって今日までおあずけくらわされた。仕返しでイザベラとの約束をぶっちぎりたいよ」
アレックスが意地の悪い顔をしている。
「ステラ、俺いますごいうれしい。ようやく会えた。イザベラからステラがニウミールに行ったと聞かされた時は絶望した」
アレックスがステラの手をとると手の甲に口づけた。
卒業を祝う会を思い出す。あの時はアレックスから好きだといわれ、ステラは好きといってほしくなかったと怒りをおぼえた。しかしいまは素直にうれしい。
もう二度と会うことはないと思っていた。アレックスと会えなくなってから自分の気持ちに気付き、喪失感と後悔で苦しかった。
ずっと傷つきたくないと逃げてばかりいた。好きだから嫌われたくなかった。
アレックスが目の前にいる。もう逃げない。
「アレックス、私もアレックスのことが好き。でもこの気持ちをみとめるのがこわかった。きっといつか嫌われて捨てられる。だったらいつか壊れてしまう関係をはじめなければいい、このまま友達でいればいいと思った。
ごめん、私、ものすごく卑怯で臆病で、自分のことしか考えない弱い人間なの。だからきっとアレックスもそんな弱い私のことを知ればはなれていくと思った」
「死にそう。俺、幸せすぎて死にそうだ」
アレックスがステラの手の甲にふたたび口づけた。
「ステラ、俺だって欠点だらけの人間で嫌なところたくさんあるよ。お互いさまだ」
アレックスがステラの手を両手でつつみこんだ。
「人を好きになるってすごいよな。この世の中に数えきれないほどの人がいるのに、好きだと思うのはステラだけで国を横断して追いかけてきた。
自分でもどこからそんな力がわいてくるんだって不思議に思うほどの力がわいてここにきた。芝居にでてくる一途な主人公のようなことしてるよな」
アレックスが目尻にしわをよせ気持ちよさそうに笑った。その笑顔が懐かしく涙がこぼれそうだった。
「これから一緒にたくさんの時間をすごそう。あまりけんかはしたくないけど、腹が立ったら怒りをためずにけんかして仲直りしよう。
つらい時は頼ってほしいし、手伝えることがあれば手伝う。一人で頑張りすぎたり、悩みすぎずに俺に話して手伝わせてほしい。
そしてステラと一緒にたくさん笑い合いたい。俺のお星さま」
――まさかアレックスにお星さまとよばれるとは。
ステラが星を意味すると知っている人はディアス国ではすくないだろう。大陸の古い言葉でいまはただの名前としてしか使われない。
もう自分のことをお星さまとよんでくれる人はいないと思っていた。ステラのことをお星さまとよぶのは両親だけで、父は亡くなり、母との関係は壊れたままだ。
アレックスからお星さまとよばれ、自分のことをお星さまとよんでくれる人がいなければ、あらたによんでくれる人を見つければよいのだと気付いた。
星とよんでくれる人がいる。自分のことを星といってくれる人がいる。
ステラは光をうしない暗闇にまぎれてしまった星が、かすかに光を灯したようにかんじた。
一週間の休暇があけ、ステラは仕事をおえたあとイザベラとの待ち合わせ場所に向かおうとしていると、アレックス・ホワイトがまるで学園で毎日顔を合わせていた時のような気軽さでステラに声をかけた。
ステラは幻でもみているのかと思った。
「入れ違いにならなくてよかった。あぶないところだった」
どうやら現実のことらしいと分かったが、なぜここにアレックスがいるのかとステラの思考がとまる。
「サプライズ大成功! 口があんぐり開いたままだぞ、ステラ」
アレックスがしてやったりという笑みをうかべている。
指摘されたように自分の口が開いていたことに気付きステラは口をとじた。
アレックスはくるくるときれいな円をえがくカールが美しかった髪をみじかく切り、スペンサー学園時代のような短髪にもどっていた。
「イザベラとご飯食べる前に茶でものもう」
ようやく目の前にいるのが本物のアレックスだと状況を認識したステラは、
「ちょっと待って。なんでアレックスがここにいるの?」と聞いた。
「それも含めていろいろ話すことがあるから、まずはカフェだ」
まだ呆然としているステラをアレックスが手をひき近くのカフェへと連れて行った。
注文しおえたところでステラはイザベラとの約束を思い出した。事務所を終業時間ぴったりに出たのもそのためだ。
「アレックス、ごめん。イザベラと会う約束しててあまり――」
「それ、俺のサプライズのための準備だから」
準備――ようするにイザベラはアレックスと協力していたのかと頭が回転しはじめた。
「なんかおどろきすぎてまともに頭がうごいてないけど、二人で仕組んだってことだよね?」
アレックスがうれしそうにうなずいている。
アレックスがイザベラがニウミールに来た時の同行者が自分であることを白状した。
イザベラの父が信頼できる男性同行者を頼んだと聞いていたが、よくフィリップがイザベラを自分以外の男性と同行させることに同意したなと思っていた。その人物がアレックスなら納得がいく。
「アレックスはいつまでこっちにいるの? イザベラと同じように一ヶ月こっちにいるの?」
「ずっとだよ。ステラがここにいる限りずっとだよ」
再びステラの頭の回転がとまる。アレックスはこちらに引っ越してきたといったのだと理解するのにしばらく時間がかかった。
「大学は? まだ卒業してないよね。ちょっと待って。なんで?」
アレックスがなぜ分からないといった顔をしている。
「こっちの大学に移籍した。あと一年だし、別に学位が必要でもないから大学やめようかと思ったが、オヤジがこっちに来る条件として大学を移籍することといったからおとなしく行くことにした」
アレックスはもともと大学へいくつもりはなかったが、「哲学や文学といったまったく金にならない学問を専攻して友達をつくってこい」と父親にいわれ大学に進学した。
道楽を学ぶために息子を大学へ送るような家は、経済的に余裕があるだけでなく思考が柔軟で家柄へのこだわりが低いだろう。それならば息子達のつながりを通して縁をつなげられる可能性が高そうだとアレックスの父は考えたようだ。
「オヤジは二年前に南地区での仕事を考えてて俺に南地区の大学へ移籍しろといってたから、今回西地区に行きたいといったら諸手をあげて歓迎された。
というわけで大学で勉強しないといけないのは面倒くさいけど、また演劇部にはいって好き勝手するよ」
アレックスがうれしそうに笑う。ホワイト家はなかなか思い切りがよいようだ。
「俺もニウミールに住むことになった。だから今度こそステラを振り向かせるようがんばる」
おどろいてアレックスをみると、アレックスがステラの視線をとらえた。
「ステラ、好きだ」
緊張するといいながらアレックスが視線を一度はずしたあと、再びステラと目を合わせた。
「ずっとステラにふられるのがこわくて、友達でいいからと曖昧なままつながりが切れないようにしてきたから、これまで自分の気持ちをちゃんといわなかった。
だから今度こそちゃんという。ステラのことが好きだ。恋人になってほしい。
ステラに自分の気持ちを伝えたかった。伝えずに終わるなんていやだった。
俺もステラと同じだ。何もせずにあきらめられないからニウミールへきた」
息が止まるかと思った。まさかアレックスがステラのためにニウミールへきたとは。
「でも、名前忘れちゃったけど、告白されて付き合ってた人がいた――」
「それ誤解だから。ユリアから告白されたのは本当だけど付き合ってない。
自分でもあの日なんであんなこといったのか分からない。ちがうな。ちょっと意地悪な気分になってたというか、ステラがすこしは俺のこと気にしてくれるか知りたかったんだと思う。ステラが妬いてくれるかなって。
本当にあんなこというつもりはなかったのに口走ってて、ステラはユリアから告白されたと聞いただけで俺が彼女と付き合ってると早合点して。
訂正しないといけないとあせってるうちに会わない方がいいとかいわれて、すごいショックでまともに考えられなくなってた。それでまともなことを何もいえないまま、けんか別れのようになってステラはニウミールへいってしまった。
死にたくなるほど後悔した。ステラが他の女の子の存在をしってあせってくれたらなんて馬鹿なこと考えて思いっきり墓穴をほった。
だから後悔しないよう素直になることに決めた。
ステラが好きだ。ステラと一緒にいたいからここまできた」
うれしい。アレックスがステラを好きだといってくれることがうれしい。ニウミールまでわざわざきてくれたのがうれしい。
でもアレックスのために、アレックスと一緒にいるわけにはいかない。
「アレックス――」
「ちょっと待て。何かいやなこと言おうとしてるだろう。その前にもうひとつ言っておきたいことがある。キャサリンのことはイザベラからきいた」
「だから―― 私のせいでアレックスに迷惑かけられない。アレックスの――」
アレックスが首をふり強い視線をステラにむけた。
「キャサリンのおどしはあの時点ではものすごく有効だったのはたしかだけど、いまの状況はあの時とはちがう。
イリアトスではリード家の力は強いけどこっちだと家名が何となく知られてる程度だろう? 西地区はサントス家が牛耳ってるし。
だからキャサリンがいったことは気にしなくていい。旧家の人間だからって何でも好き勝手できるわけじゃない。
それにキャサリンは最近、準旧家のお坊ちゃんと結婚した。リード家の娘なのはかわらないけど過剰に怖がる必要はないよ」
ステラはアレックスの薄緑色にも茶色にもみえる瞳をみながら、会えなかった時間の長さを思った。
「そろそろイザベラと合流しないと。このあと三人でご飯を食べることになってる。
イザベラが俺に『これからあなたはステラにいくらでも会えるんだから、ステラの休暇中は私がステラを独占する』といって今日までおあずけくらわされた。仕返しでイザベラとの約束をぶっちぎりたいよ」
アレックスが意地の悪い顔をしている。
「ステラ、俺いますごいうれしい。ようやく会えた。イザベラからステラがニウミールに行ったと聞かされた時は絶望した」
アレックスがステラの手をとると手の甲に口づけた。
卒業を祝う会を思い出す。あの時はアレックスから好きだといわれ、ステラは好きといってほしくなかったと怒りをおぼえた。しかしいまは素直にうれしい。
もう二度と会うことはないと思っていた。アレックスと会えなくなってから自分の気持ちに気付き、喪失感と後悔で苦しかった。
ずっと傷つきたくないと逃げてばかりいた。好きだから嫌われたくなかった。
アレックスが目の前にいる。もう逃げない。
「アレックス、私もアレックスのことが好き。でもこの気持ちをみとめるのがこわかった。きっといつか嫌われて捨てられる。だったらいつか壊れてしまう関係をはじめなければいい、このまま友達でいればいいと思った。
ごめん、私、ものすごく卑怯で臆病で、自分のことしか考えない弱い人間なの。だからきっとアレックスもそんな弱い私のことを知ればはなれていくと思った」
「死にそう。俺、幸せすぎて死にそうだ」
アレックスがステラの手の甲にふたたび口づけた。
「ステラ、俺だって欠点だらけの人間で嫌なところたくさんあるよ。お互いさまだ」
アレックスがステラの手を両手でつつみこんだ。
「人を好きになるってすごいよな。この世の中に数えきれないほどの人がいるのに、好きだと思うのはステラだけで国を横断して追いかけてきた。
自分でもどこからそんな力がわいてくるんだって不思議に思うほどの力がわいてここにきた。芝居にでてくる一途な主人公のようなことしてるよな」
アレックスが目尻にしわをよせ気持ちよさそうに笑った。その笑顔が懐かしく涙がこぼれそうだった。
「これから一緒にたくさんの時間をすごそう。あまりけんかはしたくないけど、腹が立ったら怒りをためずにけんかして仲直りしよう。
つらい時は頼ってほしいし、手伝えることがあれば手伝う。一人で頑張りすぎたり、悩みすぎずに俺に話して手伝わせてほしい。
そしてステラと一緒にたくさん笑い合いたい。俺のお星さま」
――まさかアレックスにお星さまとよばれるとは。
ステラが星を意味すると知っている人はディアス国ではすくないだろう。大陸の古い言葉でいまはただの名前としてしか使われない。
もう自分のことをお星さまとよんでくれる人はいないと思っていた。ステラのことをお星さまとよぶのは両親だけで、父は亡くなり、母との関係は壊れたままだ。
アレックスからお星さまとよばれ、自分のことをお星さまとよんでくれる人がいなければ、あらたによんでくれる人を見つければよいのだと気付いた。
星とよんでくれる人がいる。自分のことを星といってくれる人がいる。
ステラは光をうしない暗闇にまぎれてしまった星が、かすかに光を灯したようにかんじた。
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