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ライのお父さん ※
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※途中からケイネス視点です。
「あ……あ、ぁ……」
ぬちゃぬちゃと後孔から聞こえる濡れた音。中に含めた指を動かないで欲しいと締め付けた。なのに、自分自身がゆらゆら揺れて快感を強請る。
さっきから腹が熱い。
彼にされては駄目だ。それは自分が知る浅い快感じゃない。
「……ぁあんっ、きっ気持ちいっ……どうしよう、どうしようっ!?」
自分は先ほど吐精したばかりだ。発情期でもないのに、こんなに何度も精を吐き出して大丈夫なのか。
「っ、いいよ」
「あ。あっ、んぁ……腰が止まんな……王、様もっ……」
俺の乳首を触っていた彼の手が、互いの性器を擦り出す。後孔に含めたままの指と前の刺激に耐えられない。
自然な涙が溢れだすと、ケイネスが涙を唇ですくう。
「コバ」
欲を孕んだその声に欲情してしまう。
「んんぁ……でちゃ」
「……私もだ」
ほぼ同時に射精した。二人の白濁はお互いの腹部や胸部にたっぷり付着した。それを拭うわけでもなく身体を密着させ、荒い息のままキスをし合う。
「はぁはぁ……」
射精はしたが、後孔はケイネスの指を含んだまま、ずっと内部が痙攣を起こしている。身体の熱が治まらない。こんな俺の身体は知らなくて焦る。
「あ、あ……ぁ、あ。これ、俺、お尻……どうなってんの? ずっと、ジンジンしている、んっ」
「コバ、大丈夫、落ち着いて。これは互いに気持ちいいことはいいことだから。何もおかしい事じゃない。私も同じだから」
ほらっと下を向くケイネスの視線を見た。
彼の鍛えられた腹部の下にあるペニスは射精したのに全く萎えていない。ドクドクと脈打つ興奮が伝わり、ジュワっと濡れる。
彼の指を挿入したままだからその変化を彼もすぐに分かっただろう。
「……」
指を含めたまま、彼はペニスの先端を後孔の蕾に擦り付けてきた。ペニスのカリ部分が蕾に引っかかり、後孔がヒクヒク蠢く。期待して、早く挿れてくれと言っているかのようだ。
なのに、ケイネスは指を増やしてペニスを擦りつけてくるだけ。
「──っ、いい……、もういいってば。お尻、変だから。アンタのチンコ挿れていいから!」
「っ、まだ、私のモノを受け入れる程、拡がっていない」
彼の息も荒い、我慢する必要などない。なのに、そのまま挿入しようとしない。
俺は快感に意識が焼けきれる感じがした。
「くそっ」
俺は、目の前にある首筋を思いっきり噛んだ。
「……っ」
「はぁはぁ、挿れろって。挿れて欲しいって言ってんだよ!!」
俺はケイネスを睨んだ。閨での誘い言葉にしては乱暴だが、ケイネスは目をギラつかせて、ゴクリを息を飲んだ。
「……分かった」
ぐちゅ……。
濡れた音がして、ゆっくりとケイネスの性器が挿入された。
「あ……ぁ……っ」
ゆっくりの中が彼の性器で押し開かれていく。拓かれる感覚に腹の奥が重く疼いてくる。あまりの気持ちよさに一瞬、意識を飛ばした。
見ると、自分はまた腹部に白濁を漏らしていた。
「……っ、コバ、大丈夫かい?」
「────はぁはぁはぁ。うぅうう……んっんっ、んんん!」
受け入れている場所が熱くて、内部がヒクヒクと彼を絞りとるように動いている。ケイネスも「酷く気持ちがいい」と額に汗を掻いて、深呼吸を数回する。
挿入する方はペニスを擦らないと気持ちよくないだろう、だが、俺が馴染むのを待っていてくれているようだ。
「うご、け……よ」
「……」
おねだりにケイネスは我慢出来なくなったように、猛る欲望をゆっくりと奥に押し込んだ。
押し込む度、俺の身体が飛び跳ねる。
二人は互いに欲し飢餓状態だった。理性が焼けきれた後は無我夢中で貪った。
◇◇ケイネス視点◇◇
晩餐会の日から二日間部屋から出られなかった
三日目の朝、ようやく自室から出て来て公務に戻った。
コバはまだ部屋の中で熟睡している。飢えを満たすために抱き潰してしまった為、午前中は起き上がれないだろう。
二日間で溜まった作業を黙々と行っていると、アトレが公務室に入ってきた。
「部屋から一歩も出ずに随分と楽しまれていた様子ですね」
「……」
アトレの揶揄う一言に手の動きを止めた。ペンを置き、机の上に肘を突き顔に手を置き溜息をついた。
実は、抑えきれない感情に誰かに話したくてウズウズしていたのだ。
「————凄かった」
その一言にアトレは思わず吹いてしまった。それを誤魔化すようにゴホンゴホンと咳払いをする。
「色々、想像を超えていた。あれはもう可愛過ぎた。何度胸が爆発する想いがしたか。あのような可愛い生物を私は知らない。しかし、知ってしまったらもう戻れない!」
「……よかったですね」
「よかったどころの騒ぎではない!! 凄かった! とにかく凄くて驚いた!」
今まで拒否されていたが、彼は一度受け入れると素直だった。
快楽に戸惑い身体を震わせ、それでも耐えられず嬌声を漏らす。感じやすい身体は自分の愛撫に何度も達した。
彼の中は中へ中へと誘うように蠢き、挿入するだけで射精感が込み上げてくる。我慢ができず何度も達してしまった。
私が射精すると彼も気持ちよさそうに達しているのを見た時は、心臓が跳ねた。
彼の瞳には自分だけが映っている。体の底から満たされる。
「凄かった……」
語彙力が三才になってしまった自分だが、今まで何年もの間、悩んでいたことをアトレは知っている。彼は苦笑いしながら報告を聞いてくれた。
「……分かりました。もういいです。胸焼けしてきました」
聞くだけで胸焼けしてきたとアトレは止めた。
「……そうだな。言葉にしても言葉に出来ない歯痒さを感じる」
「そうですか。もう本当にいいので止めてくださいね。仕事の報告に戻ってもよろしいでしょうか」
「あぁ」
頭を切り替えて崩れた表情を戻すと、アトレがあからさまにホッとしている。
彼は調査表を持ち、国中で起きている事件や問題を報告し始めた。
この二日間、国内で目立つ事件はなかった。しかし、スビラ王国はこれから冬季に入る。
飢饉に苦しむ地域もまだ存在する。逆賊などは飢える地域の貴族などから発生していることが多い。国としてどこまで介入していくか難しい問題でもあった。
◇
公務を早めに切り上げ、自室へ一直線に向かった。
すると、自室で声が聞こえる。
「————……」
ワクワクしながら部屋のドアを開けた。
部屋の中にいたコバがくるりと振り返ってケイネスへ微笑んだ。
————ぐ。かんわ……っ。笑った!?
この笑顔は自分に向けられたものかと思わず後ろを向いた。背後には誰もいない。ケイネスだけだ。
間違いなく私に笑った……ふ、ふ、ふ。
ケイネスは表情が保てなくて口元を押さえた。この数日間でコバの角はすっかり丸くなっていた。
「ごめんね? まだ部屋にいて。あと、ライも連れてきちゃった」
「ぐるるるる……!」
コバの後ろにいたライが顔を出し唸り声を上げた。そのライの背をコバは撫でた。
「王様、ごめんね。ライが唸っちゃうのは、俺のせい」
コバが部屋にいてくれることもライを部屋に連れてきてくれたことも嬉しい。どれも謝ることは不要なことだと言いながら椅子に座るコバ達の前に膝をついた。
「ライを連れて来てくれてとても嬉しいよ」
そう言って、コバの頬を撫でて、ライに微笑んだ。
これからコバともライとも沢山話したいと伝えた。
そう言うとコバはふわりと笑った。
こんな素直に笑う子を私は今まで苦しめていたのか。胸が痛む共にこれからもこの笑顔が続くように努力をしようと心に決める。
ライはコバの微笑む様子に何か考えている様子で唸っていた。
「ライ……、この人は、えっとその、お父さんだよ」
「……っ」
その言葉にじわりと目尻が熱くなるのを感じた。
紹介してくれたコバに深く感謝した。情けない事にもう涙が溢れそうになる。
「あぁ、君の父だ。ライ」
そうして、コバは抱き抱えているライを私に手渡しした。
「あ……あ、ぁ……」
ぬちゃぬちゃと後孔から聞こえる濡れた音。中に含めた指を動かないで欲しいと締め付けた。なのに、自分自身がゆらゆら揺れて快感を強請る。
さっきから腹が熱い。
彼にされては駄目だ。それは自分が知る浅い快感じゃない。
「……ぁあんっ、きっ気持ちいっ……どうしよう、どうしようっ!?」
自分は先ほど吐精したばかりだ。発情期でもないのに、こんなに何度も精を吐き出して大丈夫なのか。
「っ、いいよ」
「あ。あっ、んぁ……腰が止まんな……王、様もっ……」
俺の乳首を触っていた彼の手が、互いの性器を擦り出す。後孔に含めたままの指と前の刺激に耐えられない。
自然な涙が溢れだすと、ケイネスが涙を唇ですくう。
「コバ」
欲を孕んだその声に欲情してしまう。
「んんぁ……でちゃ」
「……私もだ」
ほぼ同時に射精した。二人の白濁はお互いの腹部や胸部にたっぷり付着した。それを拭うわけでもなく身体を密着させ、荒い息のままキスをし合う。
「はぁはぁ……」
射精はしたが、後孔はケイネスの指を含んだまま、ずっと内部が痙攣を起こしている。身体の熱が治まらない。こんな俺の身体は知らなくて焦る。
「あ、あ……ぁ、あ。これ、俺、お尻……どうなってんの? ずっと、ジンジンしている、んっ」
「コバ、大丈夫、落ち着いて。これは互いに気持ちいいことはいいことだから。何もおかしい事じゃない。私も同じだから」
ほらっと下を向くケイネスの視線を見た。
彼の鍛えられた腹部の下にあるペニスは射精したのに全く萎えていない。ドクドクと脈打つ興奮が伝わり、ジュワっと濡れる。
彼の指を挿入したままだからその変化を彼もすぐに分かっただろう。
「……」
指を含めたまま、彼はペニスの先端を後孔の蕾に擦り付けてきた。ペニスのカリ部分が蕾に引っかかり、後孔がヒクヒク蠢く。期待して、早く挿れてくれと言っているかのようだ。
なのに、ケイネスは指を増やしてペニスを擦りつけてくるだけ。
「──っ、いい……、もういいってば。お尻、変だから。アンタのチンコ挿れていいから!」
「っ、まだ、私のモノを受け入れる程、拡がっていない」
彼の息も荒い、我慢する必要などない。なのに、そのまま挿入しようとしない。
俺は快感に意識が焼けきれる感じがした。
「くそっ」
俺は、目の前にある首筋を思いっきり噛んだ。
「……っ」
「はぁはぁ、挿れろって。挿れて欲しいって言ってんだよ!!」
俺はケイネスを睨んだ。閨での誘い言葉にしては乱暴だが、ケイネスは目をギラつかせて、ゴクリを息を飲んだ。
「……分かった」
ぐちゅ……。
濡れた音がして、ゆっくりとケイネスの性器が挿入された。
「あ……ぁ……っ」
ゆっくりの中が彼の性器で押し開かれていく。拓かれる感覚に腹の奥が重く疼いてくる。あまりの気持ちよさに一瞬、意識を飛ばした。
見ると、自分はまた腹部に白濁を漏らしていた。
「……っ、コバ、大丈夫かい?」
「────はぁはぁはぁ。うぅうう……んっんっ、んんん!」
受け入れている場所が熱くて、内部がヒクヒクと彼を絞りとるように動いている。ケイネスも「酷く気持ちがいい」と額に汗を掻いて、深呼吸を数回する。
挿入する方はペニスを擦らないと気持ちよくないだろう、だが、俺が馴染むのを待っていてくれているようだ。
「うご、け……よ」
「……」
おねだりにケイネスは我慢出来なくなったように、猛る欲望をゆっくりと奥に押し込んだ。
押し込む度、俺の身体が飛び跳ねる。
二人は互いに欲し飢餓状態だった。理性が焼けきれた後は無我夢中で貪った。
◇◇ケイネス視点◇◇
晩餐会の日から二日間部屋から出られなかった
三日目の朝、ようやく自室から出て来て公務に戻った。
コバはまだ部屋の中で熟睡している。飢えを満たすために抱き潰してしまった為、午前中は起き上がれないだろう。
二日間で溜まった作業を黙々と行っていると、アトレが公務室に入ってきた。
「部屋から一歩も出ずに随分と楽しまれていた様子ですね」
「……」
アトレの揶揄う一言に手の動きを止めた。ペンを置き、机の上に肘を突き顔に手を置き溜息をついた。
実は、抑えきれない感情に誰かに話したくてウズウズしていたのだ。
「————凄かった」
その一言にアトレは思わず吹いてしまった。それを誤魔化すようにゴホンゴホンと咳払いをする。
「色々、想像を超えていた。あれはもう可愛過ぎた。何度胸が爆発する想いがしたか。あのような可愛い生物を私は知らない。しかし、知ってしまったらもう戻れない!」
「……よかったですね」
「よかったどころの騒ぎではない!! 凄かった! とにかく凄くて驚いた!」
今まで拒否されていたが、彼は一度受け入れると素直だった。
快楽に戸惑い身体を震わせ、それでも耐えられず嬌声を漏らす。感じやすい身体は自分の愛撫に何度も達した。
彼の中は中へ中へと誘うように蠢き、挿入するだけで射精感が込み上げてくる。我慢ができず何度も達してしまった。
私が射精すると彼も気持ちよさそうに達しているのを見た時は、心臓が跳ねた。
彼の瞳には自分だけが映っている。体の底から満たされる。
「凄かった……」
語彙力が三才になってしまった自分だが、今まで何年もの間、悩んでいたことをアトレは知っている。彼は苦笑いしながら報告を聞いてくれた。
「……分かりました。もういいです。胸焼けしてきました」
聞くだけで胸焼けしてきたとアトレは止めた。
「……そうだな。言葉にしても言葉に出来ない歯痒さを感じる」
「そうですか。もう本当にいいので止めてくださいね。仕事の報告に戻ってもよろしいでしょうか」
「あぁ」
頭を切り替えて崩れた表情を戻すと、アトレがあからさまにホッとしている。
彼は調査表を持ち、国中で起きている事件や問題を報告し始めた。
この二日間、国内で目立つ事件はなかった。しかし、スビラ王国はこれから冬季に入る。
飢饉に苦しむ地域もまだ存在する。逆賊などは飢える地域の貴族などから発生していることが多い。国としてどこまで介入していくか難しい問題でもあった。
◇
公務を早めに切り上げ、自室へ一直線に向かった。
すると、自室で声が聞こえる。
「————……」
ワクワクしながら部屋のドアを開けた。
部屋の中にいたコバがくるりと振り返ってケイネスへ微笑んだ。
————ぐ。かんわ……っ。笑った!?
この笑顔は自分に向けられたものかと思わず後ろを向いた。背後には誰もいない。ケイネスだけだ。
間違いなく私に笑った……ふ、ふ、ふ。
ケイネスは表情が保てなくて口元を押さえた。この数日間でコバの角はすっかり丸くなっていた。
「ごめんね? まだ部屋にいて。あと、ライも連れてきちゃった」
「ぐるるるる……!」
コバの後ろにいたライが顔を出し唸り声を上げた。そのライの背をコバは撫でた。
「王様、ごめんね。ライが唸っちゃうのは、俺のせい」
コバが部屋にいてくれることもライを部屋に連れてきてくれたことも嬉しい。どれも謝ることは不要なことだと言いながら椅子に座るコバ達の前に膝をついた。
「ライを連れて来てくれてとても嬉しいよ」
そう言って、コバの頬を撫でて、ライに微笑んだ。
これからコバともライとも沢山話したいと伝えた。
そう言うとコバはふわりと笑った。
こんな素直に笑う子を私は今まで苦しめていたのか。胸が痛む共にこれからもこの笑顔が続くように努力をしようと心に決める。
ライはコバの微笑む様子に何か考えている様子で唸っていた。
「ライ……、この人は、えっとその、お父さんだよ」
「……っ」
その言葉にじわりと目尻が熱くなるのを感じた。
紹介してくれたコバに深く感謝した。情けない事にもう涙が溢れそうになる。
「あぁ、君の父だ。ライ」
そうして、コバは抱き抱えているライを私に手渡しした。
応援ありがとうございます!
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