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「ゼノン様」
俺の妻。
俺だけを愛してくれる、無垢なる女性。
慈愛の人という呼び名そのままに、ヒトゴロシで地位を得た俺を甘やかに抱きしめてくれるそんなアナスタシアが、妻として……俺に抱かれてもいいと、言ってくれている。
それを喜ばない男が、いるだろうか?
俺は彼女に告げたように、女を抱いた経験なんてない。
恐れられることがわかっていて抱こうという気にはなれなかったからだ。
世の中には、怯える女を抱いて屈服させるのが趣味だというヤツもいるが、俺はそうじゃない。
愛し、愛されて、触れあいたい。
誰にも恐れられず、ただ、求められたい。
「シア……」
彼女は知識があると言っていた。
だが、この行為自体をどう思っているのだろう。
嫌悪感は、その目にないことくらいわかっている。
それでも俺は恐ろしい。――そして、嬉しい。
「シア」
「ん……」
口づけを、落とす。
柔らかいそこに、触れるだけ。シアは、このキスが好きだ。
だけど、もう少しだけ。
「んん!?」
深めた口づけに、舌を潜らせる。
俺の舌に驚いた様子のシアだったが、それでも暴れる様子はない。
ただ、戸惑っている様子で、俺の舌を噛まないように必死な姿が余計に俺のオスを刺激した。
(だがだめだ、まだ、だめだ……)
柔らかい舌に欲望が首をもたげる。
素直に抱きたいと思う。アナスタシアなら、俺を拒まないで受け入れてくれると思う。
俺のこの気持ちも、彼女の気持ちも、決して世の中で言うところの愛なんてもんじゃないことは百も承知だ。
それでも、大事にしたい。
このまま勢いで抱いてしまえば、それは彼女を傷つけるだけだ。
女の体は、たくさん触れて潤して、気持ちいいことをしていると知らなければ傷つくだけだと同僚が言っていた。
俺みたいながさつな男が触れるんだ、より一層彼女を大事に大事に、触れていかなけりゃならない。
「んん……ぜの、ん、さまぁ……」
柔らかい舌を絡めて、吐息ごと吸い尽くしてやりたい。
息も絶え絶えに、目を潤ませて俺を見上げるアナスタシアを、欲望のままに抱き潰したい。
女を知らなくても、どうすればいいのかなんて体が知っている。
(だめだだめだだめだ)
そんなことをしたら、怖がらせる。
絶対に、アナスタシアだけは傷つけない。
俺の妻だ。
俺を愛してくれる人だ。
「シア……服を、脱がす」
「は、はい……」
「……今日はまだ、全部はしない。俺とお前では体格差もあるし、慣らさないと女の体には負担が大きいと聞いている」
「だ、大丈夫です! わたくし、耐えてみせます!!」
「俺が嫌なんだ」
はだけさせた先に見える肌は、白い。
ドレスの上からでもアナスタシアが細身であることは知っていたが、それでも脱がせてみれば女らしい凹凸があり思わず俺は喉を鳴らしてしまった。
ああ、こんながっついている様子を少しでも気づかれたら怖がらせちまう。
俺のせいでこの家には侍女がいない。
だから彼女はコルセットを締めたりなんかしてないから、こうして脱がせやすくはあるが……本来は王女だったんだ、身の回りの世話をする人間がいて当然だ。
(人を、雇うか?)
指先で確かめるように、胸の膨らみをなぞる。
くすぐったいのか身じろぎするアナスタシアの首元を俺は舐めた。
しっとりと吸い付く肌も、人に触れられることを知らない無垢な瞳も、全部俺のものだと思うと優越感がある。
少し強めに吸い付くだけで跡が残るもんだから、楽しくて何度も吸い付いた。
次第に触れられる感覚になれてきたのか、小さく漏れ聞こえるアナスタシアの声に艶が混じっていることに気がついて俺は胸の膨らみに手を伸ばす。
「ん、あっ……!」
「声を殺すな。誰も聞いちゃいない」
「ゼ、ゼノン様がおられるではありませんか!」
当然だ、俺は聞きたいんだからそれでいい。
胸の膨らみを乱暴にならない程度に揉めば、初めての感覚に困惑したアナスタシアの視線とかちあった。
「痛くないか」
「……い、痛くないです」
はぁっと熱い息を吐き出す彼女に、俺は下半身が酷く重たくなるのを感じたのだった。
俺の妻。
俺だけを愛してくれる、無垢なる女性。
慈愛の人という呼び名そのままに、ヒトゴロシで地位を得た俺を甘やかに抱きしめてくれるそんなアナスタシアが、妻として……俺に抱かれてもいいと、言ってくれている。
それを喜ばない男が、いるだろうか?
俺は彼女に告げたように、女を抱いた経験なんてない。
恐れられることがわかっていて抱こうという気にはなれなかったからだ。
世の中には、怯える女を抱いて屈服させるのが趣味だというヤツもいるが、俺はそうじゃない。
愛し、愛されて、触れあいたい。
誰にも恐れられず、ただ、求められたい。
「シア……」
彼女は知識があると言っていた。
だが、この行為自体をどう思っているのだろう。
嫌悪感は、その目にないことくらいわかっている。
それでも俺は恐ろしい。――そして、嬉しい。
「シア」
「ん……」
口づけを、落とす。
柔らかいそこに、触れるだけ。シアは、このキスが好きだ。
だけど、もう少しだけ。
「んん!?」
深めた口づけに、舌を潜らせる。
俺の舌に驚いた様子のシアだったが、それでも暴れる様子はない。
ただ、戸惑っている様子で、俺の舌を噛まないように必死な姿が余計に俺のオスを刺激した。
(だがだめだ、まだ、だめだ……)
柔らかい舌に欲望が首をもたげる。
素直に抱きたいと思う。アナスタシアなら、俺を拒まないで受け入れてくれると思う。
俺のこの気持ちも、彼女の気持ちも、決して世の中で言うところの愛なんてもんじゃないことは百も承知だ。
それでも、大事にしたい。
このまま勢いで抱いてしまえば、それは彼女を傷つけるだけだ。
女の体は、たくさん触れて潤して、気持ちいいことをしていると知らなければ傷つくだけだと同僚が言っていた。
俺みたいながさつな男が触れるんだ、より一層彼女を大事に大事に、触れていかなけりゃならない。
「んん……ぜの、ん、さまぁ……」
柔らかい舌を絡めて、吐息ごと吸い尽くしてやりたい。
息も絶え絶えに、目を潤ませて俺を見上げるアナスタシアを、欲望のままに抱き潰したい。
女を知らなくても、どうすればいいのかなんて体が知っている。
(だめだだめだだめだ)
そんなことをしたら、怖がらせる。
絶対に、アナスタシアだけは傷つけない。
俺の妻だ。
俺を愛してくれる人だ。
「シア……服を、脱がす」
「は、はい……」
「……今日はまだ、全部はしない。俺とお前では体格差もあるし、慣らさないと女の体には負担が大きいと聞いている」
「だ、大丈夫です! わたくし、耐えてみせます!!」
「俺が嫌なんだ」
はだけさせた先に見える肌は、白い。
ドレスの上からでもアナスタシアが細身であることは知っていたが、それでも脱がせてみれば女らしい凹凸があり思わず俺は喉を鳴らしてしまった。
ああ、こんながっついている様子を少しでも気づかれたら怖がらせちまう。
俺のせいでこの家には侍女がいない。
だから彼女はコルセットを締めたりなんかしてないから、こうして脱がせやすくはあるが……本来は王女だったんだ、身の回りの世話をする人間がいて当然だ。
(人を、雇うか?)
指先で確かめるように、胸の膨らみをなぞる。
くすぐったいのか身じろぎするアナスタシアの首元を俺は舐めた。
しっとりと吸い付く肌も、人に触れられることを知らない無垢な瞳も、全部俺のものだと思うと優越感がある。
少し強めに吸い付くだけで跡が残るもんだから、楽しくて何度も吸い付いた。
次第に触れられる感覚になれてきたのか、小さく漏れ聞こえるアナスタシアの声に艶が混じっていることに気がついて俺は胸の膨らみに手を伸ばす。
「ん、あっ……!」
「声を殺すな。誰も聞いちゃいない」
「ゼ、ゼノン様がおられるではありませんか!」
当然だ、俺は聞きたいんだからそれでいい。
胸の膨らみを乱暴にならない程度に揉めば、初めての感覚に困惑したアナスタシアの視線とかちあった。
「痛くないか」
「……い、痛くないです」
はぁっと熱い息を吐き出す彼女に、俺は下半身が酷く重たくなるのを感じたのだった。
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