25 / 67
第25話 魂の片割れ
しおりを挟む
翌日、ジェローム卿が訪ねてきた。
「ソフィーに、ですか?」
「はい。切り傷やあかぎれによく効く薬をお持ちしたのですが……。ご迷惑でなければ、ソフィー殿へお渡しいただけますか?」
ふふっ。ジェローム様ったら、照れちゃって。間違って薬用酒を飲んじゃった私を寝かせた後、2人で良い感じになったのかしら?
「でしたら直接、ソフィーへお渡しいただいた方が彼女も喜びます。夕方には戻ってくる予定ですから」
「……分かりました」
「それはそうとジェローム様、少しお時間よろしいでしょうか? 実は―――」
「お詫びのしるしに男性へ贈ると喜ぶもの、ですか? うーん、相手によると思いますから、何とも……」
「一般論でいいんです」
「そうですねぇ。手作りのお菓子などは貴重ですから、貰えると喜ぶのではないでしょうか?」
「お菓子……なるほど。ありがとう、参考になりました」
「いえ。それでは」
幸いまだ正午過ぎだ。
今から取り掛かれば、夕方のおやつタイムには間に合うだろう。
ソフィーは今日お休みを取っているので、ひとりで裏の森に入ることにした。
大きく成長した菩提樹が森を守るかのように生い茂っているが、とある銅像の前に、大人一人がやっと入れるくらいの狭い入り口がある。
周りの景色と同化しているから分かりづらいが、引っ越してきた日に菩提樹の新芽を摘んでいて偶然見つけたのだ。
「チェリーパイを作ろうかな」
この森は自然豊かで、いろいろな種類の木の実がたくさん群生している。この前ソフィーと散歩しているとき、サクランボがたわわに実っている場所を発見したのだ。
「うわ~! ここのサクランボの実ったら、どれもツヤツヤだわ!」
夢中になって摘んでいたら、ブンブンという聞き慣れない音がした。
「ん? あれは……ハチドリ!? ヘンね。王国には生息していないはずなのに……」
言われてみれば、この森には王国で見られないような種類の植物がたくさん群生している。木花だけじゃない。昆虫や鳥だってそうだ。
不思議に思って眺めていると、私の気配に気づいたのか、森の奥へと飛んで行ってしまった。
「あっ、待って!」
慌ててついていくと、さらに森が開けて穏やかな水を湛えた泉が姿を現した。
「わぁ――。すごく綺麗。あれ? 泉の中央にあんな所が……」
ハチドリが飛んで行った先には、離れ小島――といっても直径が5メートルくらいしかないけれど――が浮かんでいて、岸からそこまでは飛び石で渡れるようになっていた。
「ふふっ。何だか冒険みたいになってきた。ワクワクしちゃう!」
飛び石の前まで来たとき、一瞬、神聖な空気に触れたような感覚がしたけれど、好奇心に負けてそのまま渡ることにした。
水深の浅い泉だと思っていたけれど、小島に近づくにつれてどんどん深くなっていく。カナヅチの私は泳げない。慎重に飛び石の上を歩いて小島まで渡ったら、苔生した石碑の上をハチドリがホバリングしていた。
「何だか神秘的な場所ね。あれ? この石碑、銘文が刻まれてる。えっと――」
『愛する想い出とともに。
最愛の妻であり、母。
王妃 コンスタンス
454年4月23日(生) ―― 488年2月3日(没)』
「これ……亡き王妃様を偲んで建てられた石碑なんだわ。ん? こっちの小さな石碑は何だろう?」
王妃様の石碑の左隣には、一回り小さな石碑が建てられていた。けれど、右半分が蔦に覆われていて、その周りをハチドリが楽しそうにホバリングしている。
「ふふっ。ここは貴女のお気に入りの場所なのね? 本当に、とっても気持ちの良い場所だわ」
ここの主に挨拶をしておこうと思って、小さい石碑に絡まった蔦の葉を少しだけ持ち上げた。
「――――うそでしょ」
石碑には、こう刻まれていた。
『永遠に、忘れない。いつまでも、私たちの心の中で生き続ける。
愛する息子であり、弟。
レオナルド
474年1月16日(生) ―― 484年7月19日(没)』
「王国歴474年1月16日……リシャール殿下の誕生日とおんなじだわ。レオナルドって、弟って――」
脱力して、ペタンとその場に座り込んだ。
まだ昼間だというのに、私の世界から音も光も消えてなくなってしまった。
身体が重力に抗えなくなるこの感覚を、私は知っている。実母を亡くしたあの時と、おんなじだ。
幼き日、レオと出逢ったのは、サクランボが実る季節だった。
だからたぶん、6月から7月にかけてだったと思う。
484年って、7月19日って。……私と出逢って、直ぐじゃない。わずか10歳で、レオはあちらの世界に行っちゃったというの?
魂の片割れ、なんて言っておきながら――レオが亡くなったことも知らず、それどころかリシャール殿下をレオだと思い込んで……。
王国では、双子は忌み子とみなされていた時期がある。
表向きには兄のリシャール殿下のみが王子とされ、弟のレオナルドは影の存在として国民に知らされぬままその短い生涯を終えたのかもしれない。
それからは、次から次に後悔が押し寄せた。
レオから「また会えるか?」って聞かれたとき、素直に「うん!」って言えばよかった。
レオから貰ったリボンを実母に問いただされたとき、「あの子にまた会いたい」って願い出ればよかった。
負けず嫌いな性格を、悪いことみたいに言うんじゃなかった。
意地悪なんてせずに、サクランボの種飛ばしの秘訣を教えてあげればよかった。
それから、それから――。
あの時、私が――
すぐに犯人を追いかけて掴まえていたら。
すぐにお医者様へレオを診せていたら。
あの場所で別れたりなんてしないで実母にレオを紹介していたら。
もしかしたら、レオの運命は変わっていたかもしれない。なのに――なのに私は、何もしなかった。
なんにもしないことが、こんなにも多くの後悔を生むことになるなんて、知らなかった。
――気が付いたら、夜空に星が瞬いてきた。
「どうしよう。帰れなくなっちゃった……」
私はいわゆる、鳥目だ。生まれつき、暗い場所では視力が著しく衰えてしまう。
飛び石の上を歩いて岸へ戻ろうと思っても、灯りひとつないこの場所では、それが敵わない。
いつの間にか、ハチドリもいなくなってしまった。
途端に心細くなる。
「レオ……」
そうつぶやいたとき、岸の向こう側にランタンの灯りが一つ二つと見えてきた。
「ソフィーに、ですか?」
「はい。切り傷やあかぎれによく効く薬をお持ちしたのですが……。ご迷惑でなければ、ソフィー殿へお渡しいただけますか?」
ふふっ。ジェローム様ったら、照れちゃって。間違って薬用酒を飲んじゃった私を寝かせた後、2人で良い感じになったのかしら?
「でしたら直接、ソフィーへお渡しいただいた方が彼女も喜びます。夕方には戻ってくる予定ですから」
「……分かりました」
「それはそうとジェローム様、少しお時間よろしいでしょうか? 実は―――」
「お詫びのしるしに男性へ贈ると喜ぶもの、ですか? うーん、相手によると思いますから、何とも……」
「一般論でいいんです」
「そうですねぇ。手作りのお菓子などは貴重ですから、貰えると喜ぶのではないでしょうか?」
「お菓子……なるほど。ありがとう、参考になりました」
「いえ。それでは」
幸いまだ正午過ぎだ。
今から取り掛かれば、夕方のおやつタイムには間に合うだろう。
ソフィーは今日お休みを取っているので、ひとりで裏の森に入ることにした。
大きく成長した菩提樹が森を守るかのように生い茂っているが、とある銅像の前に、大人一人がやっと入れるくらいの狭い入り口がある。
周りの景色と同化しているから分かりづらいが、引っ越してきた日に菩提樹の新芽を摘んでいて偶然見つけたのだ。
「チェリーパイを作ろうかな」
この森は自然豊かで、いろいろな種類の木の実がたくさん群生している。この前ソフィーと散歩しているとき、サクランボがたわわに実っている場所を発見したのだ。
「うわ~! ここのサクランボの実ったら、どれもツヤツヤだわ!」
夢中になって摘んでいたら、ブンブンという聞き慣れない音がした。
「ん? あれは……ハチドリ!? ヘンね。王国には生息していないはずなのに……」
言われてみれば、この森には王国で見られないような種類の植物がたくさん群生している。木花だけじゃない。昆虫や鳥だってそうだ。
不思議に思って眺めていると、私の気配に気づいたのか、森の奥へと飛んで行ってしまった。
「あっ、待って!」
慌ててついていくと、さらに森が開けて穏やかな水を湛えた泉が姿を現した。
「わぁ――。すごく綺麗。あれ? 泉の中央にあんな所が……」
ハチドリが飛んで行った先には、離れ小島――といっても直径が5メートルくらいしかないけれど――が浮かんでいて、岸からそこまでは飛び石で渡れるようになっていた。
「ふふっ。何だか冒険みたいになってきた。ワクワクしちゃう!」
飛び石の前まで来たとき、一瞬、神聖な空気に触れたような感覚がしたけれど、好奇心に負けてそのまま渡ることにした。
水深の浅い泉だと思っていたけれど、小島に近づくにつれてどんどん深くなっていく。カナヅチの私は泳げない。慎重に飛び石の上を歩いて小島まで渡ったら、苔生した石碑の上をハチドリがホバリングしていた。
「何だか神秘的な場所ね。あれ? この石碑、銘文が刻まれてる。えっと――」
『愛する想い出とともに。
最愛の妻であり、母。
王妃 コンスタンス
454年4月23日(生) ―― 488年2月3日(没)』
「これ……亡き王妃様を偲んで建てられた石碑なんだわ。ん? こっちの小さな石碑は何だろう?」
王妃様の石碑の左隣には、一回り小さな石碑が建てられていた。けれど、右半分が蔦に覆われていて、その周りをハチドリが楽しそうにホバリングしている。
「ふふっ。ここは貴女のお気に入りの場所なのね? 本当に、とっても気持ちの良い場所だわ」
ここの主に挨拶をしておこうと思って、小さい石碑に絡まった蔦の葉を少しだけ持ち上げた。
「――――うそでしょ」
石碑には、こう刻まれていた。
『永遠に、忘れない。いつまでも、私たちの心の中で生き続ける。
愛する息子であり、弟。
レオナルド
474年1月16日(生) ―― 484年7月19日(没)』
「王国歴474年1月16日……リシャール殿下の誕生日とおんなじだわ。レオナルドって、弟って――」
脱力して、ペタンとその場に座り込んだ。
まだ昼間だというのに、私の世界から音も光も消えてなくなってしまった。
身体が重力に抗えなくなるこの感覚を、私は知っている。実母を亡くしたあの時と、おんなじだ。
幼き日、レオと出逢ったのは、サクランボが実る季節だった。
だからたぶん、6月から7月にかけてだったと思う。
484年って、7月19日って。……私と出逢って、直ぐじゃない。わずか10歳で、レオはあちらの世界に行っちゃったというの?
魂の片割れ、なんて言っておきながら――レオが亡くなったことも知らず、それどころかリシャール殿下をレオだと思い込んで……。
王国では、双子は忌み子とみなされていた時期がある。
表向きには兄のリシャール殿下のみが王子とされ、弟のレオナルドは影の存在として国民に知らされぬままその短い生涯を終えたのかもしれない。
それからは、次から次に後悔が押し寄せた。
レオから「また会えるか?」って聞かれたとき、素直に「うん!」って言えばよかった。
レオから貰ったリボンを実母に問いただされたとき、「あの子にまた会いたい」って願い出ればよかった。
負けず嫌いな性格を、悪いことみたいに言うんじゃなかった。
意地悪なんてせずに、サクランボの種飛ばしの秘訣を教えてあげればよかった。
それから、それから――。
あの時、私が――
すぐに犯人を追いかけて掴まえていたら。
すぐにお医者様へレオを診せていたら。
あの場所で別れたりなんてしないで実母にレオを紹介していたら。
もしかしたら、レオの運命は変わっていたかもしれない。なのに――なのに私は、何もしなかった。
なんにもしないことが、こんなにも多くの後悔を生むことになるなんて、知らなかった。
――気が付いたら、夜空に星が瞬いてきた。
「どうしよう。帰れなくなっちゃった……」
私はいわゆる、鳥目だ。生まれつき、暗い場所では視力が著しく衰えてしまう。
飛び石の上を歩いて岸へ戻ろうと思っても、灯りひとつないこの場所では、それが敵わない。
いつの間にか、ハチドリもいなくなってしまった。
途端に心細くなる。
「レオ……」
そうつぶやいたとき、岸の向こう側にランタンの灯りが一つ二つと見えてきた。
483
あなたにおすすめの小説
実は家事万能な伯爵令嬢、婚約破棄されても全く問題ありません ~追放された先で洗濯した男は、伝説の天使様でした~
空色蜻蛉
恋愛
「令嬢であるお前は、身の周りのことは従者なしに何もできまい」
氷薔薇姫の異名で知られるネーヴェは、王子に婚約破棄され、辺境の地モンタルチーノに追放された。
「私が何も出来ない箱入り娘だと、勘違いしているのね。私から見れば、聖女様の方がよっぽど箱入りだけど」
ネーヴェは自分で屋敷を掃除したり美味しい料理を作ったり、自由な生活を満喫する。
成り行きで、葡萄畑作りで泥だらけになっている男と仲良くなるが、実は彼の正体は伝説の・・であった。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
☆ほしい
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
契約破棄された聖女は帰りますけど
基本二度寝
恋愛
「聖女エルディーナ!あなたとの婚約を破棄する」
「…かしこまりました」
王太子から婚約破棄を宣言され、聖女は自身の従者と目を合わせ、頷く。
では、と身を翻す聖女を訝しげに王太子は見つめた。
「…何故理由を聞かない」
※短編(勢い)
婚約破棄されたから、執事と家出いたします
編端みどり
恋愛
拝啓 お父様
王子との婚約が破棄されました。わたくしは執事と共に家出いたします。
悪女と呼ばれた令嬢は、親、婚約者、友人に捨てられた。
彼女の危機を察した執事は、令嬢に気持ちを伝え、2人は幸せになる為に家を出る決意をする。
準備万端で家出した2人はどこへ行くのか?!
残された身勝手な者達はどうなるのか!
※時間軸が過去に戻ったり現在に飛んだりします。
※☆の付いた話は、残酷な描写あり
年増令嬢と記憶喪失
くきの助
恋愛
「お前みたいな年増に迫られても気持ち悪いだけなんだよ!」
そう言って思い切りローズを突き飛ばしてきたのは今日夫となったばかりのエリックである。
ちなみにベッドに座っていただけで迫ってはいない。
「吐き気がする!」と言いながら自室の扉を音を立てて開けて出ていった。
年増か……仕方がない……。
なぜなら彼は5才も年下。加えて付き合いの長い年下の恋人がいるのだから。
次の日事故で頭を強く打ち記憶が混濁したのを記憶喪失と間違われた。
なんとか誤解と言おうとするも、今までとは違う彼の態度になかなか言い出せず……
死に戻ったら、私だけ幼児化していた件について
えくれあ
恋愛
セラフィーナは6歳の時に王太子となるアルバートとの婚約が決まって以降、ずっと王家のために身を粉にして努力を続けてきたつもりだった。
しかしながら、いつしか悪女と呼ばれるようになり、18歳の時にアルバートから婚約解消を告げられてしまう。
その後、死を迎えたはずのセラフィーナは、目を覚ますと2年前に戻っていた。だが、周囲の人間はセラフィーナが死ぬ2年前の姿と相違ないのに、セラフィーナだけは同じ年齢だったはずのアルバートより10歳も幼い6歳の姿だった。
死を迎える前と同じこともあれば、年齢が異なるが故に違うこともある。
戸惑いを覚えながらも、死んでしまったためにできなかったことを今度こそ、とセラフィーナは心に誓うのだった。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる