未希のツイノベ置き場

7. 140字SS①

1.
「やだ。もう少しだけこのままでいて？」
こんな可愛いこと言えたら。
「手離せ。見られたらどうすんだよ。俺なんかと噂になったら困るだろ？俺は何言われても今更だけど。」
現実は憎まれ口。こんなの嫌われる。
なのにお前は更に抱きしめて
「良いよ。このままでいよ？」
⋯何で俺の言いたいこと分かるんだよ

　　【補足】
　大人なサラリーマン☓自己肯定感低めの素直になれない大学生。
攻めの立場を思いやっているのに、テンパってうまくいえない受け。自分のために離れろと言ってることはお見通しで、それを可愛いと思っている攻め。

　
2.
「もうこんな人生終わりにしたい！」
「いいぜ。お前の人生ぶっ壊してやる。終わりにしたいんだろう？なら残りのお前の人生、俺が好きに使わせてもらうからな」
それから半年。
僕は引きずって連れて行かれた彼の家で甘やかされて暮らしている。不幸な人生は壊されて幸せな人生に書き換えられた

　【補足】
　不憫な家庭環境の受け。攻めはずっとどうにかしたいと思っていた。人生終わりにしたいなら、俺が幸せにしてやる！と思って無理やり連れ出した。強面サラリーマン×高校生かな？いずれ結婚（養子縁組）すると思います。


3.
「何で俺なんかに構うんだ」
「お前を愛している。」
「愛なんていらない。そんなもの知らない。今まで無くたって生きていけた。そんなもの知って、この先一人でどう生きたら良いんだ」
「私が君を一人にしないよ。お前は愛されて良い人間だ。そしてお前も誰かを愛してくれ。それが俺なら尚嬉しい」

　【補足】
　一人で生きる生き方しか知らない受け。今までの環境のせいで自分が愛されたり愛したりしてはいけないと思っている。そこに攻めが現れて、よしよししながら愛とは何かを教え込む。
攻めはスパダリだけど、それとなく自分を好きになるように誘導するちょっとズルい大人です。


4.
　僕の好きな人には、想い人がいる。皆に優しくて自分の事は後回しにする子だから、自分がそばにいて優しくしてあげたいんだって。
日々の生活に精一杯で、いつも彼に助けてもらってる僕じゃだめなんだ。どの子かな？
「早く好きな子の所にいきなよ」

「…お前だよ」
小さな彼の声は僕には届かない。

　【補足】
　お互い好きなのに、言い出せないでいる高校生。この2人の関係を進ませる当て馬くんが現れたら尚良しです。


5.
「大きくなったら、絶対僕と結婚してね。指切りげんまん！」
小さい頃に交わした約束。
きっと彼は忘れてるんだろうな。
テレビ画面に映った彼を見つめてため息をつく。
今日は俺の18歳の誕生日。
ドアチャイムの音がして、玄関を開けると彼が。
「約束果たしに来たよ。結婚しよう」

　【補足】
　受けくんが親の引っ越しで別れたあとも、攻めはずっと受けくんを忘れることはありませんでした。芸能界入りしたのも、受けくんに忘れてもらわないため&受けくんを探すため。事務所からは、売れたら見つけてやると言われて必死でトップ俳優になりました。執着強めの攻めくんです