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見張り

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 「見張り番とかどうするんだ?俺がやろうか?」
 「見張り番なんていらないよ!」
 「いらないの?モンスターが襲ってきたりするんじゃないのか?」
 「このテントには防音、耐撃、警戒の機能がついてるので大丈夫なんです」
 「モンスターが半径100m以内に近づくとアラームが鳴り始めて、10m毎に音が大きくなってんだよ!」
 「それに夜間は100m先なんてほとんど見えませんし、そんな範囲を魔力感知で見張り続けるなんてベテランの冒険者でも難しいですね」
 「なるほどなー」

ここではまったくラノベ知識が役に立たなかったよ、イメージでは順番決めて焚き火の前で剣を立てて、モンスターを探って目を光らせるって先入観があったんだけど、魔道具って凄いなー

「じゃー俺は、そこの木の所にいるから、ルナを頼んでいいか?できればテントで寝かしてあげたいんだが…」
 「テント広いから5人位余裕だよ!」
 「そうですよ、トシ様だけ外なんて…」
 「いやいや!ダメだろ!」
 「うち達と一緒は、お嫌ですか?」

 3人で誘ってくるが流石にまずくないか?でも俺の見た目は17才だし、精神は肉体に近づくってどっかで聞いたことあるし、いいのか?いいんだよな?…どんどん混乱してきた

「トシは恥ずかしがってるだけよ、ここで一緒に寝なかったら街に着くまでずっと1人で寝るはずよ、ほらそっちの手掴んで!テントまで引きずって行くわよ!」

ドナドナされテントに放り込まれる、…リリィとターニャは前衛の為か、かなり力持ちだった…

「じゃー俺はこっちで…」

テントの隅っこに移動し横になる

「ほら出て行かないでしょ、これでこの先も一緒に寝てくれるわ」

ルナは心が読めるスキルでもあるんですか?そりゃ1回一緒に寝たら2回も3回も変わらないだろ!俺だってこんな草原の真ん中でひとりで寝たくないよ、周りには数本の木しかないじゃない…心の中で言い訳をしながら壁の横で寝転がっているとターニャの気配がすぐそばに…

「では、うちはここで…」
 「あ!僕がそこだよ!」
 「いいえ、ゆずりません」
 「むー!…なら勝負だ!」
 「受けて立ちます!」

 「「じゃーん、けーん、ぽん!」」

 2人の声が重なる

「ふふふ、リリィがうちに勝てるとでも!?」
 「く…そ…!」

どうやら勝負が決したようだ、一発でリリィの負けが決まったみたいだな…

「まだだ!僕は本気だ!」

 『パサッ』っとなにかが落ちた音がした…

「ええ!うちも本気よ!」

 「「じゃーん、けーん、ぽん!」」

 「よし!今度は僕が勝った!」

 『パサッ』

 「まだですよ!」

やばい…これ脱いでるだろ…適当な事言うんじゃなかったよ…そっと顔を向けようとするが

「見ちゃだめよ」

ルナに防がれてしまった…

何度かの勝負の後

 「やった!僕の勝ちだね!」
 「なんで…あなた3枚もシャツ着てるのよ…」

どうやらリリィの逆転勝利の様だ…ってターニャは全裸なのか…

「ってなにしてんの!静かだと思ったら!!ちょっとメリル!」
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