積極的にバラすタイプの鶴

のは(山端のは)

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しげきがつよすぎる※

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 琉冬は俺のパジャマのボタンをひとつひとつ外すと、Tシャツの襟首を少し下げて、鎖骨のあたりに口づけた。
 俺も彼に手を伸ばし、はだけた浴衣の襟から手を突っ込む。きれいに筋肉のついた白い胸元から引き締まった腹にかけて、撫でていこうとしたらイタズラするなとばかりに手を挟まれた。

 琉冬は俺を拘束したまま、浴衣の帯を解く。彼の指先からするすると帯が布団の上へ降り立つ様子に気を取られるうちに、あっさり押し倒されて、気が付けばTシャツをまくり上げられ、彼に胸を晒している。

 琉冬が身をかがめ、長い髪が腹に当たる。ぺろりと舌が這ったのは、へその横。感覚的にはまだくすぐったいが勝っていて、俺は思わず身をよじる。上に向かって這ってくるんだとばかり思っていた琉冬の手が、思いがけず下に伸びたのでちょっと驚いた。
「琉冬?」
 呼びかけに答えず、琉冬は俺の体をまたいだまま、ずりずりと後ろへ移動した。そして服の上から匂いを嗅ぐみたいに、俺のものに鼻を擦り付ける。
「琉冬、何する気……?」
「なんでもしますよ、桂聖のして欲しいこと」

 ふわりと玉のあたりを撫でながら、琉冬は目を細めた。
 なにそれすけべすぎない!?
「ああ、待って、待って待って待って!」
 俺は慌ててギュッと両手で目を覆った。
「しげきがつよすぎる……」

 だけど琉冬はちっとも待ってくれなくて、ぱんつごとパジャマをずらしたあげく、元気に飛び出した俺のものをぺろりと舐めた。
 ああ、吸われちゃう。我慢汁の味を知られちゃう!
 大変だって思うのに、俺ときたらついつい指の隙間から覗き見てしまった。
 琉冬にはバレバレで、彼はむしろ見せつけるみたいに舌を大きく動かした。ヤバいくらいにエロかった。

「あっ、琉冬、マジで出ちゃう。も、もったいないから」
「もったいないんですか?」
「ん。どうせなら、中でいっぱい感じさせて」
 我ながら、恥ずかしいこと言ってるなと思う。遅れて頬が熱くなる。
 琉冬の顔も、もうまともに見られない。

 と思っているのに、琉冬は素早く俺の真上に移動して、顔を覗き込んでいる。なんなんだよ、その早業。
 ちょっとまぬけな行動のはずなのに、浴衣を肩にひっかけたままの琉冬は、やけに色っぽいのだ。

「隠さないで。その顔、もっと見せてください」
 俺の顔なんて見たがるの、琉冬と両親くらいだと思ったけれど、俺はもう軽口を叩けるような状態じゃなかった。
 さわさわと、琉冬は慈しむように俺の頬を撫でる。
 優しい仕草なのに興奮を覚える。俺は彼の手にキスをしながらじっと見上げた。

 視線でねだると、琉冬はすぐにキスをくれる。
 唇は柔らかく、舌は熱い。
 夢中で絡め合ううちに、彼の手が背中を伝い腰を撫で、足を持ち上げるのがわかった。半端にわだかまっていた服を脱がすと、彼は手のひらを使って、優しく俺の尻から太ももにかけてをさすった。手のひらの感触がやがて指で触れる感触に変わり、場所もだんだんときわどいところに移動していく。そうしてとうとう、長い指が俺の中に入ってきた。

 最初の違和感に、身を固くした俺をなだめるように、琉冬は優しい口づけをくれる。ときどき俺の様子を見ながら、俺の中をかきまぜる。
 ぐるり、ぐるりと動くたび、中がぐちゅぐちゅと音を立てるたび、俺の喉から甘い吐息が漏れる。触れられてもいない胸の尖りが赤く熟れてくる。瞳は潤み、顔なんて真っ赤だろう。

 こんなの絶対、琉冬以外に見せたくない。琉冬以外に聞かせたくない。琉冬以外に触れて欲しくない。

「も、……入れて?」

 俺は体勢を変えて、四つん這いになると彼に尻を見せつけた。
 琉冬の喉ぼとけが大きく上下して、頬から顎へ汗が伝った。
 入口に硬いものが押し付けられたが、まだ、中には入らない。焦らされているみたいでたまらない。
 はあ、と琉冬は重く湿った息を吐き出す。吐息までが色っぽく、また期待は否応なく高まってしまう。
「入れますよ」

 ゆっくりゆっくり琉冬は俺の中に入って来た。やがて終点にたどり着くと、彼は俺の背中に額を押し付けて、荒い息を吐く。そして互いに馴染むまで待ってくれる。
 俺は、苦しいのに、早くかき乱してほしくてたまらない。自ら腰を振ってしまう。

 苦笑するような声をが聞こえて、琉冬も動き出す。
 中をこすられるうち、全身から汗が噴き出す。声はもう、こらえることもできない。
 俺は自分を支える余裕を失い、ベッドに崩れ落ちた。
 琉冬は俺を横向きにして、うしろから抱きしめるようにして、さらに腰を動かした。彼の長い指が喉のあたりを這う。胸元を探る。唇がうなじを這う。
 気持ちいい。
 良すぎる。

 とうとう耐え切れず、体がぶるりと震えた。頭の中が真っ白になった。うしろで琉冬もくぐもった声を上げ、俺をきつく抱きしめた。
 息がと整うまでのあいだ、二人で静かに横たわっていた。

 先に動い。のは琉冬の方で、身を乗り出し俺にキスをくれた。その目を見ればすぐにわかる。やっぱ満足なんてしてないよな。
 彼は少し首を傾げ、俺の様子をうかがっている。そんな顔をされると、ホント、刺激が強すぎる。まだ欲しいと思ってしまう。小さく頷くと、琉冬は嬉しそうに息だけで笑った。恋人つなぎをするように、俺の手に自分の手のひらを重ねて、指を絡める。
 甘いキスに、また溶かされた。


 
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