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47 サラッと告白(ふわふわ耳視点)
しおりを挟む「……なるほど、当然あって然るべき嫌悪感が番に対しては何故か湧かなかった。けれど、そんな自分に対する嫌悪感でいっぱいだった――と」
「はい。番なのは感覚――嗅覚なんかが特に強いですが、触覚や聴覚などでも判りました。色んな感覚の中に、番だけが反応する部分があるみたいです。ソコが反応するから嬉しいと感じる……と言った感じでしょうか。失くした思い入れのあるものが見つかった時のような、安堵感に近い感覚もありました。……でも、突然出会った、しかもあまり自分が好ましいと思えないタイプの相手に対して、好感など抱けるはずがないじゃないですか。なのに、『愛しい』という気持ちが意志とは無関係に湧いてくる。……私が心からそういう意味で好きなのは先生なので、そんなことあるはずがないんです。だからこそ分かった事でもあるのですが、自分に対しての不快感がすごかったです。気持ち悪いと思えない自分が気持ち悪かった。まるで、心と体が別の動きをしているようで」
「なるほど」
カリカリカリカリ…
カリカリカリカリ…
時折頷いたりしながら、興味深そうにメモを取る先生。
キャー♡ 言っちゃった、言っちゃった!
どさくさに紛れて先生が好きって告白しちゃった!
メモまでしているわ!!
――で、その返事が「なるほど」――ですって。
はー…。先生ったら相変わらずデリカシーがないんだから。
――ま、そんなところも含めて大好きだから別にいいんですけどね!
だって、前回は告白すらできなかったんだもの。スルーされたって、フラれたって、告白するだけは告白したのだから、それだけで一歩前進よ!
別に回数制限がある訳でもないし、何度だってチャレンジすればいいだけよね!
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