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のんびり2人で……
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「おはようっ透っ!朝ですよっ」
楽しそうな声の泉に起こされ目を覚ます。
ぼんやりと枕元に置いた時計を見るとまだ7時過ぎだ。
「……いずみ……おはよう。もう起きてたの?早いね……」
休日なのだしまだ眠っていてもいいはずなのだが泉はもう既にしっかり起きていて身支度を整えていた。
「なんかお休みだと思うと……元気出ちゃって……早起きしちゃったから久しぶりに朝ごはん作ったから、食べよう?」
泉に手を引かれ、ベッドから起き上がる。
赤いチェック柄のシンプルなワンピースを着た泉の肩や腕を見ながらやっぱり泉は細いなあと思った。
そのまま泉の腕を掴んで引き寄せる。
「あっ、透ってばっ!」
泉がバランスを崩して倒れ込んで来たところをそのまま抱きしめる。
「んふっ、泉は今日もかわいいなあっ、ちょっとだけ抱きしめさせて?」
顔を上げた泉に笑いかけると照れたように赤くなった。
「ちょっとだけよ?スープ冷めちゃうから……」
泉の首筋に額を押し付けると泉が優しく頭を撫でてくれた。
「冷めたって……泉が作ってくれたんだから美味しいよ」
泉の細い身体を抱きしめながらそう伝える。
泉の腰を撫で、そのまま下に……
「あん、もうダメっ!ご飯食べてからにしようっ!!」
泉はスルリとオレの腕を外して立ち上がった。
「はーいっ、じゃあごはん食べてからね?」
本当泉って愛おしい……思わず笑みが溢れてしまう。
……やっぱり……泉と一緒にいられるのって幸せだなあ……
泉の後をゆっくり追いながらひとり微笑む。
★
泉の作る食事はいつだって美味しかったし、泉が旨そうにご飯を食べる姿は大好きだ。
一緒に暮らし始めてからもう何度となく向き合って食事をしてきたし、これからもそれは……少なくとも泉がそれを望んでくれている間は……変わらないだろう。
オレの心は……泉にすっかり囚われている。
……思えば学生時代に初めて泉のおっぱいを見てしまった時から泉以外の女の子の事なんて考えたことは無かった。
……もう10年経ったんだな……
思わず目の前で食事している泉の胸元に目をやる。
あったかくて柔らかくって優しくて……いい匂いの泉……いつだってオレの事抱きしめてくれたな……
「ん?どうしたの透?ごはん美味しくなかった??」
黙ってしまっていた事に気づいた泉が不思議そうな顔をする。
「ううん、美味しいよ。たださ、オレ……泉と出会えてしあわせだなあって実感して、この幸せを噛みしめてたとこ」
そういうと泉がほっとしたように微笑む。
「私だって透と一緒にいられて幸せだよ。透と出会えて……もう10年になるんだねえ」
泉の言葉にハッとする。
同じようなこと考えてたんだな。
嬉しくなって、思わず泉の手にそっと触れる。
「泉はずっと……オレに優しくしてくれて……一緒に過ごしてきた10年の間……ずっと泉のこと大好きだったよ。これから先も多分ずっと……愛し続けると思う」
……一生なんて……重いと思われてしまうだろうか?
でも……オレは多分一生泉しか愛せない……
ふうっと息を吐いて顔を上げる。
泉は黙ってしまっているし……変なこと言っちゃたかな……
心配になりながら泉の顔を見つめる。
「!!??」
目の前の泉が気づいたら泣いてしまっていた。
「は!?えっ!!?どうしてっ??!!いずみ!?」
思わず変な声を出してしまう。
泉は泣きながら首を振った。
「あのっ、違うのっ、悲しいとか怒ってるとかじゃなくって……」
泉は何かを云おうとする。
オレは触れていた泉の手を離して泉のそばに行こうとしたが逆に泉に手を握られた。
オロオロするオレに気づいた泉が泣きながら笑う。
「すっごい嬉しい……本当に……」
泉はそう言いながらハンカチを取り出して目元を拭った。
「……いずみ……」
ずっと……大事に守り続けたい……
オレはホッとしながら泉に握られた手を両手で包んでそっと撫でていた。
楽しそうな声の泉に起こされ目を覚ます。
ぼんやりと枕元に置いた時計を見るとまだ7時過ぎだ。
「……いずみ……おはよう。もう起きてたの?早いね……」
休日なのだしまだ眠っていてもいいはずなのだが泉はもう既にしっかり起きていて身支度を整えていた。
「なんかお休みだと思うと……元気出ちゃって……早起きしちゃったから久しぶりに朝ごはん作ったから、食べよう?」
泉に手を引かれ、ベッドから起き上がる。
赤いチェック柄のシンプルなワンピースを着た泉の肩や腕を見ながらやっぱり泉は細いなあと思った。
そのまま泉の腕を掴んで引き寄せる。
「あっ、透ってばっ!」
泉がバランスを崩して倒れ込んで来たところをそのまま抱きしめる。
「んふっ、泉は今日もかわいいなあっ、ちょっとだけ抱きしめさせて?」
顔を上げた泉に笑いかけると照れたように赤くなった。
「ちょっとだけよ?スープ冷めちゃうから……」
泉の首筋に額を押し付けると泉が優しく頭を撫でてくれた。
「冷めたって……泉が作ってくれたんだから美味しいよ」
泉の細い身体を抱きしめながらそう伝える。
泉の腰を撫で、そのまま下に……
「あん、もうダメっ!ご飯食べてからにしようっ!!」
泉はスルリとオレの腕を外して立ち上がった。
「はーいっ、じゃあごはん食べてからね?」
本当泉って愛おしい……思わず笑みが溢れてしまう。
……やっぱり……泉と一緒にいられるのって幸せだなあ……
泉の後をゆっくり追いながらひとり微笑む。
★
泉の作る食事はいつだって美味しかったし、泉が旨そうにご飯を食べる姿は大好きだ。
一緒に暮らし始めてからもう何度となく向き合って食事をしてきたし、これからもそれは……少なくとも泉がそれを望んでくれている間は……変わらないだろう。
オレの心は……泉にすっかり囚われている。
……思えば学生時代に初めて泉のおっぱいを見てしまった時から泉以外の女の子の事なんて考えたことは無かった。
……もう10年経ったんだな……
思わず目の前で食事している泉の胸元に目をやる。
あったかくて柔らかくって優しくて……いい匂いの泉……いつだってオレの事抱きしめてくれたな……
「ん?どうしたの透?ごはん美味しくなかった??」
黙ってしまっていた事に気づいた泉が不思議そうな顔をする。
「ううん、美味しいよ。たださ、オレ……泉と出会えてしあわせだなあって実感して、この幸せを噛みしめてたとこ」
そういうと泉がほっとしたように微笑む。
「私だって透と一緒にいられて幸せだよ。透と出会えて……もう10年になるんだねえ」
泉の言葉にハッとする。
同じようなこと考えてたんだな。
嬉しくなって、思わず泉の手にそっと触れる。
「泉はずっと……オレに優しくしてくれて……一緒に過ごしてきた10年の間……ずっと泉のこと大好きだったよ。これから先も多分ずっと……愛し続けると思う」
……一生なんて……重いと思われてしまうだろうか?
でも……オレは多分一生泉しか愛せない……
ふうっと息を吐いて顔を上げる。
泉は黙ってしまっているし……変なこと言っちゃたかな……
心配になりながら泉の顔を見つめる。
「!!??」
目の前の泉が気づいたら泣いてしまっていた。
「は!?えっ!!?どうしてっ??!!いずみ!?」
思わず変な声を出してしまう。
泉は泣きながら首を振った。
「あのっ、違うのっ、悲しいとか怒ってるとかじゃなくって……」
泉は何かを云おうとする。
オレは触れていた泉の手を離して泉のそばに行こうとしたが逆に泉に手を握られた。
オロオロするオレに気づいた泉が泣きながら笑う。
「すっごい嬉しい……本当に……」
泉はそう言いながらハンカチを取り出して目元を拭った。
「……いずみ……」
ずっと……大事に守り続けたい……
オレはホッとしながら泉に握られた手を両手で包んでそっと撫でていた。
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