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ドワーフ国での晩餐会 その2
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フェニックスのフライドチキンによって、一同は興奮の嵐に包まれた。
食べる事が不可能だと思われていたフェニックス、それがこんなにも幻想的な味わいに加え、スパイシーで皮だけでも食べたいと思わせる衣に包まれ。
そしてその興奮を特製のアクアビットが煌めくように流し込まれていく。
ドワーフの国は食料に貧しいはずだ!美食なんてないはずだ!それがどうだ!?食の使徒は不可能を可能にした。
見限られる食材達を使って、ガラス細工の様な食事の数々、驚愕、驚嘆、絶賛の嵐が心を驚かせながらも、これが我が国でとれた食材でできている事が死ぬほど心にしみる。
粗野な食事ばかり食べて来た。
だからこそ食事になんて興味を示すことが、どこか悔しくて負けた気分になって、それがどうだ!我が国の食材達は美味じゃないか!!!
知らなかっただけ、あきらめてしまっただけ、暗く淀んだ曇天に一条の光を食の使徒は与えてくれた。
「次は口休めに七色レモンのソルベを用意しました。味が波の様に変わる様をご堪能ください」
「ソルベ、あの七色レモンでか、酒以外にも使えるのだな・・・ん!さっぱりとして変わる味が楽しい一品!」
「濃厚な味にクリーミーな味・・・今度は香ばしく、ナッツを思わせる風味」
「これはいい、一気にすっきりとして洗い流すがごとく」
「七色レモンはドワーフ国の巨大亀からしかとれない実だ。これだけでも名物になるんじゃないか?」
「採取もそんなに難しくないし、今まであまりつかわんかったが、これからは積極的に採取してもいいんじゃないか?」
商売の話になるが、俺はそっちの事はあまり意図してない。
注文はあくまでドワーフ国の材料を使ってのフルコースだ。
「次がメインになります。灼熱牛とフェニックスの肝臓、溶岩キノコをつかった。ドワーフ国のロッシーニ風ステーキになります」
「灼熱牛!!食えるのか!?本当に調理方なんかあるのか!?それにフェニックスの肝臓とは・・・・」
「溶岩キノコもじゃ!普通には食えんぞ!採取は簡単だがなぁ」
「フェニックスの肝臓は飼育し肥大化させ、フォアグラの代わりにするのですが、飼育には少しコツが必要です。フェニックスは少しくらい太っても気にしない様ですが、消化や代謝がいいのか、すぐ細身になりますので、溶岩キノコはトリュフの代わりですが、正確な温度に冷やされたスライサーや包丁じゃないと、直ぐに炭化してしまいます。ですが適切な温度に冷やした包丁で切ると、非常に美味で薫り高いキノコになり、それをふんだんにこれでもかと盛り付けました。これによりフェニックスのフォアグラにも負けないキノコの深淵の味わいを堪能できます」
「フォアグラにトリュフ・・・聞いたこともないが」
「最高級の鳥の肝臓に最高級のキノコと思ってもらえれば」
「最高級・・・そんなもんが我が国にのぅ」
「フォアグラとトリュフは各国で一つは絶対確保しようと考えています。それだけこの組み合わせ、ロッシーニ風とは優れているのです」
「フェニックスであれだけの感動・・・それを超えられるとは簡単には思えぬが・・・んむ、・・・・・・・・」
顔を真っ赤にしてグランバッハがドンと机をたたいて、皿を指さした。
お前たちも食ってみろと言う様に。
「どれ、私たちも、もにゅもにゅ・・・ん!これは!」
「なんだこれは!?あがががががが美味い!!!圧倒的に美味い!!!!!」
「香ばしく芳醇な溶岩キノコ!!!その下のフェニックスのトリュフ!なんととろける!とろける味わい!しかも一番下のどっしりとした灼熱牛!!!どれもが邪魔になってない、なんだこの一体感!!!」
「私は知らぬ!こんな美味な食事を!」
「ああ、獣王わたしもだ!魔国でもこんな美味な食事はない!」
「エルフの国にもですよ!!!」
「我がライブラでも、こんな美味なものは食えん!これぞまさに唯一無二!王どころか神の食事よ!!!」
「リリムはお肉あんまりすきじゃないはずなのに!これは妖精界の何よりも美味しいわ!!」
「長い間生きる我らすら飛び越える料理!なんて心地よい!こんなに楽しいのは久しぶりだ!生きている生を感じる!」
それぞれの国の代表たちですら絶賛する料理。
あくまでもロッシーニ風を異世界のドワーフ国の食材で再現した料理だが、これが今自分にとって出せる最高の料理だ。
「悔しい!あたしが一番いつきの料理を食べてるはずなんのに!?こんなまるで上限のない限界突破した料理だすなんて!ああっ美味しい!浸る幻想に!どうしよう涙がでてきたわ」
一番いつきの事を知るシルフィだが、それでもこの味を知らなかった。
「サラダは鉱石シリーズの野菜たちをグリルしました」
「美味い・・・あの衝撃のあとだからいえる、しみじみと美味い」
「これが鉱石シリーズで作ったサラダだと!?どれも馴染みあるものばかりなのに、どうしてこんなにも美味いんだ!?」
「美味い!不思議・・・」
「最後にデザートになります」
「この上デザートまであるのか!?」
「はい、マグマ栗をつかったモンブランをどうぞ」
さっきまでの熱狂とは裏腹に静かにデザートをゆっくりと堪能する王達であった
食べる事が不可能だと思われていたフェニックス、それがこんなにも幻想的な味わいに加え、スパイシーで皮だけでも食べたいと思わせる衣に包まれ。
そしてその興奮を特製のアクアビットが煌めくように流し込まれていく。
ドワーフの国は食料に貧しいはずだ!美食なんてないはずだ!それがどうだ!?食の使徒は不可能を可能にした。
見限られる食材達を使って、ガラス細工の様な食事の数々、驚愕、驚嘆、絶賛の嵐が心を驚かせながらも、これが我が国でとれた食材でできている事が死ぬほど心にしみる。
粗野な食事ばかり食べて来た。
だからこそ食事になんて興味を示すことが、どこか悔しくて負けた気分になって、それがどうだ!我が国の食材達は美味じゃないか!!!
知らなかっただけ、あきらめてしまっただけ、暗く淀んだ曇天に一条の光を食の使徒は与えてくれた。
「次は口休めに七色レモンのソルベを用意しました。味が波の様に変わる様をご堪能ください」
「ソルベ、あの七色レモンでか、酒以外にも使えるのだな・・・ん!さっぱりとして変わる味が楽しい一品!」
「濃厚な味にクリーミーな味・・・今度は香ばしく、ナッツを思わせる風味」
「これはいい、一気にすっきりとして洗い流すがごとく」
「七色レモンはドワーフ国の巨大亀からしかとれない実だ。これだけでも名物になるんじゃないか?」
「採取もそんなに難しくないし、今まであまりつかわんかったが、これからは積極的に採取してもいいんじゃないか?」
商売の話になるが、俺はそっちの事はあまり意図してない。
注文はあくまでドワーフ国の材料を使ってのフルコースだ。
「次がメインになります。灼熱牛とフェニックスの肝臓、溶岩キノコをつかった。ドワーフ国のロッシーニ風ステーキになります」
「灼熱牛!!食えるのか!?本当に調理方なんかあるのか!?それにフェニックスの肝臓とは・・・・」
「溶岩キノコもじゃ!普通には食えんぞ!採取は簡単だがなぁ」
「フェニックスの肝臓は飼育し肥大化させ、フォアグラの代わりにするのですが、飼育には少しコツが必要です。フェニックスは少しくらい太っても気にしない様ですが、消化や代謝がいいのか、すぐ細身になりますので、溶岩キノコはトリュフの代わりですが、正確な温度に冷やされたスライサーや包丁じゃないと、直ぐに炭化してしまいます。ですが適切な温度に冷やした包丁で切ると、非常に美味で薫り高いキノコになり、それをふんだんにこれでもかと盛り付けました。これによりフェニックスのフォアグラにも負けないキノコの深淵の味わいを堪能できます」
「フォアグラにトリュフ・・・聞いたこともないが」
「最高級の鳥の肝臓に最高級のキノコと思ってもらえれば」
「最高級・・・そんなもんが我が国にのぅ」
「フォアグラとトリュフは各国で一つは絶対確保しようと考えています。それだけこの組み合わせ、ロッシーニ風とは優れているのです」
「フェニックスであれだけの感動・・・それを超えられるとは簡単には思えぬが・・・んむ、・・・・・・・・」
顔を真っ赤にしてグランバッハがドンと机をたたいて、皿を指さした。
お前たちも食ってみろと言う様に。
「どれ、私たちも、もにゅもにゅ・・・ん!これは!」
「なんだこれは!?あがががががが美味い!!!圧倒的に美味い!!!!!」
「香ばしく芳醇な溶岩キノコ!!!その下のフェニックスのトリュフ!なんととろける!とろける味わい!しかも一番下のどっしりとした灼熱牛!!!どれもが邪魔になってない、なんだこの一体感!!!」
「私は知らぬ!こんな美味な食事を!」
「ああ、獣王わたしもだ!魔国でもこんな美味な食事はない!」
「エルフの国にもですよ!!!」
「我がライブラでも、こんな美味なものは食えん!これぞまさに唯一無二!王どころか神の食事よ!!!」
「リリムはお肉あんまりすきじゃないはずなのに!これは妖精界の何よりも美味しいわ!!」
「長い間生きる我らすら飛び越える料理!なんて心地よい!こんなに楽しいのは久しぶりだ!生きている生を感じる!」
それぞれの国の代表たちですら絶賛する料理。
あくまでもロッシーニ風を異世界のドワーフ国の食材で再現した料理だが、これが今自分にとって出せる最高の料理だ。
「悔しい!あたしが一番いつきの料理を食べてるはずなんのに!?こんなまるで上限のない限界突破した料理だすなんて!ああっ美味しい!浸る幻想に!どうしよう涙がでてきたわ」
一番いつきの事を知るシルフィだが、それでもこの味を知らなかった。
「サラダは鉱石シリーズの野菜たちをグリルしました」
「美味い・・・あの衝撃のあとだからいえる、しみじみと美味い」
「これが鉱石シリーズで作ったサラダだと!?どれも馴染みあるものばかりなのに、どうしてこんなにも美味いんだ!?」
「美味い!不思議・・・」
「最後にデザートになります」
「この上デザートまであるのか!?」
「はい、マグマ栗をつかったモンブランをどうぞ」
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