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第10部

エピローグ

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 静かな朝。
 櫛が、髪を梳かす。
 椅子に座る少女の、黄金の河を思わせる蜂蜜色の長い髪が揺れた。
 それを何度も繰り返す。
 そして――。

「終わりました。お嬢さま」

 コトン、と。
 傍のテーブルの上に櫛を置いて、シャルロットが告げる。

「ありがとう。シャルロット」

 そう返して椅子から立ち上がったのは、リーゼだった。
 時刻はまだ早いが、すでに騎士学校の制服に着替えていた。
 リーゼは振り返り、シャルロットを見つめた。

「あなたには、本当にお世話になりました」

 言って、頭を下げる。

「本当にありがとう。シャルロット」

「いえ。お顔をお上げください。お嬢さま」

 シャルロットはかぶりを振った。

「むしろ、お嬢さまと旦那さまにお世話になったのは私の方です。本当にお世話になりました。ただ、お嬢さまが私に感謝の気持ちを抱いてくださるのなら」

 シャルロットは目を細めて尋ねる。

「どうか、一つだけ我儘を聞いていただけないでしょうか」

「もちろん、構いませんわ」

 リーゼは微笑んで即答した。
 シャルロッとは「では」と呟き、

「無礼をお許しください」

 そう言って、リーゼをギュッと抱き寄せた。

「……シャルロット?」

 豊満な胸に包まれて目を丸くするリーゼに、シャルロットは語る。

「不敬ながら、お嬢さまのことは、ずっと妹のように思っておりました。主人であり、大切な妹であると。だというのに申し訳ありません。最後の最後で、お嬢さまをあのような命の危機に晒してしまうなんて……」

 グッと両腕に力を込める。
 血塗れのリーゼを見た時、最も取り乱したのはシャルロットだった。
 リーゼを腕に抱いたアッシュが「リーゼ嬢ちゃんならもう大丈夫だ」と告げて、取り乱すシャルロットを宥めてくれたから、どうにか落ち着きを取り繕えたのだ。
 しかし、それでも、あの時の光景は今も目に焼き付いている。
 すると、リーゼは微苦笑を零した。

「気に病む必要などありませんわ。あれはわたくしの未熟さが招いたもの。むしろ恥ずべきはわたくしの方ですから」

 リーゼは、ポンとシャルロットの背中を叩いた。
 シャルロットは、リーゼの両肩に手を乗せたまま、彼女を離した。

「不覚もいいところです」

 リーゼは語る。

「わたくしは《悪竜》の花嫁。本来、あの程度の暴漢に後れを取るなど、あってはならないことなのです。少なくとも、リノ=エヴァンシードならば、あのような失態は犯さなかったでしょう」

 リーゼは嘆息した。

「挙句、お義兄さまや、サクヤお義姉さまにも、大変なご迷惑をおかけしました。申し訳ないのはわたくしの方ですわ」

「……お嬢さま」

「特にコウタさまにおかけした心労を思うと、しばらく引きこもりたいほどです。流石にそうはいきませんが……」

 ふう、と溜息をつく。
 彼女は今日の昼、帰国の旅路につく。引きこもる時間などなかった。

「……お嬢さま」

 シャルロットは視線を落とした。

「ですが、やはり私は……」

「シャルロット」

 不意に、リーゼはシャルロットの両手を掴んだ。

「落ち込まないでくださいまし。それにあなた、先程わたくしのことを妹のようと仰ってくださいましたわね」

 リーゼは、柔らかに微笑んだ。

「わたくしも、ずっとあなたのことを姉のように思っていましたわ。ですが、これからは違いますわ。そうでしょう? シャルロット」

「……え?」

 シャルロットは瞳を瞬かせた。

「次に会う時には、わたくし達は本当の義姉妹に」

 リーゼは悪戯っぽく笑う。

「お互いの愛する殿方のために頑張りましょう。シャルロットお義姉さま」

「お、お嬢さま……」

 シャルロットは、カアアっと頬を赤くした。
 リーゼは、少しだけ申し訳なさそうに目を細めた。

「でなければ、オルバンに申し訳が立ちませんわ」

「……う」

 シャルロットは言葉を詰まらせた。
 お嬢さまの友人。
 かの少年には、実は先日、告白されていた。

『オレっちと結婚を前提に付き合ってください!』

 それは、とても真っ直ぐな告白だった。
 男性と付き合ったことはなくとも、告白される経験だけはやたらと豊富なシャルロットにしても、真剣さが伝わる告白であった。
 しかし、それでも――。

『申し訳ありません。オルバンさま。私にはすでに愛するお方がいるのです』

 シャルロットは丁重に断った。
 彼のことは嫌いではない。
 まだ少年だが、実直な性格の好人物だと思っている。
 けれど、彼女にはすでに想い人がいるのだ。
 自分のすべてを捧げると誓ったあるじさまがいるのである。
 この告白を受ける訳にはいかなかった。
 少年は、しばし無念そうな顔をしていたが、

『告白を聞いてくれて、真剣に答えてくれてありがとうございました』

 そう言って、頭を下げてきた。
 本当に、真っ直ぐな少年だと思った。
 お嬢さまや、お嬢さまの想い人の少年が信頼を寄せるのもよく分かる。

「……オルバンさまには、本当に申し訳なく思っています」

 そう呟くシャルロットに、

「なればこそ、あなたは幸せにならなくてはいけませんわね」

 リーゼが、微笑んで告げる。
 シャルロットはしばし唖然としていたが、

「ええ、そうですね」

 柔らかに笑った。

「お嬢さま。いえ」

 シャルロットは横に首を振った。

「不敬ながら失礼します。リーゼ」

 そう言って、リーゼを再び抱きしめた。

「あなたの人生が健やかであることを。心よりお祈りします」

「ええ。わたくしも、あなたの人生が健やかであることをお祈りいたします」

 言って、リーゼもシャルロットを強く抱きしめた。

「次に会う日を」

 そして、リーゼは告げる。
 未来の義姉に対して。

「心より楽しみにしていますわ。シャルロットお義姉さま」


 そうして時間は過ぎて、昼頃。
 コウタ達一行は、港湾区にいた。
 ハウル家所有の鉄甲船。船着き場の前。
 メンバーはコウタに、着装型鎧機兵を着たメルティア。アイリにリーゼにジェイク。少し神妙な顔を見せるリノ。そして零号とサザンXを含めた四機のゴーレム達だ。
 見送る側としてはシャルロットにルカ。エイシス騎士団長。数人の騎士たち。その中にはエドワードとロックの姿もあった。ルカの肩にはオルタナも止まっている。
 実のところ、今日はミランシャも帰国する予定なのだが、彼女は朝からクライン工房に赴いていた。本当はシャルロット同様にこの国に――正確には、兄の元に残りたかがっていたミランシャだったが、彼女はこの一行の引率者でもある。流石に帰国しない訳にはいかない。後から、まだここに来ていない兄達と一緒にこの場にやってくるはずだ。

『……ルカ』

 巨大な着装型鎧機兵が、ルカを両手で抱えた。

『次に出会う時は、私達は義姉妹に』

「はい」

 ルカは真剣な顔で頷く。

「私も、頑張ります。お師匠さまも頑張って、ください」

 何やら、どこぞの主従と全く同じ誓いを立てている師弟だった。

「元気でな。コウタ。ジェイク」

 そう言って拳を突き出したのは、エドワードだった。

「うん」「おう」

 コウタとジェイクは、互いに拳を突き出した。
 コツンとぶつけ合う。それに倣ってロックも拳を重ねた。

「まあ、ジェイク。元気を出せ」

 ロックが気まずそうにそう告げた。
 ジェイクの爆死は、すでにコウタ達には伝わっていた。

「まあ、しばらくはヘコむが……」

 持ち前の明るさで、ジェイクは笑う。

「すぐに立ち直すさ。暗いオレっちなんてオレっちらしくねえしな」

「おう。そっか」

 エドワードもニカッと笑った。
 その傍らで、アイリとシャルロットが別れを惜しんでいた。

「メイド道は果てしなく険しいものです。ラストンさん。弛まぬ努力をするのですよ」

「……うん。分かったよ。先生」

 と、そうこうしている内に、兄達の姿が遠くに見えた。
 兄に、ユーリィ。サーシャにアリシア。オトハにミランシャ。サクヤの姿もある。
 他にも黄色い服を着た騎士らしき人物や、あまり話す機会がなかったが、アイボリーの髪の懐かしい女性の姿もあった。

「兄さん達も来てくれたみたいだね」

『そうですね』

 コウタの呟きに、メルティアが答える。
 これでこの場にいないのは、ジェシカだけとなった。
 しかし、彼女がこの場に現れることはない。
 彼女は昨晩の内に、コウタにしばしの別れを告げているからだ。
 コウタに生涯の忠誠を誓った彼女だが、まだサクヤが教団を脱退するための問題が残っている。それが解決してから、改めてコウタの元に馳せ参ずるそうだ。
 ただ、それにはどれだけの期間を要するか分からない。
 だから、ジェシカはお願いした。
 ――それはもうわしゃわしゃ、と。
 その晩は、たっぷりロイヤルティポイントの蓄積をお願いされたものだった。
 ある程度溜まったら、少し落ちつくまでギュッと頭を抱きしめるの繰り返しだ。
 何気に吹っ切れた以降は、押しが強くなっているジェシカであった。

(ジェシカさん。危ないことはしないといいけど……)

 と、コウタが彼女に想いを向けた、その時だった。
 おもむろに兄達の方が騒がしくなった。
 何ごとかと見やると、女性陣が騒いでる。どうしてか騎士の男性が両膝を地面について項垂れていた。何というか、圧倒的な絶望のオーラが見える。
 騎士に何かあったのかと思ったが、女性陣が気にかける様子もない。
 兄を中心に囲いを作っているようだ。
 ――と、

「み、みんな! お待たせ!」

 囲いを割って、ミランシャが駆けてきた。
 何故か、彼女の顔は赤い。

「どうしたの? ミラ姉さん?」

「な、何でもないわ」

 コウタ達の元に到着したミランシャは、口元を指先で押さえてそう告げた。

「ただ、ちょっと別れの挨拶と、誓いをね」

「……誓い?」

 コウタが眉根を寄せると、

「な、何でもないから! それじゃあアタシ、先に船に乗ってるからね!」 

 誤魔化すようにそう叫んで、彼女は桟橋を渡っていった。
 一体、何があったのかと首を傾げていると、

「……してやられたわ」

 おもむろに声がした。サクヤの声だ。
 隣には気まずそうに口元に手をやった兄の姿もある。
 サーシャやユーリィ達も同行しているが、彼女達は少し不機嫌を残したまま、メルティア達に挨拶を始めていた。

「サクヤ姉さん」コウタは義姉に尋ねてみる。「何かあったの?」

 するとサクヤはジト目で兄を見据えて。

「トウヤは、本当に油断しすぎなのよ」

「い、いや、流石にあれは不意打ちすぎんだろ」

 と、兄がしどろもどろに答える。

「それでもよ。そもそも、彼女の気持ちはもう理解してたんでしょう? こないだはユーリィちゃんにも不意打ちされてるし。トウヤは身内に対して無防備すぎなの。特に女の子にはね。もう少し身内にも警戒しなさい」

「いや、その、けどなあ……」

 視線を逸らして兄が唸る。
 そんな二人の様子に、コウタはとても懐かしい気分になった。
 思わず笑みが零れる。
 兄と義姉は、コウタに目をやった。

「どうしたんだ? コウタ?」

 兄がそう尋ねられ、コウタは頬をかいた。

「懐かしいなと思って。昔はこんな感じで兄さんと姉さんを見てたなって」

 クライン村にいた頃は当たり前だった光景。
 失われた光景が、今この場にはあった。
 そう考えると、つい涙腺が脆くなりそうになる。

「ああ、そうだな」

 すると、兄がくしゃくしゃとコウタの頭を撫でた。

「けど、もう昔のことじゃねえ。親父達はいなくなっちまったが、俺達はここにいる。思い出の中だけのことじゃねえんだよ」

「……兄さん」

 コウタは兄を見つめた。

「いつでも会いに来い。俺もお前に会いに行くからさ」

 兄はニカっと笑った。コウタも兄そっくりに笑って「うん」と頷いた。

「ところで姉さん」

 それからサクヤの方に目をやる。

「教団の方は大丈夫なの? ジェシカさんの話だと、退団するには多分ひと騒動ぐらいありそうだって……」

「それなら大丈夫よ」

 サクヤは微笑んで答えた。

「パパっと総本山に行って、パパっと退団してくるから」

「……俺も付いていこうかって言ったんだがな」

 兄が、ボリボリと頭をかいた。

「サクが、どうしても一人で行くって言って聞かねえんだ」

 そう呟く兄に対し、サクヤはニコッと笑った。

「大丈夫よ。ジェシカもいるし。教団については完全に私個人の話だしね。トウヤも長い間、お店を留守になんて出来ないでしょう? 迷惑はかけられないよ」

「まあ、そうなんだが……」

 兄は渋面を浮かべた。対し、サクヤはジト目を向ける。

「大丈夫。すぐに帰って来るから。だって目を離すとさらに激化してそうだし」

 言って、サクヤはメルティア達の方に目をやった。
 そこには、アイボリーの髪の女性がいた。
 コウタの――というより、兄とサクヤも含めた三人の古い知り合いだ。
 クライン村が健在だった頃に出会い、偶然にもこの国で八年ぶりに再会したのだが、その再会時の騒動は特別な催しとも重なって何とも凄いものだった。
 とにかく、義姉サクヤにとっては、新たに警戒すべき女性ということらしい。

「まったく。トウヤは」

「いや、その、う~ん……」

 兄は呻きつつも、「ま、ともあれだ」と言って、コウタの頭をポンと叩いた。

「元気でやれよ。コウタ」

「うん。分かったよ。トウヤ兄さん」

 コウタは笑った。
 それからコウタはサーシャたちにも別れの挨拶をした。コウタの知り合いでもある女性にもだ。「おう! 元気でな! コウタ!」と、彼女は昔と全く変わらない――本音を言えば変わらな過ぎて少し怖い――笑顔でそう言ってくれた。
 ともあれ、別れの挨拶は無事に済んだ。
 十数分後、コウタ達は船上の人になっていた。
 コウタは最後まで、兄と義姉達に手を振っていた。
 船はゆっくりと船着き場から離れていく。

「じゃあな! コウタ! 元気でな!」

「うん! 兄さんも元気で!」

 コウタは、船上から声を張り上げた。
 船はどんどん進んでいく。
 あっという間に、港は見えなくなった。
 コウタは、しばし徐々に小さくなるグラム島を見つめていた。

(本当に色々あったな)

 兄との再会と、兄の試練。
 リノの奪還に、ラゴウ=ホオヅキとの決闘。
 そしてレオス=ボーダーとの決着。
 大きな事柄だけでも、それだけある。
 実に濃厚な滞在期間だった。
 果たして、自分はそれに見合うだけの成長を遂げれたのだろうか……。
 コウタは、じっと自分の手を見つめた。

(もっと、強くならなくちゃ)

 改めてそう思う。
 だが、今は――。
 コウタは拳を固めて振り向いた。
 そこにはメルティアを筆頭に、コウタの大切な人達がいる。

「みんな! 帰ろう! ボクらの故郷に!」

 ニコッと笑うコウタ。
 鉄甲船は汽笛を上げた。
 船は真っ直ぐ進んでいく。
 まずは、グレイシア皇国へと向かって――。

 ………………………………。
 ………………………。
 …………………。
 そうして。

 薄暗い部屋にて。
 彼らは話す。

「まさか、ボーダー支部長が殉職されるとは……」

 神妙な声で呟くは、ボルド=グレッグだ。
 ソファに座るボルドの後ろには、カテリーナが控えている。
 部屋の隅には、気まずそうな表情のゲイルもいた。

「これは、困ったことになりそうですね」

 と、ボルドが渋面を浮かべた時だった。
 ――コンコンと。
 不意にドアがノックされた。
 全員がドアに視線を向ける。ドアの外から声が聞こえてきた。

「ボルド。吾輩だ」

「ラゴウですか? 開いてますよ」

 ボルドがそう返した。すると、古い蝶番がギイィと鳴ってドアが開いた。
 全員が注目する。と、

「……やれやれだな」

 不意にラゴウとは違う声がした。

「「――ッ!」」

 反射的にカテリーナとゲイルが身構えるが、ボルドが手で制した。

「……これは」

 ボルドは皮肉気に口角を崩した。

「わざわざあなたの方からお出でになられたのですか? 一言ラゴウにでもお伝えいただければ私達の方から参ったのですが……」

「それは二度手間になって面倒くさいだろ。俺が出向く方が早しな」

 言って、その人物は部屋の中に入って来た。
 歳の頃は四十代半ばか。黒い帽子に、顔には顎髭。何かあったのか、頬には湿布を張っている。全身を黒い紳士服とコートで固めた男だ。
 男は堂々とした態度で入室すると、ボルドの前のソファにドスンと腰を下ろした。
 ラゴウはソファには座らず立ったままだ。最高幹部たる《九妖星》の二人を前にしてのあまりに不敬な態度に、カテリーナが眉をしかめる。

「ボルドさま? この男は――」

「控えよ」

 その時、カテリーナの台詞を遮ってラゴウが告げる。

「このお方は我らが主君だ」

「――しゅ、主君!? ではこの方は!?」 

 ゲイルが青ざめた。
 ラゴウ=ホオヅキが主君と仰ぐ者。
 それは一人しかいなかった。

「さて。ボルド」

 黒い男は懐から煙草を取り出し、火を点けた。
 そして紫煙を吐き出して言葉を続ける。

「俺がここに来た理由は分かるな」

「ええ。もちろんです。あなたの本気服まで見せられては尚更ですね」

 ボルドは、苦笑交じりに頷いた。
 男も苦笑を零す。

「流石にお前は話が早い。では、詳しく聞かせてもらおうか」

 一拍おいて、男は尋ねた。

「レオスを殺した小僧。そして俺の可愛い愛娘ちゃんをかどわかしてくれた、悪竜の騎士とやらの話をな」



第10部〈了〉
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