【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?

アノマロカリス

文字の大きさ
15 / 35
本編

第十四話 レベルアップ?

しおりを挟む
 「嬢ちゃん、今日も宜しくな!」

 「はい! 精一杯狙わさせて頂きます‼︎」

 私の魔法は、狙った的には当たらずに人に向かって飛んで行く。

 ならば人に向けて放ったらどうだろうか…と思って騎士相手に放つと、真っ直ぐ飛んでいった。

 最初は騎士達もわざと狙ったのでは無いかと思っていたらしいのだけれど、その内に実践的な訓練が味わえるという事で…現在は騎士相手に魔法を放っていたのでした。

 そして今日も今日とで攻撃魔法の実験台…もとい、実戦経験をしていたのであるのだけれど?

 「行きますよ~ファイアボール!」

 初めの頃は1つずつしか放てなかったファイアボールも、現在では100個出現させる事が出来るようになりました。

 下手な大砲、数射ちゃ当たる…とは違い、私の出現させたファイアボールは…相手が避けないか躱すか防ぐ事がない限り必ず当たります。

 それが騎士達には実戦形式の緊迫した訓練になるそうです。

 上級騎士や中級騎士は対処が出来ますが、下級騎士に関しては…

 「「「「「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」」」」

 …という感じで捌き切れずに攻撃を喰らいます。

 「下級騎士達よ、お前等にはまだ危機感が足りん! 実戦はこんなに甘いものでは無いぞ‼︎」

 そしてルーナリア先生から教官にこの訓練を相談された際に、城内の訓練がマンネリになり始めているので丁度良い刺激になるという事でこの訓練を賛成してくれたんだけれど…?

 今では教官の方が指導に熱が入っているみたいでした。

 「マーテルリア、次を頼む!」

 「では、ディバインパウア‼︎」

 ディバインパウアは、炎、水、風、地属性の下級魔法を順番に放って行く技です。

 あれから1ヶ月後には四属性全て放つ事が出来ていました。

 「何を喰らっておるか! 実戦でそんな体たらくでは生き残る事は出来んぞ‼︎」

 「いえ、実戦ではここ迄の攻撃はまず有り得ませんよ‼︎」

 「言い訳なんて…見苦しい! マーテルリアよ、でっかいのをやれ‼︎」

 「はーい! フィラフルフレア!」

 フィラフルフレアはファイアボールの強化版の中級魔法で、ファイアボールより大きく…更にファイアボールと違って正面に向かって飛ぶわけではなく、頭上から降り注ぐ雨の様に飛んで来る。

 下級魔法に対応出来ている上級や中級騎士でも、フィラフルフレアに完璧に対応が出来る訳ではないので…数名はこの魔法を喰らって吹き飛んで行った。

 「「「教官、我々を殺す気ですか‼︎」」」

 「安心しろ! ルーナリア殿がポーションを用意して下さっておるから死人は出ない。 お前達は遠慮無く喰らうがいい‼︎」

 「「「「「あ、悪魔だ…」」」」」

 こんな感じで実戦魔法が続いて行くと、私は次の段階の実戦魔法をルーナリア先生から教えてもらう様になった。

 その魔法とは?
しおりを挟む
感想 42

あなたにおすすめの小説

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

地味令嬢を見下した元婚約者へ──あなたの国、今日滅びますわよ

タマ マコト
ファンタジー
王都の片隅にある古びた礼拝堂で、静かに祈りと針仕事を続ける地味な令嬢イザベラ・レーン。 灰色の瞳、色褪せたドレス、目立たない声――誰もが彼女を“無害な聖女気取り”と笑った。 だが彼女の指先は、ただ布を縫っていたのではない。祈りの糸に、前世の記憶と古代詠唱を縫い込んでいた。 ある夜、王都の大広間で開かれた舞踏会。 婚約者アルトゥールは、人々の前で冷たく告げる――「君には何の価値もない」。 嘲笑の中で、イザベラはただ微笑んでいた。 その瞳の奥で、何かが静かに目覚めたことを、誰も気づかないまま。 翌朝、追放の命が下る。 砂埃舞う道を進みながら、彼女は古びた巻物の一節を指でなぞる。 ――“真実を映す者、偽りを滅ぼす” 彼女は祈る。けれど、その祈りはもう神へのものではなかった。 地味令嬢と呼ばれた女が、国そのものに裁きを下す最初の一歩を踏み出す。

ご安心を、2度とその手を求める事はありません

ポチ
恋愛
大好きな婚約者様。 ‘’愛してる‘’ その言葉私の宝物だった。例え貴方の気持ちが私から離れたとしても。お飾りの妻になるかもしれないとしても・・・ それでも、私は貴方を想っていたい。 独り過ごす刻もそれだけで幸せを感じられた。たった一つの希望

投獄された聖女は祈るのをやめ、自由を満喫している。

七辻ゆゆ
ファンタジー
「偽聖女リーリエ、おまえとの婚約を破棄する。衛兵、偽聖女を地下牢に入れよ!」  リーリエは喜んだ。 「じゆ……、じゆう……自由だわ……!」  もう教会で一日中祈り続けなくてもいいのだ。

【完結】ひとつだけ、ご褒美いただけますか?――没落令嬢、氷の王子にお願いしたら溺愛されました。

猫屋敷 むぎ
恋愛
没落伯爵家の娘の私、ノエル・カスティーユにとっては少し眩しすぎる学院の舞踏会で―― 私の願いは一瞬にして踏みにじられました。 母が苦労して買ってくれた唯一の白いドレスは赤ワインに染められ、 婚約者ジルベールは私を見下ろしてこう言ったのです。 「君は、僕に恥をかかせたいのかい?」 まさか――あの優しい彼が? そんなはずはない。そう信じていた私に、現実は冷たく突きつけられました。 子爵令嬢カトリーヌの冷笑と取り巻きの嘲笑。 でも、私には、味方など誰もいませんでした。 ただ一人、“氷の王子”カスパル殿下だけが。 白いハンカチを差し出し――その瞬間、止まっていた時間が静かに動き出したのです。 「……ひとつだけ、ご褒美いただけますか?」 やがて、勇気を振り絞って願った、小さな言葉。 それは、水底に沈んでいた私の人生をすくい上げ、 冷たい王子の心をそっと溶かしていく――最初の奇跡でした。 没落令嬢ノエルと、孤独な氷の王子カスパル。 これは、そんなじれじれなふたりが“本当の幸せを掴むまで”のお話です。 ※全10話+番外編・約2.5万字の短編。一気読みもどうぞ ※わんこが繋ぐ恋物語です ※因果応報ざまぁ。最後は甘く、後味スッキリ

神のいとし子は追放された私でした〜異母妹を選んだ王太子様、今のお気持ちは如何ですか?〜

星井ゆの花(星里有乃)
恋愛
「アメリアお姉様は、私達の幸せを考えて、自ら身を引いてくださいました」 「オレは……王太子としてではなく、一人の男としてアメリアの妹、聖女レティアへの真実の愛に目覚めたのだ!」 (レティアったら、何を血迷っているの……だって貴女本当は、霊感なんてこれっぽっちも無いじゃない!)  美貌の聖女レティアとは対照的に、とにかく目立たない姉のアメリア。しかし、地味に装っているアメリアこそが、この国の神のいとし子なのだが、悪魔と契約した妹レティアはついに姉を追放してしまう。  やがて、神のいとし子の祈りが届かなくなった国は災いが増え、聖女の力を隠さなくなったアメリアに救いの手を求めるが……。 * 2025年10月25日、外編全17話投稿済み。第二部準備中です。 * ヒロインアメリアの相手役が第1章は精霊ラルド、第2章からは隣国の王子アッシュに切り替わります。最終章に該当する黄昏の章で、それぞれの関係性を決着させています。 * この作品は小説家になろうさんとアルファポリスさんに投稿しております。 * ブクマ、感想、ありがとうございます。

婚約破棄された聖女は、愛する恋人との思い出を消すことにした。

石河 翠
恋愛
婚約者である王太子に興味がないと評判の聖女ダナは、冷たい女との結婚は無理だと婚約破棄されてしまう。国外追放となった彼女を助けたのは、美貌の魔術師サリバンだった。 やがて恋人同士になった二人。ある夜、改まったサリバンに呼び出され求婚かと期待したが、彼はダナに自分の願いを叶えてほしいと言ってきた。彼は、ダナが大事な思い出と引き換えに願いを叶えることができる聖女だと知っていたのだ。 失望したダナは思い出を捨てるためにサリバンの願いを叶えることにする。ところがサリバンの願いの内容を知った彼女は彼を幸せにするため賭けに出る。 愛するひとの幸せを願ったヒロインと、世界の平和を願ったヒーローの恋物語。 ハッピーエンドです。 この作品は、他サイトにも投稿しております。 表紙絵は写真ACより、チョコラテさまの作品(写真のID:4463267)をお借りしています。

わたくしを追い出した王太子殿下が、一年後に謝罪に来ました

柚木ゆず
ファンタジー
 より優秀な力を持つ聖女が現れたことによってお払い箱と言われ、その結果すべてを失ってしまった元聖女アンブル。そんな彼女は古い友人である男爵令息ドファールに救われ隣国で幸せに暮らしていたのですが、ある日突然祖国の王太子ザルースが――アンブルを邪険にした人間のひとりが、アンブルの目の前に現れたのでした。 「アンブル、あの時は本当にすまなかった。謝罪とお詫びをさせて欲しいんだ」 現在体調の影響でしっかりとしたお礼(お返事)ができないため、最新の投稿作以外の感想欄を一時的に閉じさせていただいております。

処理中です...