ほのぼの、笑い小説一覧

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ライト文芸 完結 ショートショート
--- 盲導犬 ---  混んでいる電車の中で、ふわっと、空間が出来た。  見ると盲導犬を連れている盲目の女性がホームから入って来たからだった。 「あ、どうぞ」  と若い女性が席を譲る。 「ありがとうございます」  その女性は素直に好意を受け入れ座ると、連れている大きい真っ白な盲導犬は、彼女の足の間に入り、伏せて気持ちよさそうに目を閉じた。そのまま盲目の彼女と一体の様に寄り添っていた。  周囲はみなそれを暖かい目で見ていた。  近くにいたギャルっぽい二人組でさえも、 「えーっ、マジ、あのドウモウ犬カワイクない?」  と言っていた。  ドウモウ犬じゃない。 (了)
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文字数 996 最終更新日 2024.04.03 登録日 2024.04.03
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