塾講師×高校生小説一覧

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「先生なんて、本当は呼びたくなかった──」
進路に迷いながら通い始めた塾で、相馬直也は出会った。
担当講師の綿貫千紗は、10歳年上の大人の女性。
落ち着いた声、やさしい笑顔、赤ペンで添えられた励ましの言葉。
それは、むっつり純情男子の心をゆっくり溶かしていった。
伝えられない想い。
届いてほしい気持ち。
そして答案用紙の裏に綴られた、初めての「好きです」。
けれど彼女には、答えられない理由があった。
年齢、立場、未来──そのすべてが、直也との間に壁を作っていた。
それでも、少年はまっすぐにぶつかっていく。
ちょっとおかしくて、でも泣けるほど切ない、片想いの物語。
やさしさが一番残酷な恋の結末は、
答案用紙の裏に、そっと綴られる──。
文字数 16,697
最終更新日 2025.06.23
登録日 2025.06.23
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