SF ビール 小説一覧
2
件
1
【清潔で、完璧で、死んでいる世界。】
二十年前の「大清浄化」により、アルコールは「公共の敵」として根絶された。
人々は公衆衛生省・通称「ゼロ局」が提供する0.00%の飲料を飲み、統計学的に最適化された「幸福」を享受している。病も、争いも、過剰な感情もない――それは人類が到達した、静かな理想郷だった。
ゼロ局の研究員・神崎蓮は、その平穏な日々に窒息しそうな渇きを覚えていた。
そんなある日、彼は亡き祖父の遺品の中に、禁じられた「生きた酵母」を見つける。
「人間は、数字じゃ割り切れない不純物でできているんだ」
祖父の言葉に突き動かされ、神崎は冷徹な監査官・神谷響と共に、世界を「汚染」する計画を始動させる。
それは、配送ドローンの羽音をスイッチに、国民の体内でアルコールを生成させる**『体内発酵パンデミック』**。
呼び覚まされる感情、荒れる街、かつての親友との決別。
「自由」という名の毒を煽った人々が辿り着くのは、安らかな安楽死か、それとも痛みを伴う覚醒か。
管理された幸福をぶち壊し、不完全な人間を取り戻す。
琥珀色の霧が街を包むとき、新しい歴史の醸造がはじまる。
文字数 9,501
最終更新日 2026.03.07
登録日 2026.03.07
2
魔法少女に転生したけど、俺はオジサンです」
異世界転生ものの定番設定とは一味違う、笑いと感動が詰まったファンタジーコメディ!この物語の主人公、田中和也は45歳独身のオッサン。仕事一筋、彼女もなく、ただ日々を淡々と過ごしていた彼が、突然の事故で異世界に転生してしまう。しかも、その姿は、可愛らしい魔法少女「リリィ」。中身はどう見てもオッサンのままだが、この世界では「魔王を倒す」運命を背負わされてしまう。
慣れない魔法少女の姿に戸惑いながらも、オッサン特有の筋力や現代社会で培った知恵、さらにはなぜか異常に強力なビール魔法を武器に、リリィ(田中)は異世界で次々と試練を乗り越えていく。彼が召喚するのは、派手な魔法ではなく、冷えたビールや焼き鳥などのつまみ。それが異世界で人々を癒し、笑顔をもたらしていく。
村人たちとの交流を深めながら、リリィは「バーリリィ」という居酒屋まで開店し、異世界にオッサン的な癒しの空間を広めていく。しかし、そんな日常にも暗雲が立ち込める。ついに魔王との決戦の時が迫っていた。ビール魔法とオッサン的筋力で挑むリリィは、本当に世界を救えるのか?
笑いあり、癒しあり、そしてオッサンならではの視点で展開されるこの物語は、異世界転生ファンタジーの新しい形を描く。中身がオッサンだからこそ見える世界観と、現代人としての苦悩や葛藤、そして異世界で見つける自分の役割に、読者は共感すること間違いなし。果たしてリリィは魔王を倒し、世界を救うことができるのか?その答えは、ビールの泡に包まれている。
文字数 23,684
最終更新日 2024.09.19
登録日 2024.09.19
2
件