真冬の《リュミナ・シティ》。
記者セリル・カインは、北海を進む核搭載潜水艦と密林を走るICBM発射車両の衛星写真を手に入れる。
各国は微妙な駆け引きを続けるが、偶発的な発射の危機は日ごとに高まっていた。
そして《ザルカ渓谷》での小競り合いが、世界を核戦争寸前へと追い込む。
誤認と偶然が辛うじて破滅を回避するも、核抑止の「平和」とは、引き金に指をかけたまま眠る怪物の寝息に過ぎなかった――。
臨界状態の中で生きる人類の危うさを描く、静かで冷たい終末の予兆。
文字数 2,477
最終更新日 2025.08.10
登録日 2025.08.10