「天気予報」の検索結果
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空襲警報は、この街では天気予報の延長でしかない。謎の飛行物体が接近する度、授業は中断され、生徒は防空壕へ向かい、戦闘が終われば何事もなかったように再開される。高校二年の岩神陸も、そんな日常に慣れきっていた。隣の席に座る人気者の少女・六条院美希が、学校のすぐ隣の基地から飛び立つ無人戦闘機のパイロットだと知るまでは。操縦適性のない陸に与えられたのは、敵編隊の動きを読み解く分析官という役割。少女と、機体に宿る戦術AIの「三人」で空に挑む日々。しかしその傍らで、誰も口にしない小さな違和感だけが、静かに積み上がっていく。
文字数 64,224
最終更新日 2026.09.12
登録日 2026.08.30
i)登場人物の紹介
カイ
二十五歳の記憶術師。つらい記憶そのものではなく、そこにまとわりつく感情の重さを木の食器へ一晩だけ預けられる。本人の同意を何より大切にする、真面目で世話焼きな女性。
ユキムク
悪夢の霧を食べる真っ白な巨馬。威厳たっぷりなのに人参には弱く、悪夢を食べたあとは天気予報のようなげっぷをする。
ヴァス
閉店寸前の宿兼食堂「木匙亭」の店主。妻を雪崩で亡くして以来、店を畳もうとしていた。
ルエイ、チエイク、エヴイたち
金勘定に厳しい行商人、不器用で陽気な護衛、規則に厳しい衛生官など、癖は強いが温かな村人たち。木匙亭の食卓を通じ、カイと少しずつ支え合っていく。
ii)あらすじ
権力者から「都合の悪い記憶を永久に消せ」と命じられ、それを拒んだ記憶術師カイは、北方のフィヨルド村へ追放される。
濃霧の中で出会ったのは、なぜか彼女の靴をくわえて逃げる真っ白な巨馬ユキムク。追いかけた先には、「本日をもって閉店」と札を掲げた木匙亭があった。
カイの術は、人を忘れさせる力ではない。眠れないほどつらい感情の重さを木匙へ一晩だけ預け、夜明けには本人へ返す。その一晩に温かいものを食べ、眠り、誰かと話すための力だ。
カイとユキムクは木匙亭で、悪夢や後悔を抱えた村人たちを少しずつ迎え入れていく。
やがて見つかるのは、カイが十年前に異世界へ来た理由と、帰れなかった日の記憶につながる古いタペストリー。そして記憶術への規制によって、ようやく居場所になった木匙亭にも退去の危機が迫る。
「忘れる」のではなく、「今夜だけ休んで、明日また一緒に抱える」。
悪夢を食べる白馬と温かな料理、小さな助け合いを描く
文字数 40,652
最終更新日 2026.09.13
登録日 2026.08.12
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件