1
件
「私の魔法は、仕事にはならない」
20歳をむかえたばかりのイルミは、日々悩んでいた。
魔法が日常に溶け込んだこの世界。
人々は火を灯したり、水を生み出したり、傷を癒したりと魔法を仕事に活かしている。
そんな中で、イルミが授かったのは
地味〜な《解析・記憶》という魔法だけ。
見たもの、聞いたもの、嗅いだもの、触れたもの。
その情報を記録し、照合することができる。
戦いは苦手。
物を生み出すこともできない。
「私の魔法が役に立つ仕事は、あるのかな……」
そんなある日──
村の大地主から
思いもよらない依頼を持ちかけられる。
「聖獣を一匹、探してほしい」
それが、イルミの人生を大きく変える旅の始まりだった。
旅先で出会ったのは
最強を自称する武闘家と──
「お前さんの魔法で、最強の武闘家を探してくれよ」
「情報がないものを探すのは無理です」
「けっ、しけてんな」
「なっ…」
二重人格でどこか訳ありな憲兵──
「貴様を第一発見者として確保する」
「そんな…!」
「昨日はご無礼をおかけしました。事件となるとどうも人が変わってしまうようで」
「え、えぇ…」
探し物を追っているだけのはずが
トラブル続きの珍道中!?
しかし、イルミの地味な《解析・記憶》魔法は、やがて王国を越え、この世界の謎を暴き始める。
解析魔法しか使えない私が、
どうして王国一の魔術探偵に?
用心棒と憲兵を引き連れて
今日もイルミは事件を追いかける!
文字数 11,875
最終更新日 2026.08.17
登録日 2026.08.16
1
件