緑縁翁☆りょくえんおう

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ホラー 連載中 ショートショート
十年前、私は郊外に中古の一軒家を買った。 不動産屋は「前の持ち主は転勤で引っ越した」と言っていた。築三十年、少し古びてはいるが、どこか温もりを感じる家だった。 最初の夜、私は寝室の天井を見上げながら、どこかから水の滴る音を聞いた。 ――ぽた、ぽた、ぽた。 翌朝、天井裏を覗いても、漏水の跡などなかった。代わりに、古びた木の柱に、無数の小さな泡のような白い斑点が浮かんでいた。 指で触れると、ぷつり、と弾けた。
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文字数 11,952 最終更新日 2025.10.26 登録日 2025.10.23
ライト文芸 連載中 短編
引っ越したばかりの少女・美咲は、新しい町「桜坂」で友達もなく、孤独な日々を過ごしていた。 ある雨の日、学校帰りの坂道で、段ボールに捨てられた子犬を見つける。震えるその小さな命に、美咲は傘を差し出す。 「ポチって呼んでいい?」 それがすべてのはじまりだった。 家族の反対を乗り越え、ポチは美咲の家族の一員となる。夜、美咲の布団に潜り込むポチのぬくもり。孤独な少女の心に、初めての光が灯る。
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文字数 18,898 最終更新日 2025.10.19 登録日 2025.10.13
ライト文芸 連載中 短編
竹下通りは今日もざわざわと息づいていた。  休日の午後、空はやや白っぽく、でもどこか春のにおいが混じっている。  人、人、人。制服のままの女子高生、観光客、派手なストリート系の若者、カップル。  その中を、わたし——水沢心音(みずさわ・ここね)は、少し早足で歩いていた。 「えっと、竹下口からまっすぐ……で、クレープ屋を右……あれ、どっちのクレープ屋だっけ?」  スマホの地図を拡大したり縮小したりしながら、心音は小さくため息をつく。
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文字数 45,966 最終更新日 2025.10.19 登録日 2025.10.15
ライト文芸 連載中 短編
 ──雨が、降っていた。  十月の夜気はすでに肌寒く、傘を持たない男の肩に、細い水の線がいくつも縦に落ちていた。  その夜の新宿ゴールデン街は、濡れた路地の照明が水面のように揺らぎ、どの店の扉も、わずかに明滅していた。  彼――佐伯は、いつもより一本奥の通りに迷い込んでいた。  会社の同僚との飲み会を断り、ふと足が向いたのだ。  “音のする店”という直感に導かれるように。
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文字数 27,356 最終更新日 2025.10.19 登録日 2025.10.17
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