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2046年、独裁政権下の日本。
高校一年生の堀切翼は、大好きな彼女・木村有希に誘われるがまま政府批判の署名をしてしまう。
弾圧が始まり、学校からの帰り道に秘密警察に連行された二人は、未成年政治犯収容施設『黒磯矯正センター』で無情にも引き裂かれ、「男区」と「女区」に分かれて押し込められた。
「男区」へ押し込められた翼。
――だが、そこはある醜悪で極悪な目的で、少年少女政治犯の中から選ばれた者たちが集められた、更生施設のかけらもない人間調教飼育場。
「有希……っ!」
彼女への愛を胸に必死に抗うストレートの少年を待っている運命は?
そして、どのように染め上げられていくのか――。
文字数 23,959
最終更新日 2026.10.24
登録日 2026.10.14
一つの事件が、時代の倫理観をその底から破壊してしまうことがある。1989年の女子高生コンクリート詰め殺人事件がもたらした衝撃は、前年の名古屋アベック殺人が残した傷痕をはるかに凌駕し、「もはやどんな凶行が起きても驚かない」という冷えた諦念を社会に植え付けた。惨劇から歳月が流れた今も、その凶行の主たちは日常の中に溶け込んでいる。本稿は、闇に埋もれさせるべきではない事実を実名で記録し、忘却に抗うための警告灯として提示するものである。彼らの言い訳に耳を傾ける余地はない。ただ犯された悪行の凄惨さと向き合い、その罪を白日のもとに晒す。
文字数 25,779
最終更新日 2026.10.24
登録日 2026.09.20
四方を海に抱かれた島国、日本。この豊かな自然に恵まれた国は、幾千年もの間、本格的な外敵の侵略を受けることなく、独自の文化と伝統を育んできた。20世紀中盤に戦争の惨禍に見舞われたが、それを見事に乗り越えたこの地は経済的繁栄により豊かで便利な生活、治安の良さ、自由、そして平和を謳歌する国として、まさに世界に冠たる楽園となった。
だが、21世紀になり、その経済的繁栄は傾き始め、かつての輝きを失いかけていた。それにもかかわらず、そこに住まう多くの人々は未だに楽園と呼び続け、そして、目の前で起こっている現実に目を背けていた。
しかし、20XX年、穏やかな日常に突如として暗雲が立ち込める。隣国からの悪意が、容赦なき津波のごとく押し寄せ、この平和な国を今まさに飲み込もうとしていたのだ。今までの繁栄と平和がこれからも続くと信じて疑わない者たちの幻想を、一瞬にして凍りつかせる凶兆が訪れる。
快適さを享受し、豊かさに浸り、平穏を信じきっていた者たちは、この未曾有の危機にどのように立ち向かうのか?何も考えず、守られていると思っていた安全、自由、そして尊厳が、音を立てて崩れ去ろうとしていた。
かつて歴史上、日本人の誰もが予測し得なかった、そして経験し得なかった運命が、目の前に広がっていた。楽園と呼ばれたこの地の未来が奪われる、その凄絶な瞬間を目撃せよ。かつての日常がいかに脆弱であったかを、そしてその結末を、あなたの目で確かめよ。
文字数 181,765
最終更新日 2026.10.24
登録日 2024.08.05
47歳、副業のバイト先で見つけた自分と同姓同名のタイムカード。
検索すれば社長から容疑者まで山ほど出てくるありふれた名前だが、生身の同姓同名と同じ空間にいるのは初めてだった。
話しかけてみようかとも思ったが、やめておいた。
――そして、その判断は完全に正しかった。
文字数 1,271
最終更新日 2026.10.17
登録日 2026.10.17
授業参観の四年五組。
教室の後方に現れたのは誰の母親か、超絶美女。
「誰のママ?」「あんなお母さん欲しい!」
子どもたちの私語は止まらず、保護者も担任もパニック寸前!
……しかし、この時はまだ誰も知らなかったのだ。
この完璧すぎる美女の正体を——。
文字数 5,775
最終更新日 2026.10.13
登録日 2026.10.10
文字数 16,373
最終更新日 2026.10.05
登録日 2026.09.28
私はお笑いが結構好きだ。
90年代からダウンタウンや爆笑問題の番組は放送していればたいてい観るという感じであり、M1グランプリは毎年欠かさず見てるし、サンドウィッチマンなんて同世代ということもあって大ファンだ。
だが、私は知っている。
昔、こうした超メジャー級に勝るとも劣らぬお笑い芸人がいて、その男の芸を身近で堪能できた幸福を。
その芸人は存在や言動自体が芸であり、演じる芸はとてもTVでは表現できない面白さだった。
二十年以上経った今に至ってなお、現実世界でもTVの中でもその男を超える芸人は私の記憶では存在しない。
その芸の面白さを堪能するにはとてもじゃないが番組の放送時間やライブではカバーできないほどの長い仕込みを必要とし、それを経て我々に披露した芸は笑撃の極み。
何十年経っても思い出しても笑えるという不変の名作である。
その芸人の名は山北浩二。
私が山北と出会ったのは2001年6月初旬のヤマト運輸南東京ベース店、そこで倉庫内作業の夜勤アルバイトとして働いてた時のことだ。
文字数 11,766
最終更新日 2026.09.30
登録日 2026.09.27
俺は特別な人間だ。
普通の仕事にはつきたくない。
身の程知らずの野望を抱いて上京した男、岡崎正英。
声優、ゲームクリエーター、アニメーター、マジシャン、ホスト……
夢見るだけの三十三年間。何をやっても長続きせず、最後にたどり着いたのは物流センターの夜勤バイト。
そんな「特別な自分」を諦めきれない岡崎正英に、ある日転機が訪れる。
文字数 5,448
最終更新日 2026.09.23
登録日 2026.09.23
東京都世田谷区野毛の閑静な住宅地の中に、あるワンルームマンションが存在する。
1990年代初頭に建てられた二階建てのこじんまりとしたそのマンションは、最寄りの駅から徒歩9分、コンビニや郵便局にも近くて家賃も5万円台とリーズナブル。都内でありながら落ち着いた生活ができ、大学生が住むにはうってつけの環境だ。
だが、このマンションが建ってほどない頃の今からちょうど30年前、二階の203号室で凄惨な殺人事件が起きていた。
殺されたのは、卒業を目前に控えた大学生。長年の夢の実現に一歩踏み出そうとしていた矢先の無念の死であった。
そして彼の夢と命を奪ったのは何の役にも立たないばかりか社会に害ばかり与えてきたゴミのようなカップルだった。
文字数 7,701
最終更新日 2024.04.06
登録日 2024.04.06
バブル経済に浮かれていた1980年代後半の日本は未成年による犯罪が一気に凶悪化した時代でもある。生きるための犯罪ではなく、自分の欲求を満たすため、あるいはさしたる動機もないのに面白半分で殺人に至るケースも目立ち、なおかつ加害者は自身が少年法で守られていることをすでに承知ですらあった。東京足立区の女子高生コンクリ詰め殺人や名古屋のアベック殺人は特に現在でも悪名高いが、それに隠れて1988年12月、福岡県で上記二件の犯罪と比べても凶悪さの面において勝るとも劣らぬ事件が起きていた。犬鳴峠焼殺事件である。
登録日 2024.04.11
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