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朝、目を覚ますと――俺は知らない誰かになっていた。
名前も知らない。
仕事も知らない。
家族も、友人も、恋人も知らない。
当然、その身体の持ち主が何を抱えて生きているのかも分からない。
ただ一つ分かるのは、手の甲に浮かんだ「100」という数字。
どうやら俺は、一日ごとに別人の身体へ移り、その人物が抱えている「悩み」を24時間以内に解決しなければならないらしい。
成功すれば、翌朝数字がひとつ減る。
失敗すれば――数字は減らない。
そして、前日の身体の持ち主は死ぬ。
次々と他人の人生へ放り込まれながら、口が悪く、面倒くさがりで、自分のことしか考えていなかった「俺」は、嫌でも誰かの事情と向き合うことになる。
だが、やがて気づく。
この世界には、自分以外にも同じような人間がいる。
朝に起こる不可解な死。
意味不明な数字。
不審な掲示板。
そもそも、誰がこんなことを始めた?
数字が「0」になったら、俺は元に戻れるのか。
それとも――。
これは、他人の人生を一日だけ生きる男が、
100の人生と向き合いながら「0」を目指す物語。
文字数 49,100
最終更新日 2026.10.05
登録日 2026.10.02
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