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異世界の戦乱を生きる王子・ノア・ヴァルディエルは、戦場で出会った敵国の女幹部に、一瞬で心を奪われた。
彼女の名は――レティシア・グラディス。魔王軍四天王、“黒炎の将”と恐れられる最強の女。
冷酷、知的、妖艶。そして、美しすぎる存在。
前世で「悪の女幹部フェチ」だった記憶を持つノアは、彼女に出会ったその瞬間、自分の運命を悟った。
「この人に恋をしたら、俺は国を裏切る」
――それでも、抗えなかった。
敵同士として出会ったふたりは、静かに惹かれ合っていく。
そして、互いに“殺さなかった”という選択を経て、ついにすべてを捨てて逃げる決意をする。
王国と魔王軍、二つの勢力から追われる中、
ノアは初めて剣を取り、自らの意志で血を流す。
レティシアもまた、忠誠と裏切りの狭間で、愛を選ぶ。
これは、恋と戦火のあいだで生きるふたりの、
逃げて、愛して、傷つきながら、それでも手を繋ぎ続ける物語。
裏切りの恋。国家への反逆。
戦場で芽吹いた“最もいびつで、最も純粋な愛”の逃避行、ここに開幕。
文字数 28,203
最終更新日 2025.05.27
登録日 2025.05.26
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