話が面白い人の頭のなか

頭がいい人はなぜ「3つあります」をよく使うのか

2026.10.22 公式 話が面白い人の頭のなか 第14回
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2つ目は、先ほどの抽象化に漏れたものを拾ってあげる

1つ目さえ言えたらあとは情報粒度が多少変わっても大丈夫だと思います。そもそも回答で求められる期待値は高くないので、多少粗があっても3つ出せるだけで軽く及第点です。
2つ目は先ほど抽象化したもので漏れたものを拾ってあげましょう。先の例で言えば「動画や配信の魅せ方が上手い」ですかね。これは「動画編集が上手い」を抽象化してあげたものです。

・動画や配信の魅せ方が上手い
 ┗動画編集が上手い

これまでの連載でもお話ししてきましたが、何事においても相手が求めていることを察してそれに沿うように発信することはとても重要です。ゲーム実況においても相手に面白い(≒興味深い)と思わせる必要があるので、この2つ目はそれに関する話ですね。

3つ目は、変化球

ちなみに2つ目くらいまでは何とか絞り出せると思いますが、3つ目を考える頃にはわりと「あと何言ってないっけ……?」とかになってくるかなと思います。それが個人的には2つで留めておきたい理由ではあるんですが、ここでもう一歩踏み込めるかは確かに差が生まれるポイントかなと思います。

3つ目についてですが、意識としてはちょっと変化球を投げてあげるイメージでいきましょう。
「ゲーム実況で成功するためのコツは?」の例で考えると、「3つ目は継続力です」とかを私は言うと思います。たとえば以下のように。

「どんなことでも、どんなに才能があっても、継続する力がないと意味がありません。SNSについては特にそうで、情報が次から次へと流れていく時代に、継続してコンテンツを発信できないとすぐに忘れられてしまいます」

と若干ゲーム実況の外にありそうなことを言ってあげたら味変っぽくなり、なんか俯瞰して見てる感が出ますよね。これが変化球です(というか、じつは継続力そのものはストレートなんですが、変化球っぽく言ってるという見方もできます)。
ちなみにこれは1つ目の「ゲーム実況を楽しんでいること」の中に含めることもできるというか、含めるべき内容ではあるんですが、その場での質問回答の場合は多少雑で全然大丈夫だと思います。「1つ目の中に入れるべきか迷うレベルなんですが、重要なのでわざと抜粋しました」とかで補足すれば全然通ると思います。

いったんその場で構造化してるっぽく見せるコツとして「3つあります」フォーマットについて解説しましたが、やり方としては

①思いついた要素をとりあえず抽象化して挙げる
②抽象化から漏れたものをとりあえず拾ってあげる
③①と②で挙げたものと多少被りがあってもいいので、ちょっと変化球っぽく3つ目の要素を挙げてまとめていく

になるかなと思います。
もちろん②で漏れたものがもう一つあればそれを3つ目にしてもいいです。とりあえず「3つあります」フォーマットはやりきれば成功と言えるので、3つ挙げることを目標にしましょう。
説明しつつ時間を稼ぐ意識も重要です。1つ目は結構簡単にいくと思うので、ここの説明をしながら「次どうしようかなー」とか考えられればいいかなと思います。

頭がいい人は、言い直しをためらわない

「3つあります」フォーマットのやり方をさくさく解説してきましたが、現実では私も全然スッといかないこともあります。「3つあります」と言って話しながらも「なんか整理が微妙だったな……」とか「もっとこうすればよかったな……」とか最初に戻りたくなることも少なくありません。

そういうときはどうすればいいのでしょうか。答えはシンプルです。遠慮なく戻っちゃいましょう。
2つ目まで話したなかでもっといい整理が思いついたら、「ちょっと話しながら気づいたので、改めて3つ言い直してもいいですか?」と言って、論点の整理をし直しても良いと思います。その結果きれいな構造化になっていたら全然期待値は超えられます。
実際に話が上手い方は、そうした言い直しをためらわない印象があります。

また最悪「3つあります」フォーマットで話し始めたものの、最後まで3つ目が思いつかない場合、「最後の1つですが……まぁ〇〇(マジで適当なやつ)を挙げようと思っていたんですが、2つのほうがきれいなので、2つにしましょうか」で軌道修正したり、「もうちょっとでもっといい形が思いつきそうなので時間もらっていいですか」でやや時間をもらうとかもできるので、焦らなくていいと思います。
こうした技術は構造化とは異なりますが、「その場で何とかする力」も話し方のコツの一つなので、臨機応変に対応してあげましょう。

それでは今回は飛び道具的ですが、その場で“構造化できてる感”を出すコツとして「3つあります」フォーマットのやり方を解説しました。
それっぽく話している人がいても、意外とみんな必死だったりします。そこまで得意でないことを話さないといけないこともあります。何か質問されて、わりと長めに返答しなきゃいけなくなったときは今日のやり方を思い出して上手く乗り越えていきましょう。意外と「その場で何とかする力」のほうが便利かもしれないので、そこもあわせて身につけてもらえればと思います。

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プロフィール

だいふく
だいふく

ポケモンやスマブラなどの実況・解説動画で人気を博す、YouTube登録者数32万人のゲーム実況者。2021年から2024年2月までQuizKnockのゲームチャンネルのプロデューサーをつとめていた。日々動画配信を行うなかで面白く伝えるためのノウハウを体系化し、どんなに難しい情報でも「わかりやすく」「面白く」解説してくれると高く評価されている。ハイテンションでコミカルな実況と、たしかな根拠に基づいた分析が武器。

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