過去の自分を振り返る人だけが成功する理由

たった一分間、自分を振り返るだけで人生は変わる!

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誰しも望む未来があります。しかし、その未来を実現できる人は、ひとにぎりだと考えていませんか? そんなことはありません。未来の自分を変えるヒントは、あなた自身の中にあるのです。過去に「目をつけ」「掘り下げて」「引き出す」。このプロセスの繰り返しが、あなたの未来を大きく変えるのです。ここでは、自分自身を「振り返る」ことで見えてくる、あなたが望む未来の導き出し方を紹介していきます。そう、あなたの過去は宝の山なのです。 

振り返りは楽しいものだ

振り返りは面倒なものではないかと思う方がいるのはよくわかります。何にせよ、慣れていないことは面倒に思えるものです。
しかし、好きな音楽は何度でも繰り返し聴きませんか? 毎回、新たな気持ちで楽しんでいませんか? 好きな映画は何度も見ませんか? 毎回新しい発見をしたりしませんか? 実際に起こった笑い話など、何度もネタにして話して笑っていませんか?
過ぎたことだから、すでに一度体験したことだから、もう一度振り返っても意味がない。果たしてそうでしょうか。面白いことだったらどうでしょう。

振り返りは、辛いことだけを思い出そうというのではないのです。
ワクワクしていたこと。面白かったこと。成し遂げたこと。冒険。挑戦。ドキドキ体験などなど。思い出すだけで楽しくなったり、生き生きできる体験も振り返りの対象です。
振り返るだけで気分があがることも、たくさんあるはずです。そういったことを、振り返ることなく、記憶の底に眠らせておくのはもったいないと思いませんか? それは、最高に面白いビデオを所有していたのを忘れて、放っておくようなものです。面白いのなら観ればいいですよね。

振り返りは行動に対して「効果的」で「効率的」

効果的というのは、好ましい結果を生み出しやすいということです。常に振り返りを行っている人は、過去に学んだことを未来に生かすことができるので、成果があがりやすくなります。過去に学ばない人は、常に当たり外れのある行動をすることになるので成果があがりにくくなります。
振り返りが行動に対して効果的に働くというのは、そういう意味です。

また、振り返りを行うと過去のムリ、ムダ、ムラを知ることになります。当然、不要なものであればそれを取り除くように努めます。それが作業や行動の効率化を生み出します。決められたルーティンであればあるほど、作業の振り返りと見直しをしていけば、どんどん効率的にしていくことができます。
振り返りには終わりがないのです。

ちょっとした工夫で簡単に!

振り返りは効果的で、いつまでやってもきりがないからこそ、シンプルに取り組みたいものです。あまりに根を詰めて振り返ると、それこそ前に進めなくなります。
たとえるならば、新しい小説を書こうと思って、図書館にある小説類をすべて読もうと意気込むようなもの。適度に振り返るだけで効果的なのですから、やりすぎる必要はないのです。
やりすぎない代わりに、毎日少しずつこまめに振り返ることが大事です。毎日の暮らしの中で、ちょっとした時間を活用し、振り返る工夫をすることです。

また、誰でも、毎日やっていることがあるでしょう。それをやった後は必ず振り返りを行うと決めておくだけで、習慣化することはできます。
私たちは、どうでもいいことに毎日時間を取られています。どうでもいいことに取り組む習慣があるのです。どうでもいい習慣を生真面目に守る必要はありません。
あなたが本当にやりたいことを、まず習慣にしてしまいましょう。

ポイントを押さえればOK!

要は、ポイントを押さえるということです。
何のために振り返るのか。目的は何かを明確にすることができれば、振り返る対象をはっきりさせることができます。
誰の体験を振り返るのか。自分なのか他人なのかを明確にすることで、振り返りの対象が決まります。
また、振り返りに費やす時間や期限を決めることも有効です。そうすれば必要以上に振り返り続けることはありません。

つまり、振り返るときに5W2H(When(いつ)、Where(どこで)、Who(誰が)、What(何を)、Why(なぜ)、How(どうやって)、How much(どのくらい))に気をつけるのです。効率的な振り返りを行うためには、条件の設定が大事なのです。

一分間の振り返りでも効果絶大

「振り返りなんて時間がかかって面倒くさそうだなあ」なんて思わないで下さい。長い時間をかけて振り返ることはもちろん可能です。しかし、これから振り返りの習慣をつくろうというあなたの場合は、まず一分間の振り返りから始めた方がよいでしょう。

一分間だとしても、決してバカにはなりません。一分間でも相当な振り返りができるのです。
一分後にアラームが鳴るようにタイマーをセットしてみて下さい。
そして、昨日一日を振り返ってみて下さい。夜に寝たのはいつでしょうか。その前に何をしていたでしょうか。夕食は何を食べましたか。夕方していたことは? 午後やっていたことは? 昼食はどこでとりましたか? 午前中はどうだったでしょうか。そして朝食は? 何時に起きましたか?
この文章を読みながら、なんとなくその時間帯の風景などを思い出せましたか? これも一つの振り返りです。一分間で昨日一日を振り返ることができたのです。

ざっくりと振り返るならば一分間もあれば十分です。振り返りを習慣化するためには、こういった簡単で大雑把なやり方から始めてみましょう。

最も簡単な振り返りの言葉「つまりどういうことだろうか?」

振り返るにあたって、記憶を大雑把に遡っていく方法を紹介しましたが、もっと簡単なやり方はないのかというご要望もありそうですね。

「面倒くさいやり方は嫌いなんだ。もっと簡単な方法を教えてくれ」

はい、わかりました。
もっと簡単なのは、要約する力を利用した振り返りです。
それは、「つまりどういうことだろうか?」という問いを立てることです。
一日が終わったら、

「今日一日は、つまりどういう日だったのだろうか?」

このように自問自答して、一日を概括(がい かつ)してみるのです。つまりはどうだったのかと、自問自答してみましょう。それだけでも、ポンと答えが浮かんできます。そこで得た答えを吟味してみると、さらに掘り下げることができます。

人間誰しも、質問されると答えを探し始めるものです。自問すれば、自分の脳にスイッチが入ったように考え始めます。

そして、何らかの答えをつかむのです。
このような「振り返り」の質問を誰か知り合いの方にやってみれば、面白いようにみんな考え始めます。試してみて下さい。

習慣化の次は回路づくり

振り返りも習慣化してしまえば、たいしたことではありません。目をつけて、掘り下げて、引き出す。自分の体験や経験、過去の記録や歴史から、知恵を引き出すプロセスを楽しめるようになれば、しめたものです。どんどん知恵を引き出せます。

習慣になったら、今度はそれを知識創造の回路にしていきましょう。
ここでは、いくつかのツールを紹介します。いくつかを試しながら、組み合わせて、日常生活の中に取り入れていきましょう。やがてあなたのやりやすい知識創造の回路が確立されていくはずです。あなたらしいやり方を見つけてみて下さい。

スケジュール帳に予定と結果を書き込む

日々の予定はどのように管理していますか? 誰でもなんらかのツールを使って、スケジュール管理を行っていると思います。
最近はスマホなどのアプリや、ネット上のカレンダー機能を使っている方も多いようです。ここでは昔ながらの手帳形式のスケジュール帳をベースに、話を進めていきます。

スケジュール帳は、日付が分かれ、時間を記入し予定を書き込めるようになっています。その予定を見ながら日々行動し、次々と新しい予定を書き込んでいきます。
基本的には予定を書き込むのですが、振り返りにも使えるようにするならば、結果も書き込むようにしましょう。もともと予定が入っていなかった時間帯にも、その時間帯に何をしたのかをメモするようにしましょう。

やったことを書き込むだけで、スケジュール帳の過去のページは、行動記録となります。
予定の変更があれば、それも修正しておきます。すると、過去のページには行動記録がびっしり書き込まれていることになります。
こうなるといつでも自分の行動を振り返ることができます。一週間単位でも、一ヶ月単位でも、ページをめくればすぐに振り返ることができます。
アプリの場合は、過去の時間帯に実際にやった行動を入力していきましょう。日々の行動記録は、振り返りの最も基礎的な情報になります。

毎日「魂が悦ぶ®ノート」に記入する

スケジュール帳を使った行動記録は、外面的・対外的な活動を振り返るためのものでした。ここで紹介する「魂が悦ぶ®ノート」と私が呼んでいるノート術は、まさに心の中を振り返るために最適なツールです。

このノート術は、シンプルですが、とてもパワフルです。ノートに向かうことで、自分との対話の時間をつくることができるので、セルフ・カウンセリングやセルフ・コーチングをしているのと同じ効果が生まれます。

やり方は簡単です。一冊の市販のノートを用意して下さい。表紙に「魂が悦ぶ®ノート」というタイトルをつけて、「このノートに自分の言葉を書きつけると魂が悦ぶんだ」と自分で定義して下さい。
以下に、いくつかの記入方法を紹介します。

――現在の自分を知るための振り返り――
毎日一定の時間、魂が悦ぶ®ノートに向き合って、そのとき頭に浮かんだことを片っ端から書くことから始めましょう。
今の自分が何を感じているかを書きつけることは、現在の自分を知るという目的のための振り返りです。
頭の中では無数の思考が飛び交います。そのスピードについていくのは大変です。きれいに、丁寧に書くということは放棄してしまいましょう。殴り書きで、読めなくても構いません。

どれだけ書けばいいのかは、時間かページ数で区切るとよいでしょう。たとえば、三分間殴り書きでもいいですし、三ページ分書き終わるまで書きつけるというのでも構いません。
そうして書き終えて、気づきや感想を味わってから、その気づきや感想を書き留めます。
これを続けていくと、文章が苦手だという人も、次第に文章を書くのが楽しくなるという副産物もあります。

――過去の自分を知るために振り返る――
本書で述べてきた過去の振り返りを、このノートでやってみましょう。まず、何を求めて振り返るのか目的を決める過程も言葉にし、過去の出来事を思い出し、思い出す過程を全部言葉にしていきましょう。

自分は何を大事にしているのかを知りたければ、
「好き」「得意」「憧れ」
について思い浮かぶ出来事をどんどん書き出していきます。
書き出したら、そのいくつかの出来事を深く味わっていきます。味わいながら書くことができれば、書いてみましょう。書き終えたらそれを振り返り、気づいたことをまた書きましょう。
この場合は、殴り書きでもゆっくり書いても構いません。

――心躍る未来像を書きつける――
過去の振り返りから見えてきた「譲れない価値観」を思い出します。それが将来完全に満たされたら、それはどんな世界で、誰とどんなことをしているかと考えて、思い描きながら書きつけてみましょう。
未来の「ある日、あるとき、ある一秒間」の風景を思い描くときには、身の回りに何があるのかを一つひとつ追加していくとやりやすいです。
自分にとって好ましい家具を一つひとつ買い集めるようなものです。それを思い描きながら言葉に書きつけていくのです。書きながら想像世界が広がって、うっとりとした気分になるかもしれません。
これも殴り書きでもゆっくりでも構いません。

次回に続く

 


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プロフィール

藤由達藏
藤由達藏

1991年早稲田大学卒業後、文具・オフィス家具メーカーPLUSに入社。営業職、本部企画職、全プラス労働組合中央執行委員長等を経て、2013年9月に独立。コーチングを核に、各種心理技法や武術、ヘミシンク、労働組合、文芸・美術・音楽創作等の経験を統合し、「気分と視座の転換」を重視した夢実現応援対話技法を確立。2016年9月、株式会社Gonmatusを設立。夢実現応援家®を養成し、全国のビジネスパーソンの夢実現を応援している。

著書

過去の自分を振り返る人だけが成功する理由

過去の自分を振り返る人だけが成功する理由

藤由達藏 /
「過去の自分は宝の山である」をキーワードに、自分自身を振り返ることで、未来...
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