考えすぎない

完全解決をのぞむからいつまでも悩みは消えない

2018.11.28 公式 考えすぎない 第34回
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仕事でもプライベートでも、私たち日本人はその勤勉さゆえなのかつい考えすぎてしまうことが多いように思います。しかしそうした日々の悩みは、ほとんどが“考えすぎ”を原因としています。この“考えすぎるクセ”を改善すれば、もっとラクに生きることができるはず……この連載では、「考えすぎずに生き、もっと幸せになる」ための方法を紹介していきます。 

長い期間考えすぎない

自分にとって重大な問題をよく考えるのは当然のことですが、あまりにも長い期間に渡って悩み続けるのはよくありません。

いくら考えても考えが進展しない、努力しても改善が見られないというような場合には、その問題は(今の自分には)解決できないのかもしれません。今後の対応を考え直してみたほうがいいでしょう。

時間をおいて考える

問題によっては、長い期間考え続けるよりも、ある程度時間をおいてから考え直したほうがいいこともあります。時がたてば状況が変わり、解決しやすくなることがあります。冷却期間を置くことで、冷静に考えられるようになることもあります。

たとえば、会社を辞めるか辞めないかですごく迷った場合、ある程度考えても結論がでないようなら、「今すぐに決めなくてもいい」「少し時間をおいてから考え直そう」「半年後(三ヵ月後/一年後)に改めて考えよう」などと考えればいいのです。

社内の環境を変えるために自分にできることがまだあると思うのなら、「半年努力して駄目なら辞めればいい」と期限を決めたり、「三ヶ月やってみて、また判断しよう。可能性が見えたら延長し、見えなかったら辞めよう」のように、決断の時期を設定する考え方もできます。

結婚・離婚などの決断も同様に、時間をおいて考えてもいい場合があるでしょう。

長い期間ずっと考え続けるよりも、年に一・二回の定期検査のように、考えたほうがいい問題もあるのではないでしょうか。

定めた期間中、その問題を考えないように心がけてみれば、実際には生活にほとんど支障がないことがわかる場合もあるでしょう。だとすれば、それは自分が考えさえしなければ問題ないことなのです。

完全解決を求めない

問題を完全に解決できれば、それに越したことはありません。でも、それが難しい問題だからすごく悩んでしまうのでしょう。

ある程度よくなったら、「これでよし」とすることができるといいのです。ある程度で「よし」とし、ある程度は「我慢する」というのが、現実的な対処法である場合が多いのです。

完全に問題がなくならない限り解決にはならないと考えていては、なかなか平穏には暮らせないでしょう。

ちょっとラクになるだけでなんとか我慢できるのなら、その時点で「これでよし」とすれば、それ以上問題解決の努力は必要なくなるのです。その分、他のことに自分の時間とエネルギーを使えるのです。

完璧主義の人は、自分の理想の解決ができないと我慢できません。少し改善されても、理想の解決からの減点法で考え、まだうまくいかないことを嘆いてしまいます。少しでも改善されたことを喜べるほうがいいのです。いちばん苦しかった時と今を比べることができれば、「まだマシ」と加点法の考え方ができるでしょう。

また、問題解決を急ぎすぎないことも大事です。問題の解決・解消には時間がかかることも多いのです。少しずつでも改善されているのなら、それで「よし」としたほうがいいでしょう。

今は解決できないけれど、いつかは解決できる可能性がある問題もあるでしょう。

たとえば、自分が力(能力/経済力/人間力など)をつければ、チャンス(いい機会/いい出会い)があれば、いいアイデアが浮かべば、誰かの助けがあれば……解決できる。時がたてば、自然解消する問題もあります。

こうした悩みは、「今すぐに解決できなくていい」「でも、いつかはきっと解決できる」「それまで(力をつけながら)時を待とう」「だから、今悩み苦しむのはよそう」などと考えられるといいでしょう。

悩みを打ち切る

いくら努力しても解決できない問題もあります。

悩むのを打ち切る決断をしたほうがいい場合もあるでしょう。

この悩みは「(今の自分には)解決できない問題ではないか?」とよく考えてみれば、「そうかもしれない」と思えることがあるでしょう。

その場合、「これはしかたがない」「今はしかたがない」などと考え、「このことをこれ以上考えるのをやめよう」と打ち切る決断ができるといいのです。

また、「この問題にこんなに長い期間費やしていいのか?」「本当にそれだけの価値があるのか?」「人生の中でどのくらい費やすべき問題か?」などと考えてみれば、長い期間考えすぎていることに気づけることがあるでしょう。

「他にもっと大切なことがあるのではないか?」と考えてみれば、何か思いつくことがあるのではないでしょうか。

たとえば、本当にやりたいこと、自分の夢や目標に関すること、大切にしたい人のこと……。

だとしたら、「このことは今は置いておいて、○○をやろう/○○を大切にしよう」などと考えることで、悩みを打ち切る決断ができるでしょう。

人生には限りがあります。一つの問題を長い期間考えすぎないようにしたほうが、自分の人生のためになる場合があるのではないでしょうか。


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プロフィール

本多時生
本多時生

1956年7月、神奈川県生まれ。電気通信大学卒業。ソフト開発の仕事の傍ら、20代後半より「人の幸せに関する研究」をライフワークとしてはじめ、1996年には「幸せのホームページ」を開設、現在までほぼ毎日更新を続けている。

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