絶対に失敗しない起業術

“学びすぎる起業家”が大抵失敗する理由

2018.09.18 公式 絶対に失敗しない起業術 第5回
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ではなぜ、勉強ばかりしてしまうのか?

そのようなことが頭で分かっていたとしても、なぜか一歩踏み出せないという方も少なくありません。

それは珍しいことではありませんので、心配は要りません。
多くの人が、同じようなところでつまずいているのです。

「全てマスターしなければ始めてはならない」ような気がしてしまうのは、一体なぜなのか?

いくつかのパターンがありますので、あなたもどれかに当てはまるのではないでしょうか。

1つは、「未熟な自分にはまだ早い」と考えてしまうパターンです。

ベテランの人や業界の先輩たちはもっと知識もあってすごいのに、今の自分が同じようなことをするなんておこがましいと考えるわけです。
もっと完璧にならないと同じ土俵に立ってはいけないという完璧主義でもあります。

2つ目は「失敗したくない」という意識が強すぎる場合です。

ビジネスを始めると、小さな失敗はつきものです。失敗から逃げることはできません。
しかし、勉強し続けていれば、始める必要がありませんので、失敗せずに済みます。
勉強という安全地帯に逃げてしまっているわけです。

3つ目は「確実な方法を知りたい」という気持ちです。

これは2つ目とも似ていますが、少し違うのは「確実な方法がある」という勘違いをしてしまっているところです。その方法さえ知れば成功すると思い込んでいますので、青い鳥を探すようにひたすら確実な方法を探し続けてしまうのです。
もちろん、そんなものはありませんので、いつまで経っても勉強が終わらないわけです。

4つ目は「魔法のように画期的な方法があるに違いない」という幻想です。

「成功している人は、自分が知らない画期的な方法を知っているのだ」と思ってしまうとこうなります。
こういう気持ちの時は、新しいキーワードに飛びついてしまいます。「中身は分からないけどすごいに違いない」と、流行の本を買ってブームのセミナーに行きます。
ビジネスのフェーズがまったく違うような高度なことにも、わけも分からずに手を出してしまうこともあります。

でも、名前を変えただけで本質はどれも変わりません。結局は自分が行動することが一番大切なのです。

このような思い込みによって、勉強をひたすら続けてしまう人が少なくありません。

今、できることからスタートしよう?

こんなことを書きながら、私自身も同じような経験がありました。

ビジネスではありませんが、娘たちが中高生の頃のことです。
妻が、
「あなたもお弁当を作ってくれと助かる」
と言いました。

今まで料理をほとんどしてこなかったので、作れるのは目玉焼きやフレンチトーストぐらいです。
ちょっと気が重く感じたのですが、家族のためだからと覚悟しました。

そして、
「じゃぁ、料理教室にでも行こうか……」
と私は答えました。

すると妻は笑って言いました。

「自分のことになると難しく考えるんだね。クライアントさんには、いつも完璧主義にならないように言ってるのに」

「えっ?」

「料理教室なんて行かなくていいでしょ。玉子焼きとか定番のお弁当が1種類作れれば、それでいいんだから」

確かにそうです。
たまに作るのですから、同じ具材でも問題ありません。

私は料理というものを重く受け止めてしまっていました。できることからやればいいだけなのに。

これはとてもいい経験でした。
「起業」を難しく考えてしまう人の心境が、とてもよく分かった瞬間だったからです。

あなたが勉強ばかりしてしまう時は、私と同じような重圧を感じているのかもしれません。

でも、それは勘違いです。
そんなに重く受け止める必要はありません。

ビジネスといっても、最初から大きく完璧に始める必要はないからです。

ベテランの人も、昔は試行錯誤しながらヨチヨチ歩きをしていたはずです。

あなたは、あなたができることからビジネスを始めればいいわけです。
新しいことを取り入れようとするなら、今、できる範囲でスタートすればいいわけです。

そして、やりながら少しずつ工夫して進化させていけばいいのです。

本当の学びは行動しながら

実際、ビジネスというのは、やりながらしか学ぶことはできません。

とりあえず商品を作ってみて、売ってみて、お客さまの反応を見て、そこからしか学べません。
「正解」は最初から分かりませんし、やってみないと「感覚」として身につかないからです。

最初は売上などの結果としては返ってきませんが、さまざまな反応が返ってきますし、感覚的に分かってくることは多いです。

そこでの投資は無駄に見えるかもしれませんが、実際はものすごい学びになっています。

そうやって小さくテストしながら専門家にアドバイスを求めれば、かなり高い相乗効果が得られます。

具体的な質問であれば専門家は答えやすいですし、現実的なアドバイスができるからです。
セミナーに行ったりコンサルタントをつける時は、このような使い方が一番です。

人生に失敗はありません。
それはすべて学びです。

「現場での学び」に勝るものはありません。
どんどん挑戦し、学びを積み重ね、あなただけのケーススタディを蓄積して行ってください。

それは、あなたのオリジナルの「成功のテキスト」になることでしょう。

次回に続く


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プロフィール

今井 孝
今井 孝

株式会社キャリッジウェイ・コンサルティング
代表取締役

大手IT企業でいくつもの新規事業開発を手がけ、初年度年商が数億円を超える事業で社内アワードを受賞。その実績をもとに意気揚々と独立したものの、スモールビジネスの成功法則を知らなかったため、いきなり挫折。セミナーを開催しても閑古鳥が鳴き叫ぶばかり。挽回のために数百万円を投資して作成した教材はほとんど売れず、部屋を占領する在庫の山に。ネット広告につぎ込んだ資金は一瞬で消えてしまい、胃の痛みと闘いながら起業1年目は終了。
その後、10年連続300人以上が参加するセミナーを主催。トータルでは6,000人以上に。
集客できるようになった一方で、毎回結果を出すことに囚われるようになり、「やらなければ……」という苦しさを味わい、その結果、数多くの経営者から学びを得て“過程を楽しむ”という本質に到達した。売上に執着し過ぎることを消し去ったのは「誰かのために貢献し続けたい」という思い。そこで、ビジネスを心から楽しめるようになる。
それらの経験を踏まえたマーケティングとマインドに関するさまざまな教材が累計3,000本以上購入されるなど、3万人以上の起業家にノウハウや考え方を伝え、最初の一歩を導いた。
誰にでもわかりやすく、行動しやすいノウハウと伝え方で、「今井さんの話を聞いたら安心する」「自分でも成功できるんだと思える」「勇気が湧いてくる」と、たくさんの起業家に支持されている。

著書

必ず成功する起業の心得

必ず成功する起業の心得

今井 孝 /
アルファポリスビジネスの人気Web連載の書籍化。自身の経験を元に、独立・起業す...
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