今どきの若手の育て方

「出世? ナニソレ?」今どきの若手が人生で本当に大切にしているもの

2019.06.13 公式 今どきの若手の育て方 第6回

「今どきの若手の育て方」より

人の上に立つ動機は「お金」ではない

また、出世に関しても同じことが言えます。出世競争で勝ちあがろうとすれば、負担や責任が増えます。何より、周囲との軋轢(あつ れき)が増えます。それよりも、同期との良好な関係性を維持するほうが、大事だと考えるのです。
仕事が円滑に進めば、余計なストレスを抱える必要はありません。最短で仕事を終えることもできます。時間に余裕が生まれればプライベートを充実させることができます。そのほうが合理的だというわけです。

また、人の上に立つことに、それほど価値はないと考えています。それは、子ども時代に見たアニメや、漫画、ドラマの影響が大きいと思います。
子ども時代はみんな漫画やアニメを見ています。
「人や、動物に対する思いやりをもつこと」や「正義や仲間を大切にすること」「悪いことをしてはいけない」などの価値観が大事だと、子ども時代の体験から浸透しています。そういった価値観が自然と意識の中に入っているのです。
また、今のアニメの主人公は、昔と違いチームを強力に引っ張るタイプのリーダーではありません。多くの敵や困難を前にして、仲間を信頼し、ともに乗り越えていきます。こうして、信頼関係をつくることのほうが大事だ、という価値観が子ども時代に植えつけられているのです。
そのためでしょうか、災害が起きると、多くの若者がボランティアに参加します。誰かの役に立てるなら、無償でも構わない。お金を得るためや人の上に立つためではない価値観で頑張る若者が増えているのは、同じ価値観の人となら、信頼関係をつくれる仲間になり得ると学んできているからなのです。

また、一人の時間を大切にする人が増えました。恋人やパートナーに求めるものは何かと尋ねると、「一人になれる時間をつくってくれると嬉しい」と答える人が増えてきているといいます。

・一人の時間を使って、好きなことに熱中したい。
・誰にも邪魔されずにのんびりしたい。
・自分のために時間を使うことで、充実感を得たい。

という価値観です。

若手は、自分の人生を考えたとき、出世やお金に振り回されることで、自分らしさや、プライベートの時間を失いたくないのです。それよりも、自分にとって大事なものに時間と労力を割り当てたいのです。

次回に続く


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プロフィール

石田祐一郎
石田祐一郎

株式会社GO FRONTIER代表取締役。大学卒業後、婦人服アパレル企業に就職。いちスタッフから数店舗の店長を経て、マネージャーとして全国を回る。その後、課長に抜擢。ブランド存続の危機の中で、社員一丸となって業績を挽回。さらに商品部長を経て取締役営業部長となり、全社の古い企業体質を改善。退職後はコーチング、アドラー心理学、メンタルケアを学び、プロコーチとして独立。現在は年間150回以上登壇し、成果が出るマネジメントとコミュニケーションのコツを全国で伝えている。

著書

今どきの若手の育て方

今どきの若手の育て方

「今の若手はやる気がない」「すぐに会社を辞めてしまう」「いくら教育しても育たない」――。いわゆる「ミレニアル世代」と呼ばれる若手の育成に悩むリー...
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