今どきの若手の育て方

今どきの若手は「空気を読みすぎる」から主張しない

2019.07.04 公式 今どきの若手の育て方 第9回

「今どきの若手の育て方」より

自分の安全を守るための
重要なスキル

これは、今まで比較的制約のない人生を送ってきて、「理不尽な制約はおかしい」と感じやすいからです。
特にインターネットの普及から、情報として世界のスタンダードな価値観が浸透していることも原因の一つです。
平和の大切さ、人種差別、戦争、暴力の理不尽さなど、世界中の多くの情報から、ものごとを考えられるからだとも言えます。

例えば、今日本ではボランティア活動を行う若者が増えています。特に東日本大震災を契機に年々増えてきました。困っている人たちのことを自分事として捉え、自分ができることで貢献したいと、実際に行動する若者が増えてきていると言えます。
特に重要なのは、「仲間を大切にする意識」がとても大きいという点です。
だからいつでも皆が幸せになるためにできることはないか、と考えます。相手の価値観を受け入れ、何が全体にとって必要なのかを考える傾向があります。
その結果、コミュニケーションにおいて、相手に対する尊重の気持ちが前に出てくるのです。

そのため彼らにとっては「空気を読むこと」が大切なスキルと言えるのです。特に学校では、このスキルがないと、一瞬で仲間はずれになる危険性があります。
このスキルは、実は自分の安全を保つスキルでもあるのです。なので、会議や上司に対して意見を言うことはあまりありません。それよりも、全体の調和を大事にする傾向があるのです。

若手があまり主張しないのは、「上司に迷惑をかけたくない」という気持ちと、「話しかけることで自分の安全を脅かしたくない」という気持ちが同時に内在していることを意味しているのです。

次回に続く


石田祐一郎「今どきの若手の育て方」書籍の詳細はこちら

ご感想はこちら

プロフィール

石田祐一郎
石田祐一郎

株式会社GO FRONTIER代表取締役。大学卒業後、婦人服アパレル企業に就職。いちスタッフから数店舗の店長を経て、マネージャーとして全国を回る。その後、課長に抜擢。ブランド存続の危機の中で、社員一丸となって業績を挽回。さらに商品部長を経て取締役営業部長となり、全社の古い企業体質を改善。退職後はコーチング、アドラー心理学、メンタルケアを学び、プロコーチとして独立。現在は年間150回以上登壇し、成果が出るマネジメントとコミュニケーションのコツを全国で伝えている。

著書

今どきの若手の育て方

今どきの若手の育て方

「今の若手はやる気がない」「すぐに会社を辞めてしまう」「いくら教育しても育たない」――。いわゆる「ミレニアル世代」と呼ばれる若手の育成に悩むリー...
出版をご希望の方へ

公式連載