頑張らないでやる気を出すコツ

「根拠のないプライド」が実は“やる気”の原動力になる

2018.11.26 公式 頑張らないでやる気を出すコツ 第18回
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プライドを持つのに「根拠」はいらない

さて、このように「プライド」は“やる気”を高めるために役立ちますが、いきなり「プライドを高く持つなんてできない」という人もいるはずです。自分の「プライド」の高さを意識したことすらない人も、多いのではないでしょうか。

しかし、皆さんの周りにいるどんなに「プライド」が高そうな人も、もともとそうだった訳ではありません。まれに、生まれ育った環境が「プライド」を育てるケースもありますが、多くの場合「プライド」は、自分自身の「行動」や「経験」から生まれるものです。

では、「プライド」はどのようにして高めていけばよいのでしょうか。その方法のひとつに、自分が理想とする「プライド」の高い人物をモデルにして、自分自身がその人物になったと想定して「行動」するという方法があります。つまり、その人物になりきるのです。

例えば、自分が尊敬する歴史上の人物をモデルにしても構いません。尊敬するくらいですから、その人物の考え方や行動パターンなどはよく知っているはずです。なので、自分がその人物になったと想定して、日々、「行動」してみて下さい。そうすると、その人物と同様の「プライド」が、心の中に生まれてきます。すなわち「行動」によって、「プライド」という「感情」を呼び起すのです。

こうした自分にとってのモデルは、今、実在する人物でも構いませんが、私の場合は、映画やドラマ、本の登場人物などの中から見つけることが多いです。とくにサクセスストーリー(成功物語)では、主人公ではなくても「プライド」を高く持った人物が登場することが多いので、「こんな風になりたい」と思える人物を探してみましょう。

このように世の中を見渡してみると、客観的に見ると凄いことを成し遂げているのに「プライド」が低い人もいれば、周りの他人に伝わるほど「プライド」が高くても、行動が伴っているようには見えない人もいるということにも気づきます。

そして「プライド」を持つためには、大した根拠はいりません。「プライド」を持つことは、自由なのです。想像力を働かせて、思いっきり高く持ちましょう。ただし、これはあくまでも自分の心の中でのお話です。あまり表に出さないようにすることが、正しい「プライド」の持ち方なので、注意しましょう。

次回に続く

 

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プロフィール

沖本るり子
沖本るり子

株式会社CHEERFUL代表。感情とコミュニケーションの上手な活用によって、人と組織を育成する専門家。数多くの企業研修を請け負う傍ら、合計7冊のビジネス書の出版実績も持つ。現在は主に人財育成をテーマとし、中小企業の組織活性化のサポートを行なっている。

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