憧れの勤務地は「丸の内」から「リゾート」へ

リゾートテレワークは長期滞在をすることが前提となるため、観光施設そのものだけではなく、レストランやスーパーマーケットなど地域経済内における消費拡大に大きく寄与することにもなります。平日の稼働率向上という観光業全般の課題に貢献することも間違いありません。

また、長期滞在してくれたお客さんがその地域の魅力をより深く理解してくれる確率も高まり、ロイヤル・カスタマーとして地域の応援団になっていってもらえることも期待できます。実際、白馬村ではウェブサービス会社の社長や広告代理店勤務者が地域に有益なアドバイス、人脈形成などをしているシーンをよく見かけます。この応援は、ふるさと納税などのような金銭面だけではなく、地域にとっての変化の触媒になるといった好影響もあるのです。

ワーケーションのように従業員の休暇が前提の業務遂行ではなく、リゾートテレワークという業務の一環としての新しい働き方に対する支援を企業側が行い、結果として地域経済が活性化していく。ツーリズムにとって負の影響の強い新型コロナウイルスではありますが、社会の変化は新しいビジネスチャンスでもあり、地域を挙げて体制を整え、ニーズの変化に応じた必要な変革を行っていくことが非常に重要だと感じています。