「仕事が終わらない人」に共通する3つのNG習慣

仕事のやり方が変わりさまざまな不安がある今、仕事がはかどる3つの習慣を紹介します(写真:kikuo/PIXTA)
新型コロナウィルスの流行を受け、仕事のやり方が変わってきています。
在宅ワークが導入されて仕事の自由度が高まった分、仕事やモチベーションの管理は、自分で行わなくてはならなくなりました。
そんな新しい働き方が自分に合っているという人はよいのですが、一方でこんな声も上がっています。
「なんだか、以前より仕事のスピードが落ちたように感じる」
「やってもやっても仕事が終わらない」
「本当にこれでいいのだろうか、不安だ」──。
筆者は、講演や研修等でこれまで3万人超の人とお会いし、さまざまな相談、質問を受けてきましたが、ここ最近増えている相談が、「やってもやっても仕事が終わらない」というものです。
この相談をしてくる方たちのほとんどが、真面目で一生懸命に仕事をしています。なのに、漠然としたモヤモヤ、不安から、なかなか仕事がはかどらず、いつまでも終わらないのです。
読者の方の中にも、同じような悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
そこで、拙著『仕事が早く終わる人、いつまでも終わらない人の習慣』に収録している、仕事がはかどる習慣の中から、すぐにまねできて効果的な3つの習慣をご紹介しましょう。 

①不安材料を頭の中で片付けてしまう

法則:仕事が早く終わる人は不安材料を書き出し、 終わらない人は不安を頭の中で片づける

リモートワークで仕事をする機会が増え、同じ職場で顔を合わせていれば、気軽に質問できたのに、いちいち電話をするのも相手の時間を奪ってしまうのでハードルが高い、メールで相談しようとしても、こんなことを聞いて大丈夫かと思われるのではないかと尻込みしてしまうという声が多く出ています。また、各々の仕事が分担されていて、ほかの人の様子が見えないことで生じる不安を抱えているというケースもあります。仕事をしていくうえで、不安を感じるという方が増えてきているのです。

ここで、自分の中で強引に「まあ、大丈夫だろう」と思っても、結局、頭の片隅に不安が残り続け、それが「思考のノイズ」になります。

結果的に集中力が落ちるので、なかなか仕事がはかどらず、いつまでも終わらないのです。

一方、仕事が早く終わる人は、不安があればそれを実際に書き出し、意識して取り除いていきます。

書き出して「可視化」することで、自分の中から不安を取り出すだけでなく、状況を客観的に捉えることができるようになります。

書き出すと、頭の外に出るのでモヤモヤも残らず、頭の中がスッキリして集中力もアップします。

なお、不安材料を書き出す際は、3つのカテゴリーに分けて行います。

1. 明確なこと
2. 実はわかっていること
3. 本当にわからないこと

このように仕分けしてみると、本当の不安材料は、3の「本当にわからないこと」の1つだけだということが明確になります。

不安の感情は漠然とした抽象的な塊です。

その塊を分解し、具体化し言葉にすることで、中身が明確になります。

そのうえで、「変えられるもの」と「変えられないもの」に分けて考え、「変えられるもの」を変えていけば、不安をどんどん消していくことができるのです。

②雑談を軽視する

法則:仕事が早く終わる人は雑談を大切にし、 終わらない人は私語厳禁とする

現在はコロナ禍でリモートワークをする方が増え、なかなか雑談がしづらい状況になっています。また仮に出社して顔を合わせて仕事をしていても、飛沫を恐れて会話は必要最低限のみと雑談禁止にしている場合もあります。ちょっとした雑談で情報を得ることができ、それが気づきやアイデアにつながることは多くあります。身を守るためとはいえ、雑談禁止の動きは、とても残念に思います。