「日本は借金が莫大で財政は危機的」というまやかし…岸田政権が増税連発する裏側

 野菜は、スーパーで売っている基本的なものは、すべてつくっています。トマト、キュウリ、ナス、ピーマン、アスパラガス、レタス、サラダ菜、春菊、ラディッシュ、大根に、ほうれんそう、ニンジンとか、いま25種類つくっています。さらに、うちの周りでいろいろつくっている人がいて、その人と物々交換しています。隣のおっちゃんは、自然薯までつくっています。

 うちの近くで始めて、今年で4年目。その前に3年、群馬で農業をやっていました。

――どなたかから教わりながらですか。

森永氏 群馬のときに、プロの農家の方に教わっていました。一番大変なのは、雑草との戦い。うちは農薬を使っていないから、1日畑に行かなかったらボウボウに生えてくるんです。早めにやらないといけない。私は芸者みたいな商売をしているので、仕事がこうポンポンと入ってきたら行けなくて、その後始末がすごく大変なんですよ。

――水やりはどうしているのでしょうか。

森永氏 雨が降らない時期は、三輪の自転車にポリタンクを積んで、一日100キロくらい蒔かなければならず、結構な重労働です。害虫もたくさんいます。敵は大雨、大風、鳥、虫、病気。動物も出ます。捕まえたことはないですが、タヌキかハクビシンなどです。あとカラスは大敵ですね。

――電気はソーラー発電ですか。

森永氏 そうです。ムチャクチャやってます。家とは別のところでソーラー発電のパネルを設置しています。うちは築30年で、屋根の上に負荷をかけると危ないといわれているからです。とりあえず、発電した電気を売っています。自宅のパネルもありますがすごく小さくて、すべての電力をまかなうまではいっていません。

 私は、一番現実的な抗議の仕方というのは、東京や大阪を捨てることだと思っているんです。東京は家賃も物価も高いから、その生活費をまかなうために死ぬまで働かなくてはいけなくなる。ローンも高いし。そこから抜け出せば楽しい仕事ができます。

――都会人の地方移住は、人間関係が大変ではないですか。

森永氏 田舎は相当若い時期に行かないと難しいんですが、うちは「トカイナカ」と呼んでいます。田舎と都会の中間にあり、そこくらいだとそんなに人間関係は濃くないので心配はないです。

――ご自宅は埼玉県所沢ですね。

森永氏 はい。所沢も駅の周りは盛り上がっていて大都市になっちゃったんですが、うちはその先で、駅からも離れています。

――それでも土地代は高いのではないですか。

森永氏 確かに、東京で畑をやろうとすると、とてつもなく高い。私の友人が、世田谷で畑を借りて、一坪切るくらいの面積が月1万3000円でした。だから、うちと同じ面積を借りると毎月70万円以上かかってしまう計算になります。

 その点、うちはタダです。固定資産税は、地主持ちです。農家の土地をお借りしてやっていて、生産緑地の耕作者名義に名前を入れてもらっているだけで、生産緑地なら地主もそんなに負担しなくていいんです。

――今回、ザイム真理教の本を出したので、森永さんも突然、スキャンダルに巻き込まれるおそれはないでしょうか。たとえば、痴漢の冤罪に巻き込まれるといったことや、何かスキャンダルが出てくるといった具合に。

森永氏 それは、ありますね。国税が査察に入ってくるとか。警察も予算や金融関係のデータ面で財務省の傘下にあるので、何をされるかわからない。あとは、スラップ訴訟に巻き込まれるおそれもあります。

 その準備をするためには、今の2倍くらい本が売れてくれないといけないですね。

――ありがとうございました。

(構成=日向咲嗣/ジャーナリスト)