「どうか特定の個人への悪質な誹謗中傷や虚偽の情報拡散に関してはお控えいただき、クリエイティブに関するご意見がございましたら、以下メールアドレスまでお寄せいただけますと幸いです」
前出・大手メーカー管理職はいう。
「虚偽情報の流布や誹謗中傷に対してはきちんと反論している点も含めて、一連の東洋水産と制作会社の対応は毅然としていて評価できるといえます。ただ、あえてマイナスの点があるとすれば、チョコレイト社はあくまで東洋水産から委託を受けてCMを制作した立場にあり、生成AIやクリエイター個人への批判については、CM制作の最終的な責任主体である東洋水産がリリースを出すべきといえます」
ウェブCMをめぐる騒動が続くなか、今月19日以降の東洋水産の株価がそれ以前より1割ほど上昇していることも注目されている。毅然とした対応が好材料になっているとの見方もあるが、メガバンク系のファンドマネージャーはいう。
「株価上昇はウェブCMの件とは関係ないといってよいでしょう。19日に日本経済新聞が、東洋水産の株主である投資会社が東洋水産に株主還元の強化を要求していると報じたことが株価上昇の材料になったと考えられます」
(文=Business Journal編集部)