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ダンジョンが生まれて百年。
スキルを持つ人々がダンジョンに挑む世界で、
ソラは非戦闘系スキル《アイテムボックス》しか持たない三流シーカーだった。
弱さゆえに仲間から切り捨てられ、三十五歳となった今では、
満身創痍で生きるだけで精一杯の日々を送っていた。
そんなソラをただ一匹だけ慕ってくれたのは――
拾ってきた野良の黒猫“クロ”。
だが命の灯が消えかけた夜、
その黒猫は正体を現す。
クロは世界に十人しか存在しない“祝福”を与える存在――
しかも九つの祝福を生んだ天使と悪魔を封印した“第十の祝福者”だった。
力を失われ、語ることすら封じられたクロは、
復讐を果たすための契約者を探していた。
クロは瀕死のソラと契約し、
彼の魂を二十年前――十五歳の過去へと送り返す。
唯一のスキル《アイテムボックス》。
そして契約により初めて“成長”する力を与えられたソラは、
弱き自分を変えるため、再びダンジョンと向き合う。
だがその裏で、
クロは封印した九人の祝福者たちを狩り尽くすための、
復讐の道を静かに歩み始めていた。
これは――
“最弱”と“最凶”が手を取り合い、
未来をやり直す物語
文字数 102,798
最終更新日 2025.12.14
登録日 2025.12.01
相良翔子は、真面目で成績優秀な高校二年生。瓶底メガネの奥には大きな瞳、無自覚に整った顔立ちをもちながら、家族以外には絶対に知られたくない重大な秘密があった。――それは、現実の恋愛よりも“男同士の絆”に尊さを感じてしまう、筋金入りのボーイズラブ好きだということ。
そんな翔子の幼なじみである進藤翔とか長宗我部悠太の二人は、幼稚園の頃から翔子に片想い中。陽気な金髪王子タイプの翔とか、寡黙で頼れる大型犬系の悠太。性格も外見も正反対の二人は、どちらも本気で翔子を想っているが、翔子は“BL脳”に振り回され、二人の想いにまったく気づかない。
ある日、それぞれが頑張って距離を縮めようとすると、翔子は男同士の友情を勝手に尊い方向へ誤解し大暴走。恋愛が全く進展しないどころか、二人は「翔子に誰が好きか」を聞かれた時、別の幼なじみを好きだと勘違いされてしまう。
現実と妄想が入り乱れる中、揺るがぬ愛を貫こうとする男子二人と、妄想全開に暴走する翔子。三人の関係は今日も混沌としたまま、奇妙でにぎやかな恋愛コメディが幕を開ける――。
文字数 5,070
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.12.04
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