キユサピ

キユサピ

キユサピです。昼は平凡な人間、夜は妄想全開の小説家。頭の中でキャラクターが勝手に暴れ回り、読者の心を揺さぶる展開やユーモアを織り交ぜて物語を紡ぎます。現実の規則は少々無視気味。
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歴史・時代 完結 長編
戦後80年――。ある地方都市の高校で、歴史教師が生徒たちに特別な課題を告げる。「戦争の意義と犠牲について、肯定派・否定派に分かれディベートを行います」。緊張と期待が入り混じる教室で、茶髪で感情豊かな悠翔と、冷静で内省的な和真が代表に選ばれた。しかし二人とも、本心ではまだ答えを持てないままだった。 夏休み、調べ学習が始まる。悠翔は東京の遊就館を訪れ、戦没者の遺品や写真、英霊として祀られた先人たちの物語に胸を打たれる。館内の展示は戦争の光の部分を強調し、犠牲の尊さが高らかに歌われていた。悠翔は自然と肯定派の論点を感じる。一方、和真は展示の偏りに気づき、悲劇や理不尽な命の失われ方に目を向ける必要性を痛感する。否定派としての論拠を整理しながら、心の中で静かに問いかける。「本当にこれだけで戦争を理解したことになるのだろうか」。 夏休み明け、特別授業の日。黒板には「戦後80年」と書かれ、両サイドに分かれたグループの前で、二人は互いを見つめる。ディベートが始まると、悠翔は感情を込めて語る。「英霊たちの命の上に、私たちの今があります。尊い犠牲を忘れてはいけません」。一方、和真は冷静に反論する。「犠牲は尊い。でも展示や教科書には偏りがあります。悲劇や理不尽な犠牲も見ないと、歴史は一面しか見えません」。議論は白熱するが、二人は互いの言葉の中に、自分にはなかった視点や感情を感じる。 授業の最後、教師は指示する。「今日の議論を受けて、感想を作文にまとめなさい」。生徒たちは思い思いの言葉を綴る。感動に胸を震わせる者、論理的に分析する者、両方の声を理解する者――多様な感想が教室を満たす。答えは一つではないが、考え続けることが大切だということだけは、全員が感じた。 物語はここで幕を閉じる。だが読者には問いが残る。「戦争をどう捉え、記憶をどう伝えるべきか」。悠翔と和真、そしてクラスメイトたちのディベートと作文は、戦後80年という節目に生きる若者たちに向けた静かな問いとして、心に深く響く。
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小説 6,780 位 / 212,642件 歴史・時代 40 位 / 2,865件
文字数 124,385 最終更新日 2025.12.13 登録日 2025.10.03
ファンタジー 連載中 長編 R18
大陸の辺境に生まれた孤児、李凌(リン)。 幼い頃に両親を賊に奪われ、冷たい視線と孤独の中で育った彼の胸にあったのは、ただ一つの願いだった。 ――強くなり、弱き者を守ること。 大陸を支配するのは「武門」と呼ばれる名門流派。 かつては玄武門・蒼龍門・白虎門の三門が覇を競い、白虎門から派生した朱雀流は末流として扱われていた。さらに玄武門の影として暗殺を担う黒鷹派が存在し、光と影の均衡を保っていた。 だが数多の争乱を経て、いまや朱雀流は「朱雀門」として独立を許され、黒鷹派もその存在を隠すことなく大陸に姿を現した。ついに東西南北の守護神に例えられる四門が出揃い、武の時代は新たな局面を迎えようとしていた。 そんな激動の渦中、流浪の女武人・白蓮がリンを見出す。 朱雀流の血を引き、かつて天下五傑と呼ばれた彼女のもとで修行を積んだリンは、肉体と精神を磨き、仲間たちと共に己の道を歩み始める。 しかし運命は彼に残酷な真実を突き付ける。 血を分けた兄・景嵐が、冷酷無比の戦士として立ちはだかるのだ。 かつて共に拳を交えた兄弟子の黄震が、交流試合の舞台で景嵐の拳に倒れ、命を落とす。 「強さ」とは何か。「武」とは何のためにあるのか。 リンは悲しみの中で、その答えを探し続ける。 血縁との因縁、師弟の絆、門派同士の争い、そして大陸を覆う闇。 四門が揃った時代に、若き武人リンが挑むのは――己の存在そのものを問う壮絶な試練であった。 彼は果たして、自らの拳で未来を切り拓くことができるのか。 壮大な武門成長譚が、いま始まる。
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小説 212,642 位 / 212,642件 ファンタジー 49,572 位 / 49,572件
文字数 350,169 最終更新日 2025.09.30 登録日 2025.08.13
SF 連載中 長編 R18
元刑事で、今は独立したばかりの探偵・真木誠(まき まこと)は、仕事も助手も少ない小さな事務所を一人で切り盛りしている。冷静沈着で真面目な性格ゆえに、人との距離感がやや苦手だが、地道に依頼をこなしている。そんな彼の隣の部屋に越してきたのは、謎めいた美女・天音ユリカ(あまね ゆりか)。彼女は普通の人間にはない、どこか不思議な“オーラ”をまとっていた。 ある日、ユリカの特異な能力に気づいた誠は、彼女を助手として雇うことに。ユリカは、刑法第何条何項まで瞬時に記憶し、法律の知識に関しては弁護士顔負け。さらに、コンピュータの解析をも凌ぐ仕事の速さを持ち合わせている。しかし、その類まれな知性とは裏腹に、男女の機微や人間関係の“空気”には非常に疎く、感情表現もどこかズレている。まさに“宇宙人”のような存在だった。 真面目な元刑事と天然でミステリアスな助手がタッグを組み、日常の隣で起こる不可解な事件や謎に挑む。時に笑い、時に胸を締めつけられ、そして少しずつ互いに心を開いていくふたりの姿は、まさに銀河系規模のラブ・ミステリーそのもの。 この物語は、恋愛や友情、そして人間の“らしさ”とは何かを問う。真木誠と天音ユリカが織りなす、笑いと感動の連続劇をどうぞお楽しみください。隣の“宇宙人”は一体、誰を救うのか――。
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小説 212,642 位 / 212,642件 SF 6,133 位 / 6,133件
文字数 102,379 最終更新日 2025.08.15 登録日 2025.07.27
現代文学 連載中 短編
『鬼の袖にも露は降る』。 強く非情に徹した者の袖にも、いつかそっと、情念という名の露が宿る。 それは誰にも避けられぬ、人としての業なのかもしれない。 「鬼」とは何か。 日本における鬼の原型は、古代中国の「魑魅魍魎(ちみもうりょう)」や「陰陽五行思想」から渡来したものと言われる。 『日本書紀』や『風土記』には異形の存在が記され、平安時代には人間社会の外側に生きる“まつろわぬ者”として、鬼たちは語られた。 その姿は時に赤鬼、青鬼として角を生やし、金棒を携え、山に棲み人を襲う化物であり、 時に怨霊や亡者として、人の執念や恨みに姿を変え、都に災いをもたらす存在でもあった。 だが、鬼は単なる怪物ではない。 鬼は“人が鬼になる”存在だ。 極度の怒り、悲しみ、欲、執着、あるいは理念。 何かに突き動かされ、何かを極め、そして何かを捨てた人間が、ある日、鬼となる。 その背には孤独がある。 その掌には矛盾がある。 そして、その袖には、いつかの“露”が降りる。 本作『鬼の袖にも露は降る』は、 そんな“鬼”という言葉が内包する強さと哀しみを、 現代に生きる人間たちに重ねて描く、オムニバス形式の短編集である。 各話は、鬼にまつわることわざを一つテーマに据え、 舞台も登場人物も異なる独立した物語として構成される。 第一話では、「鬼に金棒」をモチーフに、 策略ひとつで政界を動かしてきた孤高の男・飛鳥宗一が、 初めて“人脈”という名の金棒を手にし、 “孤高の鬼”から“支配の鬼”へと変貌する姿を描く。 他にも、教育の鬼、恋に生きる鬼、復讐を誓った鬼、家族に徹する鬼…… さまざまな“何かに取り憑かれた者たち”が登場し、 己の強さの中に、かすかな情、赦し、あるいは涙の気配を抱いていく。 それはもしかしたら救いではないかもしれない。 けれど確かに、鬼の袖にも、露は降る。 人が鬼になるとき、 そして鬼が、わずかに人へと戻るとき―― そこに浮かびあがる“物語”を、あなたに。
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小説 212,642 位 / 212,642件 現代文学 8,969 位 / 8,969件
文字数 30,207 最終更新日 2025.08.13 登録日 2025.08.09
児童書・童話 完結 短編
森に住む動物たちは、心の中に「しろいはこ」と「くろいはこ」を持っている。「しろいはこ」はうれしいこと、「くろいはこ」は悲しいことをしまっておく箱。 ある日、ウサギのルルが「くろいはこ」をいっぱいにしてしまって、笑えなくなってしまう。 友だちのキツネとクマは、どうしたら「しろいはこ」を増やせるのか考え、みんなで「気持ちの交換会」を開くことに。 涙と笑顔が交じりながら、動物たちはそれぞれの箱の中身を分け合う。
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小説 212,642 位 / 212,642件 児童書・童話 4,037 位 / 4,037件
文字数 25,883 最終更新日 2025.08.02 登録日 2025.08.02
ミステリー 完結 短編 R18
恋か、事件か。それとも両方!? 警視庁捜査一課――それは凶悪事件の最前線。 そこに突如配属されたのは、恋愛経験ゼロの“ど天然”新人刑事・霧島まどか。 だが彼女には、ある”異常な特性”があった。 なぜか、事件関係者からやたらとモテてしまう―― しかも背が高いのがコンプレックスで、極度の近眼。 眼鏡を外すと何も見えず、外しても見惚れられるというモテ体質。 真面目に事件を追うほど、なぜか相手の心を動かしてしまう…… そんなまどかを支えるのは、甘党で潔癖症なベテラン刑事・橘直哉。 理論派だが女性に極端に不器用、 そして密かにシークレットブーツ愛用中という秘密持ち。   事件は常に予想外、 恋はいつも予定外。 殺人、失踪、ストーカー、謎の密室―― 毎回一話完結で描かれる本格ミステリーの中に、 ほろ苦い恋心と、笑える“捜査の珍道中”が詰め込まれていく。   ■ モテすぎる新人×拗らせ系ベテラン ■ 事件と恋が交差する、ミステリー×ラブコメ ■ ほんのり切なく、ときどきキュンと。だけど最後はちゃんと謎が解ける! 読み始めたら止まらない、 軽快でクセになる新感覚ミステリーコメディ、ここに開幕!
24h.ポイント 0pt
小説 212,642 位 / 212,642件 ミステリー 4,871 位 / 4,871件
文字数 121,274 最終更新日 2025.07.19 登録日 2025.07.05
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