世の中「なめてくるバカ」が多すぎて、共感、感動、絶賛の声殺到! 大人気Web連載『なめてくるバカを黙らせる技術』が大幅加筆のうえ、待望の書籍化!
「いつも私だけ扱いが雑」「会社の若手がタメ口で話してくる」「待ち合わせをするといつも遅刻される」「損な役回りを押しつけられがち」
気にしても仕方ないと思いつつ、「私、なめられてるのかな…」と悩んでしまう。そんな人は少なくありません。じつは、人からなめられているかどうかは、ささいなことのようでいて、仕事、人間関係を左右するほど重要な問題です。言ってしまえば、なめられているとコスパの悪い人生を歩むことになり、取り返しがつかないほど大損するのです。今すぐに、なめてくるバカを黙らせる技術を身につけ、奪われた人生を取り戻しましょう。
この記事では期間限定で書籍内容の一部を紹介しています。
前回は、なめてくる相手がいったい何を考えて、なめた行動をとっているのかについて解説した。ここからはさらに具体的に、なめてくる相手をパターン別に取り上げていく。
まずは一番厄介な相手、なめてくる年下についてだ。年下からなめられて悩んでいる人は少なくない。かく言う筆者もなめられた経験が何度もある。どうして我々は、年下からなめられてしまうのだろうか。
さっそく答えを言うが、これが起きる理由は1つしかない。すなわちそれは、年下に力量を疑われ、リスペクトに値しない人物と思われているからだ。
そもそも日本には「先輩後輩の関係」「年上を敬う」という文化が根強くあり、会社の人間関係においても、年齢や入社年次が重視される。それだけなら悪いことでもなさそうだが、気をつけなければいけないのは「年上は年下より優れていて当然」というプレッシャーも、暗黙の了解のように存在することだ。
「いやいや、年上なだけで、なぜ能力まで求められなきゃいけないんだ」と文句を言いたくなる気持ちはわかるが、年下からすれば「敬意を払われ、いろいろと有利な立場なのだから、当然指導し導けよ」となってしまうというわけである。
つまり、年上としてしかるべきスキルを持ち、相応の経験を積み、年長者らしい物の見方ができていればいいのだが、それらを持ち合わせていない場合、年下からは「この人は大したことがないな」と実力不足の烙印を押され、なめた態度をとられてしまうのだ。
なお、年下からの評価が正しいかどうかはさておき、実力不足だと認定された場合、次のような行動をとられてしまうことになる。
・バカにした言動が増える
・ある日をさかいにいきなりタメ口になる
・権限や役職を無視した越権行為をされる
・上司や先輩に「あの人どうにかしてくださいよ」と告げ口をされる
こうなってしまうと非常につらいだろう。もし部下をリードしなければいけない上司の立場であれば、胃がキリキリと痛みだすに違いない。
ならば指導のためにもガツンと言ってやりたいところだが、昨今はパワハラ問題が取り沙汰されており、下手に叱りつけると逆襲されてしまう。
ではどうすればいいのだろうか? 対応の仕方は難しいが、その対処法はいくつか存在する。
1つめは、スペシャリティを持つことだ。
筆者も会社務めをしていた頃、年下の後輩からなめた態度をとられ続けており、困っていた。
しかしそんなある日、新しいITシステムが社内に導入され、その使用方法を理解するのでも、トラブル対応で海外窓口に連絡するのでも、英語を使わなければならなくなった際に、英語が得意な筆者の独壇場になった。古株や新人が苦戦する英語表記の海外システムをすぐに使いこなして、周囲をあっと言わせたのである。それ以来年下からの視線がガラリと変わった。
その結果、年下たちはそれまでのなめた態度をすぐに引っ込めた。筆者から嫌われてしまえば、業務の進行に支障をきたす。それは自分の首を締めることになると理解したからだろう。
このように、他の仕事では敵わないかもしれないが、これだけは絶対に譲らないという自分の得意分野、スペシャリティを持つことで、自分よりも仕事ができる年下であっても、なめさせないようにできるのである。