やり直したい傲慢令嬢は、自分を殺した王子に二度目の人生で溺愛される
冷たい声と淡々とした顔で、私の胸を貫いた王子殿下の――イヴァーノの剣を、私は今でも忘れられない。
十五年間、公爵令嬢としての身分を笠に着て、とてもワガママ放題に生きてきた私は、属国の王太子に恋をして、その恋を父に反対されてしまった事に憤慨し、国を飛び出してしまった。
国境付近で、王子殿下から告げられた己の出生の真実に後悔しても、私の命は殿下の手によって終わる。
けれど次に目を開いたときには五歳まで時が巻き戻っていて――
傲慢だった令嬢が己の死を経験し、命を懸けて恋と新しい人生を紡ぐストーリーです。
表紙絵/灰田様
《小説家になろうにも投稿しています》
【備考(補足)】10ページまで拝読
【見どころ】
自分の行いを悔いて、一所懸命人生をやり直そうとする主人公。以前は自分を忌み嫌っていたはずの、王子殿下との出会いが彼女に猜疑心と恐怖を産む、スレ違いラブコメディという印象。自分の立場の真実を知った主人公は、一度終わった人生の結末を変えようと、必死に努力をする。その事で周りも変わっていく物語。人は過ちに気づいた時点で、本気で変わろうとすれば、未来を変えて行けるのではないか? と希望を抱かせる物語でもある。
ビフォーアフターの変化が分かりやすく、主人公のトラウマの対する姿勢が変わらない。以前自分に恐怖を与えた人物がどんなに優しくしても、それに甘えたりもしない。簡単に自分自身を甘やかしたりしない、貫く姿勢が素晴らしいと感じる。そして、人の心は見えないからこそ勘違いが起き、すれ違い部分に関して笑いが起きるのだと思う。感動する部分も多い、笑いだけではなく教訓も得られる面白い物語だと感じた。
やり直しの人生で、敵意を向けていた人物が自分に恋心を抱き、彼の人となりにも変化が起きる。果たしてこの物語の結末はいかに?!
あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか? お奨めです。
【物語について】
やり直した後の人生では、自分を殺した人物と遭遇することとなる。未来のことだとしても、確かに怖いと感じた。主人公が相手の真意を推し量るのは当然のことだと感じる。ホラーな展開だ。実際に相手がどう思っているかは(6.出逢い時点)分からないが、主人公は深く考察している為、相手が自分を嫌っており、騙そうとしているようにしか感じることができない。このすれ違いとう疑り深さが、コメディのような面白さも醸し出している。
主人公が本気で自分の将来を考える。そのことが相手の心を動かし、ややこしい事態になる物語である。人の心とは、自分の言動一つで変わっていく。人を変えることはできなくても、自分自身を変えることはできる。その結果、周りが変わっていくのだ。他人は自分を移す鏡。まさしくそんな物語だと感じた。
【良い点(箇条書き)】
・お互いの策略が本気過ぎて面白いが、見た目は9歳と7歳だという事実に気づかされる瞬間が面白い。
・人生をやりなおす前には主人公が気づかなかった事実が明かされていくのも面白い。
・互いの心が分からないからこそ、すれ違い笑ってしまう部分が多いが、本人たちは真剣。わかること、分からないことで人の気持ちは大きく変わるということに改めて気づかされる。
・単なるラブコメではなく、教訓が多いと感じる。
・意識を変えることで、全く別な人生を歩んでいることが分かりやすい。
・己を律しようと頑張っていいることが伝わって来る。
・変わりたいならば、変わろうとする気持ちが一番大切なことに改めて気づかされる。
続く
【簡単なあらすじ】
ジャンル:ファンタジー
わがままで傲慢だった主人公は、そのわがままがきっかけとなり、15歳にて王子殿下に殺害されてしまう。その際に知った出生の真実。後悔しても時すでに遅し。しかし彼女にはもう一度人生をやりなおすチャンスが訪れたのだ。後悔を胸に抱き、今度こそは立場を弁え頑張ろうとするのだが。そんな彼女の前に現れたのは自分を殺した王子殿下。しかも好意的な態度を取られ、罠ではないかと怪しむのだが……?!
【物語の始まりは】
主人公がある者に恋をし、親の反対に不満を持っていた。初めは身分の差のせいだと思っていた。わがままで傲慢な彼女は自分の都合の良いように解釈をし、屋敷を抜け出してしまう。そんな彼女に待ち受けていたのは、初めて聞く自分の出生の真実と死であった。だが物語は、ここで終わりではなかったのだ。果たして主人公は自分の人生を変えられるのだろうか?
【舞台や世界観、方向性(箇条書き)】
この物語は群像劇のようだ。
時間が巻き戻り、やり直した人生の中で自分の境遇がどんなものなのか明かされていく。主人公だけではなく母視点からも詳しくわかっていき、母の想いには感動を覚える。また、殿下の視点から何を考えているのかも明かされているので、早い段階で二人がすれ違っていることが分かる。
【主人公と登場人物について】
主人公はわがままで傲慢な公爵令嬢。その性格や振る舞いが災いし、15歳にして命を終えてしまう。しかし彼女にはもう一度チャンスが訪れる。
彼女を救うのはある一つの言葉。その言葉を反芻した彼女は、今まで自分がその事実に気づかなかったことに驚きを隠せなかった。つまり、自分自身に無関心だったということである。
そこから真面目に自分の境遇などについて考え始める、主人公。自分の思い込みが、決して自分のせいだけでなかったことなどを思い出していく。兄の愛に気づきはじめ、自分が人質であることを再度確認しながらも、家族の一員でありたいと願うようになる主人公に切なくなる。主人公の二番目の兄はとても愛情深く、妹である主人公のことを大切に想っている印象。
続く
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