転生幼女の愛され公爵令嬢

meimei

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翌日

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んー、よく寝た
トントン
「はーい」

「ティア~起きた?」

「カリン?今開ける」魔法で鍵をあける

かちゃ

「あ、寝起きなのね~用意してご飯行く?」

「行く行く!!ちゃちゃっとするからそこに座ってて」

「は~い」

カリンは、テーブルに置かれたティアナ特製飴を一つ口に入れて舐めながら待つ

「よし!お待たせ~」

「うん!」

二人で宿の食堂に着いた

「「こっちこっち」」

イオとパンくんが手を振ってる。

「「おはよう」」

「お腹すいた~」

「ね」

「朝食も美味しかったぞ」

「満腹ですね~」

カリンとティアは朝食を取りに行ってきた。

朝は、スクランブルエッグとベーコン
サラダ、トースト、果物、ミルクだった。

「んー、お腹いっぱい~」

「くるしぃ……」

「今日の予定ってなんだっけ?」

「確か、この国の名産品の鉱石を見に行くのじゃなかった?」

「鉱石!?ということは宝石!?」

「宝石になる前のやつですね」

「ああ…」

「それでも楽しみ~!!!」

「楽しみねー!!」

「お前らって本当元気だよな」

「そう?イオも元気でしょ?」

「まぁ…」

「そう言えば、自分で取った鉱石は記念に持ち帰る事ができるそうですよ」

「「本当!!!パンくんその情報最高!」」

「頑張って取りましょう」ニコッ

「「はーい!パン先生」」

「なんか、いつもパンっていいとこ取りなんだよな…」


「さ、朝食食べたら鉱石山に移動するから
支度して宿の前に集合だ!!!」

あ、シュウ

食堂にいる全員が返事をする。

とりあえず手提げをささっとマジックバッグに錬金しておいて正解!!

急いで支度をして宿前にカリンと行くと
やはり最後だった…苦笑
みんな早すぎない??

「お前らがいつも通り最後だ、俺もお前達と行くから」クスクス

「「「「はーい」」」」

ちょっと大きめの馬車に乗り、鉱石山に着いた。

「はわぁぁぁ、おっきな山~~!!」

「凄いね~岩が沢山ある」

「これを削るのか」

「腕がなりますね!!」

「さ、ここで岩を叩いて鉱石を掘る、許可は得ているから、出てきた鉱石は持ち帰り大丈夫だ!頑張ってほれよ~、昼は昼休憩取るからその後また掘れるから焦るなよ!後あまり奥に行かないように危ないからな!特にそこの四人な!!」

「「「「はーい」」」」

それぞれのグループはそそくさと場所を移動して掘り出す。

⟨⟨ねぇ…こっちに来て…こっちを掘って…⟩⟩

あ~またこのパターンか…とティアナは心で思った。
でも失敗は繰り返さないの!!

「みんな…また声がするの…でその声の方に行って掘らないといけないみたい」


「「「分かった、シュウに一言行ってから行こう」」」

「うん!」

シュウに話したらシュウも一緒にいくことになった。
もちろんサイフォンもいる。

ぞろぞろと声のする方にいくと…
岩の一つの場所がぽぉぉっと光って見える。

「ねぇ、皆にも光って見える?」

「「「「「見えない」」」」

「そっか、掘ってみるね」

ティアナは、ロックピックハンマーで岩を砕く。
カーン カーン カーン カーン

ぱあぁぁ

コロン

ティアナの目の前に鉱石が落ちる。
光ってる…。

それを拾って皆に見せるけど、皆の目には普通の鉱石にしか見えない。

「これか?」

「うん、まだ光ってる。宝石にしたら分かるのかも。みんな付き合ってくれてありがとう」

「「「「「宝石にするの楽しみだね」」」」」

「うん!!」


そして、元の場所に戻り、昼を食べてまた皆で岩を砕き、わりとそれぞれ沢山の鉱石をゲットしたのだった。

「鉱石を宝石にするってどうやるのかしら?」

「どうするのかしらね」

「マゼラに聞けば分かるかもな」

「確かに」

「んー、帰るまで待てない…」

「さっきの声の鉱石か?」

「気になるのよね…」

「シュウに聞いてみたら?」

「そうよね…」

馬車でシュウに話すと部屋で宝石にするやり方を教えてくれる事になった。

トントン

「はーい、みんな入って」

ティアナの部屋に全員集合である。

「ティアナ、携帯錬金釜あるか?」

「うん」

ティアナは空間から携帯錬金釜を出した。

「その錬金釜に鉱石を入れて、んーティアナの場合は想像しながら宝石になるように錬金してみろ」

「分かった」

声の鉱石を釜に入れて両手をかざして魔力を流しながら、宝石になるように祈る
ゆっくりゆっくり魔力を流して…
金色!!
ぱあぁぁ ぱあぁぁ ぱあぁぁ

コロンと錬金釜に見たこともない宝石が
転がった。

「え…この宝石七色なんだけど…初めて見たわ…」

「私も初めて見たわ…」

「「なんでしょう…この宝石…」」

「ティアナ、鑑定してみろ」

「ええ、鑑定」

ぱあぁぁ

女神の宝石

女神からのティアナへの贈り物

七色の輝きを放つ
ティアナの守護石
肌見放さず持つこと
by女神様より

「なっ…」

「どうだった??」

みんな興味津々である。

「女神様からの私への贈り物だって。私の守護石みたい。肌見放さず持つようにだって」

「「「「「なるほど納得」」」」」

みんな女神様の名前で納得したらしい…
なんで?

「夢見にもでてくるくらいなんだからこのくらい普通だろ?」

「そうよね」

「そうですね」

「だな」

「ですね」

「そう………」


「ティアナとりあえずなくさないようにしまっておいて、追い追いアクセサリーに加工したらどうだ?」

「うん、シュウそうする」

「とりあえず夕食にいくか」

「「「「行く!!」」」」

皆で夕食を食べて、それぞれの部屋に戻り
お風呂に入りベッドに入る。

「綺麗な石ね…」
キラキラと輝いている。
女神様にもアクセサリー作ろうかしら…ね

また空間にしまって、眠りについた。


女神side

「良かったわぁ、ティアナがあの石を見つけられて」ふふっ

「女神様…回りくどい事をやめて直接渡せば良かったじゃないですか…」

「あら、エヴァンジェル、それじゃ楽しくないでしょ?」

「そうでしょうか…」

「まったく、貴方は冒険心ないわよね~」

「特に必要に感じないので…」

「あら!!女子はサプライズ好きなのよ!!冒険心がないとサプライズも思いつかないでしょ?」

「そうでしょうか…」

「そうよ!!あの石はティアナの守護石なの、命が出来たときに生まれた石なのよ。やっと渡せたわ…あのクソ創世神のせいで…」

「……………もう創世神様は…そっとしておかれたらどうでしょうか?」

「は?あのクソ創世神のせいで我が子とまた離れてるのよ?許せないでしょ?」

「ですよね…」


「なんで、あんなのを伴侶にしたのかしら、永遠の失敗ね」フン

もはや…これ以上話すこともできない
エヴァンジェルだった…。

もう板挟みやめてもらいたい……。
早くティア…こっちにきて…。


ティアナ達side

「んーー、今日もいい朝ね」

「ティアナ起きてる?ご飯いこう!」

「行く行く!!」
バタバタと二人でご飯に行ってまた皆と合流して朝食を取った。

「今日はなんだっけ?」

「今日は自由らしいよ」

「自由時間らしい」

「おお~」

「お買い物!!!」

「お買い物!!!」

「「了解~街に行くか」」

「「うん!!!」」

「じゃ、支度して宿の前に集合な」

「「「はーい」」」
バタバタとそれぞれ部屋に戻って用意をして
集まった。

「さ、何を見たい?」

「んーー、宝石!!」
「宝石!!!」

「「了解」」クスクス

宝石の国だもの!!宝石が見たい!!
きっと安いわよ!!

さすが、宝石の国…色んな宝石店が並んでいる。

あら…あんな路地に小さな宝石店が…
そわそわーっとそこの店に吸い込まれるように行くティアナに3人は気が付いて、急いで着いていく。慣れたものだ…

ガチャ

「おや、珍しいね、いらっしゃい」

「宝石を拝見してもよろしいかしら?」

「ああ、ゆっくりごらん」

そこは、お爺さんが一人でやっている店だった。
わぁぁぁぁ、すごく綺麗!!!!!!

宝石一つ一つの輝きが他と違う……。

こんな美しい宝石初めて見たわ。

「あの…なぜこの店の宝石は他と違ってこんなに輝いているのですか?」

店主は目を見開く

「おや、これは珍しい、お嬢さんは宝石の声が聞こえるのかな?宝石の声が聞こえる物は輝きが違って見えるんだ。」

「そうなんですか…」

「宝石の声を聞きながら、鉱石を宝石にするとこういった輝きが出るんだ。」

「素晴らしいですね…」

「ありがとう、久しぶりに声を聞こえるお嬢さんに会えて嬉しいよ」

カリンは宝石に夢中で、
イオとサイフォンはティアナに贈る宝石を
選ぶのに必死…パンくんは自分のタイピンを選んでいる。

ティアナはゆっくりゆっくり一つ一つの宝石を見て回る。
わぁ~これ…素敵…。

手に取った物は、いちごの形をしたブローチ
全てが宝石で出来ていた。
ほぼ、ひとめぼれである。

「これを下さい」

「ふふっ、これにしたのか大切にしておくれ」

「はい!!!」

かなり高額だったけど、ティアナはもはや
実業家なので、痛くもない金額だった。

あまりに嬉しかったので、お爺さんに
飴をプレゼントしたらとても喜んでいた。


イオは、ティアナに髪留めの宝石を
サイフォンは、ネックレスにした。

髪留めは、四葉のクローバーのようなデザインで宝石はエメラルドだった。

サイフォンのネックレスは、ハートの形をしたルビーのネックレスだった。

パンはアクアマリンの宝石が付いたタイピンを購入し、カリンはぶどうの形をした
小ぶりなブローチにした。

「お爺さんありがとう、また来てもいいかしら?」

「ああ、お嬢さんならいつでも来れるようにしておくよ」ニコッ

店を後にして、しばらくして振り向くと…
もうその店はなかった……。

その事実に気が付いた4人はさすがティアナ!!と心の中で思ったのだった。

「魔法の宝石店だったのかしら?またいつでも来れるようにしておいてくれるって言っていたしまた転移で来ようっと」

「私も連れてってね!!」

「「「俺たちも!!」」」

「うん、分かったわ、所で食べ物でも買う?」

「食べる~お昼よね、お腹空いた~」


「「「同意!!」」」

「何を食べる?あ、あそこの屋台が沢山あるところでそれぞれ買ってきて食べる?」

「「「「賛成」」」」

それぞれ、お肉の串や、麺類や、なんか色々買ってきて並べてシェアしながら食べたら
すごくお腹がいっぱいになった…。

「くるしぃ…」

「うごけない…」

「「「俺たちもう少し食べ物見てくるわ」」」

「「いってらっしゃい」」


「おや?この前の…」

「あら…貴方この前の、あ!あの時のお金をお支払いしないと!」

「ああ、あれはもうプレゼントで」ニコッ

「でもいいのですか?」

「もちろんむしろ貰って」

「ありがとうございます」

やっぱり…素敵な人…

「あの、割って入ってすみません」

「ん?どうしたのかな?」
カリンが突然話してきた。

「もしかして、ティアを気になってます?」

「え……」
かあぁぁぁぁと顔を赤くする

「ちょ…ちょっとカリン!!」

「だって、まどろっこしいし、さっさとしないと明後日には帰るのよ」

「…………」

「あの…ティアナ様は、どちらの国の方なのですか?」

「私は、ストーン王国の者ですの」

「ストーン王国ですか」

「ええ、学園の研修旅行で4泊5日でこちらに滞在させていただいておりますの」ニコッ


「そうなのですか。私は……」

バタバタバタバタ

「殿下!!!!また勝手に街にきて!!」

殿下………

「王子殿下でいらしたのですね、これは大変失礼致しました」
ティアナは見事なカーテシーをする。

「いや、その、あの」

「ティア、お待たせってまたこの人か、やっぱり導きなんじゃないのか?」

「この方王子殿下では?」

パンが気が付いた…。

「あ、本当だ。この顔見たことあるな。確か…この国の第2王子だな…」

「貴方は、アニーマル王国の王子殿下…」

「ご無沙汰しております」
イオがきちんと挨拶をかわす。

「わぁ~イオが王子に見える」

「ティア…見えるって…王子だし…。ティアも筆頭公爵令嬢だし、王位継承権あるから姫様だろうが…」

「なっ!?」

「もし、ティアが頭から離れなかったりしたら運命だからストーン王国に婚約の打診をオススメする。」

「分かりました……」

「じゃ、これで失礼する。おい、いくぞ!」

「では、王子殿下御前を失礼致します」
カーテシーをしてその場を後にする。


「なっ、やっぱり運命じゃね?」

「そう思いますけどね~」

「どうなのかしらね~」

「素敵だなとは思うけど…分からないわね」


「「「「鈍いものね!」」」」

「もぉーーー!!!!」

和やかに宿に戻るのだった。








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