朝凪の海、雲居の空
「私たちは、遅すぎる青春の只中にいる」
小さな古本屋を時折営みながら、画家、ライターとしても活動している朝霧紗雪(さゆ)。長年工場のバイトを続けながら猫のルークと静かな日々を送る榎本多希(タキ)。三十半ばを過ぎるまで、東京にてそれぞれ孤独の中、必死に暮してきた二人は、銀座の画廊、そして浅草の読書会で出会う。
しかし、二人は決して人には言えない事情をお互いに抱えていた・・・・。不器用ながらも近づく二人に、疫病、そして貧困と周囲の身勝手が巻き起こす事件が降りかかってゆく・・・。
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