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第一章 どうして魔族なんかに……

第一章 エピローグ(ライト視点)

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 僕の片翼であるオリアナ様は、とても可愛い。
 結婚指輪や結婚式場の相談をすると、真っ赤になりながら希望を教えてくれるところとか、将来の家庭の展望の話をすると、目をキラキラ輝かせながら、『子供は三人は欲しいですっ』と無邪気に話すところとか……何もかもが、可愛過ぎる。

 あの男と過去に何があって、あれだけ執着されたのかは、結局分からず仕舞いだったが、あんな男のためにオリアナ様が手を汚さなくて済んで良かった。

 あの男の罪状に関しては、その実家も含めて全て調べ上げ、ヴァイラン魔国では指名手配を密かに行おうとしていた。しかし、その前にあの事件が起きたため、その調査内容は早々に国に提出することとなっていた。
 それと、あんな場所で自分が犯人ですと宣言してしまえば、それは他の魔族達の耳にも届くわけで、騎士に引き渡された時には、随分とボロボロだったらしい。


 罪状もハッキリしているし、もう二度と、あの男がオリアナ様の前に現れることはないだろうな。

 男が居た国も、あの男のためだけにヴァイラン魔国を敵に回すわけもなく、早々に見切りをつけて家ごと国外追放処分ということになったらしい。
 ヴァイラン魔国で下される罰も、けっして生温いものではなかったと知っている僕は、その事実につい、ほくそ笑んでしまう。


「オリアナ様、愛しています」


 こんな黒い自分をオリアナ様が知ったらどう思うか。少し怖くはあるものの、バレなければ良いのだとばかりに、さらっと隠すことにする。


「……わ、私、も……ライトさんのこと、愛して、います、よ?」


 まだまだ僕の言葉に照れてくれるオリアナ様が愛しくて仕方ない。

 これからも、ずっと、オリアナ様の隣には僕が必ず居られるように、愛情を伝え続けよう。不安になることなどないように、ずっと、ずっと。


「愛しています。ずっと、オリアナ様だけを」


 重なる唇は柔らかく、とても甘かった。
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