婚約破棄されまして(笑)

竹本 芳生

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連載

サテュロスゲットの旅 76

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クツクツと笑うトールお兄様は上機嫌でルークからコップを奪うと、そのコップをフレイに渡し日本酒を注いでます。

「フレイ、タタキを食べてから煽ると美味いぞ。」

悪い笑顔です!トールお兄様が悪い笑顔でフレイにお酒を勧めてます!

「はい。」

ニコニコと肉を一切れつまんで私を見ます。うん、分かってますよ。

「フレイ、遠慮しなくても良いのよ。」

そう言ってポン酢の小皿を差し出す。

「ありがとうございます。では、失礼致します。」

薄いベージュピンクの外側と淡いピンク色の削ぎ切りにされた肉を、まるでトールお兄様に見せつける様に伸ばした舌ベラの上に置いてゆっくりと口の中へとしまい込み咀嚼する。時折ペロリと口の端を舐めてみたりとやたらとエロい食べ方するのはやめて欲しいです。切実!でも目が離せません!
ゴクリと喉を鳴らして嚥下する喉仏を見せつけるのもやめて欲しいです。
優雅な手つきでコップ酒を飲ん……で……やっぱり最後は顎上げてコップ酒飲み干しました。
そんなにアピールしなくても良いと思うの!トールお兄様の目付きがヤバイです!

「ハフ……美味しいですね。犬鳴きも新鮮だとこんなに美味しくなるとは初めて知りました。」

ゾクゾクするような笑顔をトールお兄様に向けて言うセリフじゃないと思います!

「全くだ。エリーゼには感謝しないとな。」

トールお兄様はどこかギラついた笑顔でフレイを見つめてます。あれは、ヤバイ笑顔です!
ルークのすぐ隣にピッタリ寄り添い小声で話しかける。

「ルーク。ある程度食べたら直ぐに天幕に戻って遮音魔法掛けるのよ。」

「ん?うん、ああ分かった。」

キョトンとしてるけど分かって無いのかな?

「良い?とにかくある程度食べたら直ぐに天幕に入って、じゃないと煽りを食らうわよ。」

今夜は精神衛生上宜しくないと思うの!子供は早く寝ないといけない夜なのよ!多分、絶対!

「ん、ああ、分かった。」


中央のテーブルには山盛りのタタキの大皿が幾つも並べられ、沢山のワインをあちこちに置いて思い思いの味で楽しみながら今日の討伐による収穫を楽しんだ。勿論、私は三十分程タタキを楽しんだ後天幕に引っ込みましたよ。カワイコちゃん達皆連れてね!
ガヤガヤワイワイと騒がしいのも遮音魔法で一切聞こえなくなりました!
私は両手に花状態(アニスとミナ)でお休みです。足元辺りにタマとトラジが丸くなってます。寝る場所もタマ&トラジはベッドの上、ユキ&ピカ太郎は私の足元辺りのベッド下、ヒナ&リコは枕元のベッド下に落ち着きました。
そして、サテュロス達は数人ずつ分けられ馬車でお休みです。
ちゃんと中から鍵が掛けれるので安心設計ですね!
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