婚約破棄されまして(笑)

竹本 芳生

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年越し準備! 18

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タコの頭一畳分あっという間でした。
空中で適当な大きさに切って分けたけど、個人的には手で裂いた方が好きです。
また焼いて食べたいけど、食べ過ぎてお昼ご飯入らなくなるから止めとこ!
……その他って言うと、お口の所とか頭と足の間とかかな?
その辺はミンチっぽくしてツミレみたいにしても良いし、フライとかにしても美味しいかな~。

「姫様ぁ!さっきの食べ方は初めてでした!あの黄色い実はどうすれば手に入るんだぁ!」

しまった!レモンは見当たらないかも!いや、ゆずは畑で栽培してた!ゆずでもイケる筈!ヨシ、ゆずで行こう!

「あの黄色い実はちょっと手に入らないかも知れないけど、違う黄色い実はあるのよ。そっちの方が私は好きかな。」

嘘は言ってない!ゆず塩かて美味しい筈や!

「でも、どんなのか俺等には分からんですよ、姫様ぁ!」

……腹に余裕はある……チラリとルークだけじゃなく、キャスバルお兄様やお祖父さまと側近二名を見やる。

「もう一回焼いても平気かしら?」

「何と!それは楽しみだなぁ!なあ、カイル!」

……お祖父さま……気に入ったんですね、スンゴイ笑顔ですよ。

「楽しみですね、キャスバル様。」

「全くだ、今度は何か飲む物があると良いんだがな。お姫様。」

……ここもか……そしてお酒の要求キタ……

「ゆず塩かな?辛口の日本酒飲みたいかな……」

ぐぬぬ……ルークは飲みたいアルコールの指定してきた……間違ってない、間違ってないけどここでか……酒造業の立ち上げに勢いでもつける気か?ならば出すしかあるまいよ!
リスト開いて、日本酒の所の三角マークをポチッとな!甘口・辛口・フルーティー・極み……何、この選択肢。極みってどういう事なのか……いや、それよりも辛口出していこう。この場にいる全員コップ一杯あれば良かろう。それ以上はダメだ!

「ルーク。ゆず出しておくから切っといて。」

リクエスト聞くから切れ!ドサッとゆずを出し、ゴトッとコップの山も出しておく。
再度、タコの頭一畳分空中で焼きます!
大喜びのオッチャン&騎士……うん?おいおい、増えとるがな……もう、細かい事は無しだ!
焼けてきたし塩振って空中でカット!お皿にドン!ルークとオッチャン等が仲良くゆず絞ってます。
「さっきのとは香りが違うぞ!」とか「俺ぁ、こっちのが良いぞ!」とか言ってます。
まずはお祖父さまに一杯あげないとね!
純米辛口清酒をコップに並々注いでニッコリ笑顔で!

「お祖父さま、焼いたタコにはコレですわ。」

「そうか。」

受け取ったのでキャスバルお兄様にも注いで手渡します。

「はい、キャス兄様♡飲んで♡」

「ハハハ!可愛いな!俺のお姫様は!こんなに可愛いと誰にも渡したくなくなるな!……いや、冗談だ。」

笑えない冗談を言うので笑顔が黒くなっちゃった。

ゆずで指先ビシャビシャにしてるルークにもコップに並々注いで手渡します。

「はい、純米辛口清酒よ♡」

そして私の分も注いで日本酒の瓶(一升瓶)を何本か出していきます。
オッチャン等は焼きタコ片手に止まってます。

「皆さんも飲んで下さいね。」

カイルさんとレイも自分達でトクトクと注いでます。
フフフ……日本酒の力を思い知れ……
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