婚約破棄されまして(笑)

竹本 芳生

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連載

年越し準備! 24

えーと、ヒナは何か林が気になるみたいで向こうに行っちゃったしお昼ご飯まではもう少し時間あるし……天蚕達見に行ってみようかな……
うん、なら走って行ってみようか。
ダッシュ!
……あれ?何か……何か巨大な寝床的な何かが出来てる……
何があった!天蚕!
……ヌ?集団で固まってる?
短時間の間に何かあったようですが、全く分かりません。
でも仲良くしてるようなので、ソッとしておこうと思います。
きっとその内サテュロス達か天蚕達から何かアクションがあるでしょう。

「エリーゼ様。」

うん?チラッと見たら、エルフの長が何やらニヨニヨした顔です。ナニヨ気持ち悪ーい。

「どうしましたか?」

「どうやら、あの天蚕達は番った様ですよ。」

ハァ?!

「番った……って、え?何で?本当に?」

急過ぎない?ドユコト?え?

〈マスター!島に居る天蚕も番が出来てます。おそらく絶滅しないための本能として子孫を残す為に番を作ったのでは?〉

ナッ……ナビさん!フォローありがとう!そうか……種の保存か……生き物として正しい姿だね。

「エリーゼ様、とにかく番ったのなら数も増えるんじゃないですかね?」

「そうね。イジメたりしないでね。」

「するわけ無いでしょう。私達からすれば天蚕という生き物は神からもたらされた生き物のようですよ。あの糸は美しいだけじゃ無いんです。丈夫で防御力もある。蜘蛛の糸とは違う素晴らしさですよ。」

織物とかお針子集団だもんね。ここが服飾の最先端だもんね、ここから始まるのがシュバルツバルトのファッションだもの……そりゃあ……ねぇ。

「長は長生きしてると思うけど、天蚕は知らなかったの?」

「知りませんでした。私達の先祖は元々はここより遠い、今、帝国と言われる所で暮らしてました。ですが分裂し先祖はこちらへと移り、私が生まれるより前にここに永住する事を決めたんです。それはドワーフ達も同じですよ。昔々の大昔、このシュバルツバルト領が国だった頃の話しですからね。」

……王国の建国史で習った大昔の話し……か。

「色々あったのかな?」

「そりゃあ色々あったんでしょうね。」

「そうだよね。でなけりゃ帝国からこっちまで流れて来ないよね。」

「ですね。」

何かしんみりしちゃった!話題変えないと!

「そうだ!今夜は赤いクラーケンを使った料理を食べるつもりなのよ!沢山あるから楽しみにしてて!」

長のびっくり顔を見てニンマリとしてしまう。

「クラーケン……ですか?」

「美味しいのよ。楽しみにしてて。」

「はぁ……」

クスクスと笑って天蚕達を見る。サテュロス達もあの巨大な寝床にいるらしく、キャイキャイと賑やかな声が漏れ聞こえる。
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